Sweet Angel その8 |
ロロはそう呟いて、聖剣をアスタロトに向ける。 ロロの身体からまばゆい光が発し、ロロの背中に7枚の羽が現れた。 「!!なっ・・・・・7枚の羽だと?! ・・・・・・・馬鹿な・・・・・・・・・・今、天界に、7枚 「・・・・・・・・・・言いたいことは、それだけか? ・・・・・・・・最後に、教えといてやる。 ロロはそう言って、呪文を唱え、剣をアスタロトに向け、ふるった。 「嫌だー!! ・・・・・・ルシファー様ーっ!!」 アスタロトはそう叫びながら、聖剣の中に吸い込まれていった。 「・・・・・テン。 ・・・・・・・・・すまない・・・・・・・俺がもっと早く覚醒していれ ロロはそう言って、うずくまる。 「・・・・・・・・駄目だ・・・・・・・・ここは、天界と違って、魔界に近い分、ルシファーとな 見る見るうちに、ロロの羽が黒く、くすみ出す。 「・・・・・・・・テン・・・・・・・・・」 薄れゆく意識の中で、ロロは、無意識にテンの名を呼んだ。 身体を強く揺さぶられて、ロロは、瞳を開けてその声の方を見た。 「・・・・・・・・・・良かった・・・・・・・間に合ったみてえだな。 俺だ、テンだ! ちょっと そう言って、成長したテンは、ロロを抱きしめ、優しく口付けた。 「・・・・・・・・・・テン・・・・・・・・・・俺の・・・・・テン・・・・・・・・・・」 「・・・・・・・・・・そうだ。 てめえの、テンだ。」 ロロとテンは、もう一度、口付けをかわす。 「あっ、いけねえ・・・・・サンジとゾロ、忘れてた。 早く、魂を戻さねえと・・・・・」 テンはそう言って、二人の魂を取り出すと、呪文を唱えて、ゾロとサンジの身体に戻した。 「これで、良しっと。 おい! ロロ、なに、いつまでも、ボーっとしてやがるんだ。 テンは、そう言って、ボーっとしてテンを見つめるロロの腕を引っ張った。 「いやあ・・・・・あの可愛かったテンが・・・・・・・・どうしてこう、口汚い奴になったの 「ああ?! あたりまえじゃねえか。 育ての親が、こいつらなんだから・・・・・・・・ ロロの疑問に、テンは、当然と言った顔をして、にっこりと笑った。 「なあ、このまま、何も言わずに、別れんのか? 別れの挨拶ぐらいしたほうが・・・・」 「ああ、良いんだ。 あいつらのテンは・・・・・・・もう、どこにもいねえか 「・・・・・・・・そうだな。」 ロロとテンは、そう言って、天界に戻っていった。 「うっ・・・・・・俺は、一体・・・・・・・どうしたんだ?」 サンジは、ゆっくりと身体を起こす。 「!!そうだ! ゾロ! ゾロは・・・・・どうなったんだ・・・」 サンジは、慌ててゾロの側に駆け寄ると、身体を抱き起こした。 「・・・・・・・・・良かった。 成功したんだ。 テン! ゾロ、生き返ったぞ。 おい、テン??」 サンジは、さっきまで、側にいたはずのテンの姿を探した。 「・・・・・・・・テン・・・・・・・・・もう、天界に帰っちまったのか? ありがとうって、礼ぐ ゾロが、生き返ったとわかったサンジは、そんなことを考えて、目からハートを飛ばしていた。 「・・・っ痛っ! ・・・・・・・・・・何、人を抱きしめて、ラブコックに、なってやがるんだ? ゾロは、サンジの抱きしめた痛みで、意識を取り戻し、サンジにそう言うと、辺りを見渡した。 「・・・・・・・・・・テンは、別の天使に連れられて、天界に帰っていった。」 サンジは、ゾロが生き返ったいきさつは一切言わず、それだけ言うと、タバコに火を付ける。 「・・・・・・・・そうか。 すまねえな、サンジ。 俺、約束、守れずに・・・・・・・・・ ゾロは、何があったのか薄々感じてはいたが、敢えてそれには触れず、サンジを抱きしめ 「おう、俺とてめえは、一心同体だ。 ・・・・・・・・・・死ぬときは、一緒だ。」 そう言って、サンジは、にっこりと笑った。 「歩けるか?」 「ああ、なんともねえ。」 ゾロとサンジは、並んで、ナミ達が待つ、ゴーイングメリー号へと向かった。 「「「サンジーッ!! ゾローッ!!」」」 ルフィー達が大声でサンジ達を呼んでいる。 「サンジ君! ゾロ!! ・・・・・・何だ、心配して、損しちゃった。 あれ?? 二人が、テンを抱いていないことに気が付いたナミは、ゾロとサンジにそう聞いた。 「ああ、ナミさん。・・・・・・・・・・・・テンは、仲間と一緒に、天界に、戻っていちゃいま 「・・・・・・・・・・テンが、俺を、助けてくれた・・・・・・・・・・・・・皆、すまねえ。 「何、言ってんの! あんたが、謝ることなんか、これっぽっちもないわ。 あんたは 「・・・・・・・・・・・・ありがとう、ナミ、皆。」 ゾロはそう言って、頭を下げる。 「・・・・・・・・・・・・ナミ・・・・・・・・・お前、本当は、良い奴だったんだな。」 隣で、話を聞いていたウソップが、しみじみとナミにそう言った。 「・・・・・・・ウソップ!! 何か言った??」 「いえ、何も、言ってましぇ〜ん・・・・・・」 「よおし! ゾロも帰ってきたんだ! 皆で、パーティーしようぜ。 ゾロ、そんな怪我、 「ゾロ、俺にちゃんと、傷診せてみろ。」 「こんなの、寝たらすぐに治る。」 「駄目だ。 ちゃんと消毒しとかないと、早く治らないぞ。 治らないと、俺は、鍛錬す 「・・・・・・・・・わかった、チョッパー。 お前の言うとおりにするよ・・・」 ゾロは苦笑して、チョッパーの後について部屋に入っていった。 「・・・・・もう、このベッドも使うことねえな・・・・・・・ それに、この洋服も・・・・・・・ サンジはそう言って、ゾロにしがみついて、泣いた。 「・・・・・・・・サンジ。」 ゾロは、思いは同じだと口には出さず、サンジの頭を優しく撫でる。 「・・・・・・・いつか、会えるさ。 もしかしたら、今も、俺達のこと、天界から見てるかも |
<コメント> どうですか?? ロロの正体・・・・ 以外だったですか? それとも予想通り?? 今回は、少し物語風に、天界と人間界、二つの世界を ゾロサン風味でお送りしています。 次回で、いよいよ最後です! えっ?! まだあるの??・・・ほっとけ・・・・(笑) |