世界で一つだけの・・・。 その5. |
あれから、サンジ達は、毎日のようにシュライヤと出掛けているらしい。 一体、お前は誰のモノなんだ?! 俺の、だろ、俺の!! 確かに、多少のことは目を瞑ってくれと頼んだよ・・・。 王子は良い奴だとも言ったよ・・・。 けどなぁ・・・・だからといって・・・。 誰がここまで世話をやけと言った!! 全く・・・・王子も王子だ。 いつまで居る気なんだよ! さっさと国に帰れよな! 夕食の時間、毎日のようにサンジから今日有ったことを聞かされ、ゾロは、不機嫌さを増して いく。 聞いているだけならまだしも、自分が加われない話題で盛り上がる夕食の時間が、ゾロには 我慢ならなかった。 ついに、ゾロは、夕食後にシュライヤの部屋を訪れる。 「殿下。 最近、ナコーさんも連れずに、サンジとあちこち出歩いているようですが、 「ふふん・・。 やきもちは、みっともないぞ、ロロノア・・・。」 「・・・・・・・・・。」 「確かに、サンジを娶ろうと思ったのは、そのオーラの色と夢を見たためであった。 「俺だって・・・・絶対に、サンジは譲れない。 例え一国の王子だろうが、重要な取 ゾロはシュライヤの言葉に真っ直ぐ瞳を見返してそう言うと、部屋を出ていった。 いつものようにシュライヤと買い物に行き、サンジはシュライヤと共にラピスとナコーが待つ家 「あー・・・今日は、少し遅くなっちまったな。 ラピスの奴、いい子にしてたかな。 家の前まで着くと、サンジはシュライヤの方を振り向いてにっこりと笑ってそう言った。 「?? ・・・・・シュライヤ・・・?」 「・・・・サンジ・・・。 私は、そなたが好きだ。 もうオーラの色などどうでも良い・・・。 シュライヤはサンジの瞳を真っ直ぐに見つめそう言うと、サンジの身体を抱き締めた。 「ちょ、ちょっと・・・。 あ、あのな・・・。」 サンジは、真っ赤な顔をして慌てて身を捩った。 「シュライヤ殿下ですな。 この方に怪我させたくなかったら、貴方がお持ちの王家に その車から、シュライヤの国の民族衣装を着た男達が二人出てきて、サンジに拳銃を突きつ 「な、何者だ! 何故、指輪のことを知っている!」 シュライヤは突然の襲撃者にそう叫ぶ。 「ふふふ・・・。 お久しぶりですな、殿下・・・。」 そう言って、一台の車の中から若い男が現れた。 「叔父上!! 何故、貴方が?! 実の兄とも慕い、共に良き国のために力を合わ シュライヤは、現れた若い男を見て愕然とする。 「ふん・・・。 そんな昔のことは忘れたよ。 なぁ、知っていたか、シュライヤ・・・。 その男は、そう言ってニヤリと笑った。 「あの指輪は、代々王となる者の朱雀の守護の証・・・。 真の王にしか与えられない 「ククク・・・強がっていられるのも、今の内だ。 シュライヤ、日本での君を良く観察さ その男はそう言って、サンジの喉元にナイフをあてる。 「ダメだ! シュライヤ! 絶対に渡してはいけない!」 「・・・・・けど、お前には代えられぬ・・・。」 シュライヤは、サンジの言葉にそう言うと、にっこりと笑って指輪に手を掛けた。 「シュライヤ!!絶対にダメだっ!! お前は、良い王になる! こんな奴を王にした 指輪を外そうとしたシュライヤに、サンジはそう叫んだ。 「チッ。 うるさい奴だ・・・。 こうすれば少しは大人しくなるか・・?」 その男はそう呟いて、サンジの首筋に刃先をあてる。 「止、止めろーっ!! 今、渡す! 渡すから止めてくれ!!」 シュライヤは、そう叫んで、自分の指から指輪を抜き取り、その男に差し出した。 「フッ。 最初から素直にそうすれば面倒なく済んだものを・・・。」 男はそう言って、サンジから離れるとシュライヤに近づいてくる。 ゾロと共に家に遊びに来た社長のシャンクスが車の窓からその様子を見てゾロに伝えた。 「社長・・・。 コレ、借りていきます・・・。」 ゾロは静かな声でシャンクスにそう言うと、木刀を片手に車から降りて自宅前に走った。 「お前達、これは、間違いじゃないんだな・・・?」 「ん?なんだ、お前は。 関係ないなら引っ込んでいた方が身の為だぜ?」 男達はゾロに拳銃をちらつかせ、そう言ってニヤリと嗤っている。 「生憎、ここは俺の家なもんでな。 それに・・・・・返して貰おう。」 ゾロは、そう言うが早いかサンジに拳銃をあてていた男達を一撃で伸していく。 「クッ。 引き上げるぞ!」 形勢不利と見たシュライヤの叔父は指輪をシュライヤから奪うと、その場から逃げようとし 「うわっ!! 熱っ!! 指輪が・・・指輪が・・・・。」 シュライヤの叔父はそう言って指輪を地面に叩き落とす。 「やはりな・・・。 叔父上、貴方はご存じ無かったのかも知れないが、この指輪は、 シュライヤはそう言うと、燃えさかる指輪をこともなげに拾い、その指にはめた。 「あわわ・・・・何と言うことだ・・・・。 あの伝説は本当だったのか・・・。 とりあえ シュライヤの叔父は、目の前の奇蹟に圧倒されながらも、そう言って車に乗り込んでその場 「な〜んだ・・・。もう帰っちゃったのか。 つまんねえの・・・。」 シャンクスはそう呟いて、携帯で何処かに連絡を始める。 「ゾローッ!!」 襲撃者達が去って、サンジは、ゾロの傍に駆け寄って抱きつく。 「サンジ、怪我は?」 「うん、大丈夫だ。 ・・・怖かったよ・・・ゾロ。 あ、ダメだ・・・。 今頃になって震え サンジはそう言って、ゾロの腕の中でがくがくと震える。 「・・・・サンジ、もう大丈夫だから。」 ゾロは、そんなサンジをギュッときつく抱き締めて支えた。 「・・・・殿下。 貴方に責任は無くても、サンジにもしもの事が有れば、俺は、貴方を ゾロはそう言って、シュライヤを真っ直ぐ見た。 「・・・・つまり、どうあっても、サンジを譲る気はないと?」 「ええ、毛頭ありません。」 「では・・・・・私と決闘しろ。 ロロノア・・・。 先程の剣捌き、見事であった。 その命 シュライヤは、ゾロの瞳を真っ向から受け止めてそう告げた。 「な、何言い出すんだよ! シュライヤ?!」 シュライヤの言葉に、サンジは慌ててゾロとシュライヤの間に割って入る。 「おおっ! 決闘すんのか? 決闘?!」 「シャンクス・・・あんたって奴は。 ・・・煽ってどうすんだよ。 止めろよな・・・。」 シャンクスとベンはそう言って、三人の様子を静観した。 「私が負ければ、サンジは潔く諦めよう・・・。 但し、勝ったら、文句無しにサンジを 「・・・・わかりました。 お受けします。」 「では、この剣を貸そう・・・。」 シュライヤはそう言って、腰にさしてある剣のうちの一本をゾロに手渡す。 「ゾロ?!」 「邪魔だてするな、サンジ! これは、命を賭けた闘い(プライド)なのだ・・・。」 「・・・・サンジ。 危ないから退いてろ。 怪我するぜ・・・。」 サンジの呼びかけにも、二人はそう言って一歩も引かない。 「ばっか野郎!! 何がプライドだ! 何が、命を賭けるだ!! そんなことしたって サンジは堪りかねてそう叫ぶと、二人の間に立ちふさがった。 「・・・・サンジ・・・。」 スッと、ゾロがそう呟いて剣を下げる。 「・・・・・・ならば、望み通りにしてやる!! 覚悟は良いな、サンジ!!」 シュライヤはそう叫んでサンジに剣を振り下ろした。 「!!サンジ、危ないっ!!」 ゾロは剣を捨て、とっさにサンジを抱いてシュライヤの剣に背を向ける。 「?!!!!!」 シュライヤは、瞳の前の光景に瞳を疑うように凝視し、その剣先を留めた。 シュライヤは剣を収めるとそう言って、何事もなかったかのように玄関のドアを開けた。 「殿下・・・・。」 「シュライヤ・・・・・ありがとう・・・。」 ゾロとサンジは互いにシュライヤの背中に、そう呟く。 「さっ、俺達も家に帰ろう。」 「ああ。」 サンジに腕を引っ張られ、ゾロはサンジと共に家へ向かった。 「なんだ・・・。 決闘も無しかよ・・・。 見物だったのにな・・・。」 「「勝手に見せ物にすんじゃねえよ!! ったく・・・。」」 残念そうに呟くシャンクスの言葉にゾロとサンジは振り向いてそうツッコミを入れ、バタンと玄 「あっ、おい、ちょっと、待てよ・・。 せっかく遊びに来てやったのに・・・。 なあ、サン 「知るかよ、んなもん!!」 「・・・・・すまんな、ロロノア・・・。」 |
<コメント> はぁ〜vv やっと終わりを迎えます・・・。 書き出すと、長いよね・・・これ。(-_-;) 別に出さなくても良いんだけどさっvv シャンクスとベンvv 出しちゃいましたvv 大好っっっっっっきなのさvv この二人。 けど、ルナ的には、シャンクスがあの後、 何処に電話してたのかが、非常に気になるところ・・・。(笑) ハイ、ラスト1ページ!! いくぜ!!(何処へ?・笑) |