First Touch


その2






・・・・・・・・ゾロ、まだ、怒ってた・・・・・・・・

・・・・・・・ゾロに嫌われたかな・・・・・俺・・・・・・

・・・・・・俺が、素直じゃないから・・・・・・・・

・・・・・ゾロ・・・・・・・俺に、愛想つかした・・・・・・のか・・・・・・な・・・・

・・・・なんで、俺、こんななんだろ・・・・・・

・・・本当は、ギュって・・・・一杯、一杯、ゾロの事、抱きしめたいのに・・・・・

・・せっかく、両想いになれたと思ったのに・・・・・・

・・・俺のせいで・・・・・・

・・・・俺・・・・・ゾロの事、好きなのに・・・・・・・

・・・・・ゾロは・・・・・もう、俺のこと・・・・・・・

・・・・・・ははは、ナミさんから、借りた本、無駄になっちゃたな。

・・・・・・・あとで、返さねえと・・・・・・・・返さねえ・・・・・と・・・・クッ・・・

・・・・・・・・何だよ、別に泣くほどのもんじゃねえだろ・・・・・

・・・・・・・・・また・・・・・・片思いに戻るだけ・・・・・戻るだけじゃねえか・・・・・

・・・・・・・・・・戻るだけ・・・・・ヒック・・・・・・・戻る・・・・・・

・・・・・・・・・・・クッ・・・もう・・・・・・戻れねえよ・・・・・・・ゾロ・・・・・・

・・・・・・・・・・戻りたくねえよ・・・・・・ゾロ・・・・・ゾロ・・・・・・

・・・・・・・・・俺、好きだったんだ・・・・・

・・・・・・・・強引に抱きしめるゾロの腕が・・・・・・・・

・・・・・・・真っ直ぐに俺だけを見つめる深緑の瞳が・・・・・・

・・・・・・唇に触れる温かな唇が・・・・・・・

・・・・・全部・・・・・・・全部、好きだった。



「・・・クッ・・・・ゾロ・・・・・・・ヒック・・」

サンジは、流しに手を添えて、声を殺して泣いた。

その時、勢い良く、キッチンの扉が開いた。

サンジは、慌てて、瞳から溢れる涙を拭う。

「サンジッ!」

ゾロはそう言って、サンジの側まで来ると、サンジの腕をとり、抱き寄せる。

「ごめん、サンジ・・・・・俺、てめえのこと、誤解してた。 ・・・・・・俺、焦ってた。 てめえは、

俺が想ってるように、想ってないんだと・・・・・・・・・・・本当に、ごめん・・・・・・・・・・俺、もう、

急がないから・・・・・ゆっくり・・・・・・てめえが、俺に慣れるまで・・・・・・俺、待つから・・・・・

・・・・・ゆっくり、時間、重ねていこう。 俺達、まだ、始まったばかりだから・・・・・・」

ゾロは、そう言って、サンジの頬の手を添える。

「・・・クッ・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・・俺・・・・俺・・・・どうして良いか解らなくて・・・・・・誰も・・・・

こんな事、教えてくれなかったし・・・・・・・俺の方こそ、ごめん。 ・・・・・・俺、言えなくて・・・・

口では、いっぱしのことばっか、言っといて・・・・・・言えなかったんだ・・・・・ごめん・・・・・・

俺、初めてで・・・・全部、初めてのことで・・・・・・・どうしていいのか・・・わからなかった・・・・」

サンジは、瞳に涙を溢れさせ、ゾロを見つめて、そう言った。

「こんな時は・・・・・ほら、こうすれば良いんだ。 ・・・・・・・わかんなかったら、俺に聞け。

俺が、全部、教えてやる。 ・・・・・だから・・・・・そんな顔、すんな。」

ゾロは、にっこりと笑うと、自分の手を添えて、サンジの腕を自分の背中にまわした。

「うん・・・・うん・・・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・・好きだ。 俺・・・・・ゾロの事、大好きだ。」

サンジはそう言って、ギュッと、ゾロを抱きしめる。



・・・・・・ずっと・・・・・ずっと、こうしたかった。

・・・・・こうして、ゾロに触れたかった。

・・・・ゾロ・・・・・ありがとう。

・・・今なら、言える・・・・・言えそうな気がする・・・・・



「・・・・ゾロ・・・・・あの、な。 その、明日、ゾロ、誕生日だよな? ・・・・・それで、ナミさんが、

言ってたんだけど・・・・・・ゾロへのプレゼント・・・・・・お、俺で、良いか?」

サンジは、顔を真っ赤にして、おずおずとゾロの顔を見上げる。

しかし、ゾロからの返事はない。

「やっぱり、嫌か? ・・・・・お、俺、少しは、勉強したんだぞ。 本見ただけだけど・・・・・・

・・・・・・だけど、俺・・・・・・・ゾロだったら・・・・・・ゾロとだったら・・・・・・・・・俺・・・・・・・・

・・・・・・出、出来そうな気がする・・・・・・・・・」

サンジは、自分の言葉に、顔から火が出そうになって、そのまま、俯いた。



・・・・・・俺・・・・・俺・・・・なんか、すげえ恥ずかしい事言ったような気がする・・・・・・

・・・・・でも、どうしてなにも、言ってくれねえのかな・・・・・・・

・・・・あっ、もしかしたら、ゾロ、やり方、知らねえのかな・・・・

・・・お、俺が、教えた方が良いのかな・・・・・・

・・一応、本読んで、勉強したし・・・・・・・よし!



「あのさ、ゾ・・・」

「・・・・・サンジ。 すまねえが、ティッシュ、とってくんねえか。 鼻血・・・・止まんねえ・・・・」

サンジが見上げると、ゾロは、手を鼻に当てて、上を向いていた。

「な、何があった? どっかにぶつけた? だ、大丈夫か? ゾロ。 俺、チョッパー、呼んでこ

ようか??」

サンジは、慌てて、ティッシュを取りに行くと、ゾロの鼻に押し当て、ゾロにそう言った。

「てめえだよ! てめえ!! てめえが、そんな可愛い事言うから、身体中の血が、沸騰しち

まったんだよ。 頼むから、それ以上、俺を煽るな。 明日まで、待てなくなっちまう・・・・・」

ゾロは、懸命にティッシュで、鼻血を拭きながら、サンジの身体を引き寄せる。

ぐいっと抱きしめられたサンジの身体の太股の部分に、固く張りつめたゾロのモノが当たっ

た。

「???ゾロ・・・・・なんか、持ってる?? さっきから、俺の足に固いモノが当たってるんだけ

ど・・・・・・」

サンジはそう言って、その部分を見る。



・・・・・でかい・・・・・なんで、そんなに、パンパンに、なってんだ。

・・・・・あれって、やっぱり・・・・ナニだよな。

・・・・・あんなの、俺のと全然大きさが違う。

・・・・・とても人間のモノとは思えねえ。

・・・・・いくら俺だって、それくらいわかるぞ。



「な、なんだよ! これは・・・・・何でこんなになってんだよ! なにも、してねえだろ。

・・・・しかも、でかくねえか? なんで、こんなんなんだよ! ・・・・・これ、てめえのかーっ?!」

サンジは、驚愕した表情で、ゾロに向かってそう叫ぶ。

他人のモノなど、見たこともないサンジには、それは、まさしく、驚愕に値するモノだった。

「あのなあ・・・・・これも、皆、てめえのせいなんだよ。 てめえが、俺を煽るから、こうなっちま

ったんだよ。 何もしなくても、でかくなるときは、でかくなるもんなんだよ。」

ゾロは、サンジの表情が、あまりにも可笑しくなって、そう言って苦笑した。

「だ、だってなあ・・・・・あまりにも、俺のと・・・・・違いすぎる。 ・・・・・・こんなの・・・・・・・

・・・・・・・こんなの、俺・・・・・・・・ごめん、ゾロ。 プレゼントは、他の物用意するから・・・・・

さっきのは、忘れてくれ。 ・・・・・頼む、聞かなかったことにしてくれ・・・・・・」

サンジは、慌ててゾロの腕から逃れようとする。

「もう、遅せえよ。 男なら、覚悟決めな。 大丈夫だ。 俺が、優しく教えてやるから・・・・」

ゾロは、そう言ってニヤリと笑った。

その顔は、サンジが好きな顔・・・・・不敵に笑う、挑戦的な鋭い瞳が、サンジの心を震わせ

る。



・・・・・こんな時に、こんな顔をするなんて・・・・・

・・・・・卑怯だよ、ゾロ。

・・・・・俺、嫌だと言えなくなっちまう・・・・・



「うぅ〜・・・・・・・・」

サンジは、唸るしかできなくなった。

「サンジ〜!! 腹減った〜!! 飯、まだか〜!!」

そう言って叫ぶルフィの声が、甲板から聞こえてきた。

「じゃ、今夜な。 ・・・・・楽しみにしてるから。」

ゾロはそう言うと、唸りながら固まっているサンジに軽くキスをして、キッチンを後にした。















夕食も済んで、クルー達は、それぞれ、部屋に戻っていった。

ゾロだけが、いつものように、キッチンに残って、酒を飲んでいる。



・・・・・うぅ〜。 ・・・・・・さっきから・・・・・ゾロの視線・・・・びしびし伝わってきてんだけど・・・・

・・・・・・俺・・・・俺、覚悟なんて・・・・・できねえよ・・・・・・

・・・・・・・どうしたらいいんだ・・・・・

・・・・・・・・わかってる・・・・・わかってるんだけど・・・・・・

・・・・・・・・・あれは・・・・・・あんなの入ってきたら・・・・・・俺・・・・・・

・・・・・・・・・・俺、絶対・・・・・・死ぬ・・・・・・



そんなことを考えているサンジの手は、何度も同じ皿を洗っている。

「・・・・・なあ、俺も・・・・」

がしゃーんっ!!

急に背後で、ゾロに声を掛けられたサンジは、驚いて、皿を落とした。

「な、何か・・・・用か?」

サンジは、うわずった声で、ゾロにそう言う。

サンジの顔に、ありありと動揺の色が浮かんでいる。

「プッ・・・・・てめえなあ・・・・そんなに、ビビんなくてもいいだろーが。 ・・・・別に、すぐに、

とって食おうとしてるわけじゃねえんだ。 ・・・・・いやなら、良いんだ。 俺は、焦らねえって、

そう決めたから・・・・・・」

ゾロは苦笑して、後ろからサンジを抱きしめると、そう囁いた。

「・・・・ゾロ・・・・・」

「ん? なんだ・・・・」

ゾロの名を呼んで、振り向いたサンジの瞳に、優しく自分を見つめている深緑の瞳が映る。

サンジの心から、不安が消えていく。



・・・・・・・闘っているときと全然違う・・・・・この瞳が・・・・好き・・・・・・

・・・・・・・・俺だけに見えるこの深緑が・・・・好き・・・・・

・・・・・・・・・やっぱり・・・・・・・ゾロが・・・・・・・好き・・・・・・・

・・・・・・・・・・死んでも・・・・・・良いかも・・・・・・



「ううん、もう・・・・・平気だ。 ・・・・・・先に、風呂、入って来いよ。 俺、その間に、片づけ、済

ませとくから・・・・・・」

サンジは、そう言って、にっこりと笑った。



・・・・・うっ・・・・・可愛い・・・・・・・・・・

・・・・・・我慢・・・・・・できねえかも・・・・・・



その笑顔に、魅了され、ゾロは、言葉もなくただサンジの顔を見つめる。

「ん? どうした? ゾロ・・・」

「ん、ああっ・・・・・わかった。」

サンジに聞き返されて、ゾロは慌ててそう言うと、キッチンを出て、風呂に向かった。











「・・・・・ねえ、ゾロ・・・・」

途中、部屋から出てきたナミに、ゾロは呼び止められる。

こんな時のナミは、必ず何か、企んでいる・・・・・と、ゾロは、今までの経験から、そう察した。

「・・・・・何か、用か?」

そうぶっきらぼうに返事をするゾロ。

「嫌ねえ・・・そんな顔すること無いじゃない。 人がせっかく、プレゼント、前倒しであげようと

思ったのに・・・・・ まっ、いいわ。 はい、これ・・・・・・」

ナミは、そう言って、紙袋をゾロに差し出す。

「・・・・・・なんだ、これ?」

ゾロは、袋を開けて、中から、小瓶をとりだした。

「・・・・今夜なんでしょ? サンジ君のプレゼントvv ・・・・・それに使うモノよ。 じゃあ、おやす

みvv ゾロ!」

ナミは、そう言って、また部屋に戻っていった。

「・・・・・・なんで、ナミが、これを・・・・・・」

ゾロは、何故ナミが、持っていたのか疑問を覚えたが、とりあえずは、ありがたく受け取ること

にした。

ゾロが風呂から上がって、キッチンに行くと、後片付けは、もう済んでいた。

「・・・・・俺も・・・・・風呂、入ってくる・・・・・ゾロ・・・・・待ってて、な。」

サンジはそう言うと、ゾロが抱きしめるよりも早く、キッチンを出ていった。



・・・・・・ククク、本当、可愛い奴だよなあ・・・・・・・



ゾロは、上機嫌で酒を飲んだ。




暫くして、サンジが、キッチンに戻ってきた。

やたらそわそわして、何度も、冷蔵庫を開け閉めしては、チラチラとゾロの方を盗み見ている。



・・・・何なんだ、こいつは・・・・・・・クックックッ。

・・・・・本当に、面白れえ奴・・・・・・・・

・・・・・・可愛いよなあ・・・・・・・

・・・・・・・ずっと見ていてえんだけど・・・・・・

・・・・・・・・俺も、男だから・・・・・・・・

・・・・・・・・・それ以上、煽られても・・・・・・困る・・・・・・



ゾロは、笑いをかみ殺して、席を立つと、ゆっくりとサンジに歩み寄った。

「・・・・なあ、嫌なら、別に無理しなくても良いんだぜ。 てめえのその気持ちだけで、今は、

充分だから・・・・・」

ゾロはそう言って、サンジを抱きしめる。

サンジは、おずおずとゾロの背中に、腕を廻すと、俯いたまま、こう言った。

「・・・・ううん・・・・・俺・・・・・・大丈夫だから・・・・・少し・・・・・・・緊張してるだけだ・・・・・」

「・・・・じゃあ、遠慮なく・・・・・てめえを貰う。」

ゾロはそう言って、サンジを抱き上げると、キッチンの壁に置いてあるソファに横たえる。

「あっ・・・・ちょ、ちょっと待って・・・・・」

サンジがそう言って、そのまま口付けようとしたゾロを制した。

「・・・・・やっぱり、怖いか?」

ゾロは、少し落胆した声でそう呟く。

「ち、違う、そうじゃない。 ・・・・ゾロ、ちょっと、瞳、閉じててくれるか? ・・・・俺が、良いと言

うまで・・・」

サンジは、慌ててゾロの言葉を否定して、そう言った。

「・・・・・・わかった。」

ゾロは、サンジの真意を測りかねたが、言うことを聞いて瞳を閉じる。

「ゾロ・・・・・もう、開けて良いぞ。」

サンジの言葉にゾロは、ゆっくりと瞳を開ける。

ゾロの瞳に、先程まで無かった、蒼いリボンが、映る。

それは、サンジが、自分で首に結びつけたモノだった。

「ナ、ナミさんが、プレゼントには、これが付いてるって・・・・・・そう言って・・・・俺にくれたん

だ。 ・・・・・俺が・・・・・プレゼント・・・・・だから・・・・・って・・・・・」

サンジは、真っ赤になって、ゾロにそう言った。

「・・・・・サンジ。 ・・・・・ありがとうな、すっげえ、嬉しい。」

ゾロはそう言って、サンジをギュッと抱きしめると、触れるだけのキスをした。

「・・・・良かった・・・・俺・・・・・ちょっと、恥ずかしかったけど・・・・・ゾロが、喜んでくれたか

ら・・・・・・」

サンジはそう言って、にっこりと笑う。

「・・・・一生、大事にする。 ・・・・だから・・・・・プレゼント・・・・・・開けて良いか・・・・・」

「・・・・・当然だ。 ・・・・・ゾロ、誕生日、おめでとう!」

ゾロとサンジは、ゆっくりと互いの唇を重ねる。


キッチンの時計が、午前0時を告げた。

ロロノア・ゾロ、人生で最高の誕生日プレゼントを受け取った瞬間である。






 <END>



  
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<コメント>

甘い・・・・甘いゾ・・・・砂吐きすぎて、埋まった人・・・・
多いだろうな・・・(笑)
乙女全開だし・・・・・ゾロ・・・親父爆発・・・(笑)
『格好良いゾロ』、このコンセプトは、一体、何処に行ったのか??
すいません、そこら辺に、格好良いゾロ、落ちてませんか?(笑)
続き・・・・・気になる?? 
・・・・・ははは・・・・・・・くそっ、作っちまったぜ!!
・・・・・・・自分の性格が恨めしい・・・・・・(笑)
はい、ここは、エロサイトで〜す!(開き直り!!)
18歳未満のおこちゃまは、これにて終了vv
免疫のあるお姉様だけ、先にお進み下さい。
では★