Magic その2 |
その日から、サンジの一日は一変した。 今まで、苦しい想いしかなかった毎日が、こうも張り合いのある一日になるなんて・・・。 そこにゾロがいるだけで苦しくて切なくて・・・。 そんな自分が嫌で認めたくなくて、イライラして喧嘩していたばかりの毎日が嘘のようで。 しかし、表面上は、何一つ変わってはいない。 変わったのは・・・・・・サンジの心境と・・・・・・ゾロの態度。 チェーンの効力か、ゾロは、他のクルーの前でもサンジの傍から離れようとしない。 このままでは、いけないとなんとかゾロを宥めすかせ、一応は以前と変わらない態度にはな った。 しかし、他のクルーが寝静まる深夜は、恋人に戻る二人。 誰にも邪魔されない、二人きりの時間・・・・。 サンジにとって、とても甘美な・・・・幸せの時間・・・。 例え、それがこの瞳の前にいるゾロの首に掛かっているチェーンの力だとしても・・・。 首からはずしてしまえば、リセットされる想いだとしても・・・・。 昔の現実に比べれば・・・・楽園以外のなにものでもない。 いつものように、互いの熱を分かち合い、そっと、ゾロの肩に顔を寄せる。 ゾロはただ黙って、サンジの髪に指を絡ませた。 首に掛かる金色のチェーン・・・。 言葉通り、ゾロは一度もその首からチェーンをはずすことはなかった。 「お前がいれば、他には何もいらねえ。 好きだ、サンジ・・・愛してる・・・。」 毎晩のように耳元で囁かれるゾロの言葉・・・。 「・・・・どうかしましたか?レディ?」 サンジは、どうしても放っておけなくてその女性に声を掛ける。 「・・・・いえ、何でも・・・・なんでもないんです・・・。 うぅ・・・・。」 その女性は、サンジの言葉にそう言って泣き崩れた。 「貴方みたいな素敵なレディが涙して、それを放っておく馬鹿はいませんよ。 宜しかったら、 サンジは、優しく微笑んでその女性にハンカチを差し出す。 「・・・・済みません。 身も知らない方にこんな優しい声を掛けて頂くなんて・・・。 けど、どう 「店??」 サンジは、女性の言葉に思わず反応した。 「ええ・・・不思議な店・・・。 確かにこの先にあったはずなのに、ネックレスを手にして店を 女性は、サンジの言葉にブツブツと呟くように話す。 「・・・・俺、その店、知っています。 宜しければ、もっと詳しくお話を聞かせて下さい。」 サンジはそう言って、その女性から話を聞いた。 その女性は、そう言ってまた泣き出した。 「・・・・大丈夫。 そのネックレスなら、俺も持っているから・・・。 子供が産まれるんでしょ? サンジは女性ににっこり笑ってそう言うと、急いでゾロの待つ船に戻った。 「・・・・サンジ?どうしたんだ、そんなに息を切らして・・・。 それに・・・何で泣いている? サンジの異変に気が付いたゾロは、そう言って優しくサンジの頬に手を添える。 「っ・・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・ごめん・・・。 もう・・・良いから・・・・ごめん。 ・・・・愛してる・・・・ サンジは涙を雫したままゾロの首にしがみつきそっと触れるだけのキスをする。 「お待たせ。 これでしょ? 俺はもういらないから・・・・これは、君にあげる。 ・・・・幸せにな サンジはそう言って、待っていた女性に金のチェーンを渡すと、さっと踵を返して、船へと歩き サンジは頭を大きく左右に振って、その街角に崩れるように蹲る。 「・・・・お帰り。」 そうボソリと呟かれるように聞こえた声にサンジは心臓が止まるくらいに驚いた。 「・・・・・なんで? ・・・・・ゾロ・・・。」 サンジは震える声でそう言った。 「・・・・なんでって・・・。 いきなりキスしたかと思ったら泣いてどっか行っちまうし・・・。 ゾロは、そう言って動かないサンジを抱き締める。 「っ・・・ゾロ。もう良いんだ・・・。 てめえの魔法はとけたから・・・。 もう良いんだよ・・・。」 「はぁ?? お前、何言って? こっち向けよ、サンジ。 一体なにがあった? 何が魔法な 「・・・・だから・・・もう、金の鎖はないんだ。 てめえが俺を好きだと思ったのは・・・気のせい サンジは、俯いたままそう呟く。 「・・・・ふざけんな! 俺の想いが気のせいだと?! てめえ、本気でそう言ってんのか? ゾロはそう叫ぶとサンジを顎に手を掛け、サンジの唇に噛みつくように口付ける。 「っ・・・・・・・嘘・・・。 チェーンは・・・・もう・・・無いんだぜ? こんなこと・・・・現実な訳が サンジは、そう呟くように言うと、力無く床に蹲った。 「夢じゃねえよ。 勝手に夢にするなよ。 ・・・・お前はどうだかしらねえが、俺はもう決めた ゾロは、真摯な瞳でサンジを見つめ、再びサンジを抱き締める。 「っ・・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・・夢じゃねえんだな・・・・本当なんだな・・・・今が現実なんだよ 全身に伝わるゾロの体温に、サンジは何度も確かめるようにそう言って、ゾロの首にしがみ 「・・・・本当に訳わかんねえ奴だな。 まっ、わかんなくもねえが・・・。 俺だって・・・・。 ゾロは、そう言うとサンジを抱え、壁際のソファーに横たえる。 「んっ・・・・ふ・・・・んん・・・・ん・・・」 ゾロの熱い舌で口内を弄ばれ、頭の芯がクラクラとしてくる。 「ひゃあっ・・・・んっ・・・んあっ・・・・ヤッ・・・・」 ゾロの唇で胸の尖りが塞がれ、ゾクンとサンジの背中に甘い痺れが走る。 「あっ・・・あっ・・・・ん・・・・ゾロ・・・ヤッ・・・」 ビクビクと身体がゾロの舌と手に反応して震えた。 「・・・・嫌なら、止めるか?」 そう言ってニヤリと笑ってサンジを見つめるゾロ。 「て、てめえ・・・・・・わかってそう言うこと言って・・・・んあっ・・・・あん・・・やぁ・・・」 言いたい文句は山ほどあるのに、ゾロの手の巧みさに、その言葉は嬌声に変わっていく。 「・・・ちゃんと言えよ・・・サンジ・・・。 ん・・・・どうして欲しい? 言わねえと本当に止める ゾロはそう言って身体を起こし、スッと胸から手を離した。 「やぁ・・・・止めんなよ・・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・・ゾロォ・・・・」 サンジはゾロの身体を引き寄せ、ゾロの名を何度も呼ぶ。 「わりい・・・。 お前見てるとつい虐めたくなる・・・。 お前凄く可愛くなるから・・・・・俺の方 ゾロはそう言って、軽く触れるだけのキスをして、胸から離した手をサンジの下半身に添え 「ひゃあぅん・・・ん・・・あっ・・・ゾロ・・・んっ・・・あ・・・あっ・・・・ゾロ・・・」 自分の雄を上下に扱かれ、サンジはその快感から思わずゾロにギュッとしがみつき、腰を浮 「っ・・・チッ。」 ゾロは、軽く舌打ちをする。 「・・・・ゾ・・・ロ?」 その舌打ちに気付き、サンジはゾロをじっと見つめた。 「クソッ。 今日こそは余裕持ってって、そう思ってたのに・・・んな顔すんな・・・・ダメだ・・・ 小さく呟かれた言葉と切羽詰まったゾロの表情・・・。 「ゾロ・・・・俺だって・・・・・俺だって余裕なんて無えよ・・・・ゾロに抱かれて・・・余裕なん サンジはゾロの髪に指を通し、そう言ってにっこりと笑う。 「っ・・・またそんな顔をする・・・・反則だ、その顔・・・・マジ、ヤバいから・・・・」 ゾロはそう言ってサンジの唇を塞ぐと、指でサンジの内襞を探った。 「あっ・・・あっ・・・はっ・・ん・・・ゾロ・・・もう・・・・大丈・・・夫・・・・あっ・・・」 サンジの言葉に、ゾロは無言で指を抜くと自分の雄をあてがい、一気に突き入れた。 「んああっ・・・・あっ・・・はぁ・・・んあっ・・・ゾロ・・・ん・・・」 痛みはさほど無いものの内臓を直撃する圧迫感に、サンジは無意識に身を捩る。 「っ・・・クッ・・・」 ゾロは、目も眩むような射精感を必死でやりすごし、サンジの息が整うのを待った。 「・・・・動くぜ・・・。」 ゾロの言葉にサンジは無言で頷くと、ゾロの首に腕を廻す。 「ああっ・・・あっ・・・・ンッ・・・ゾロ・・・あ・・ん・・・ヤッ・・・ゾ・・・ロォ・・・・」 片手でサンジの雄を扱きながら、ゾロは激しく挿入を繰り返す。 「っ・・・・サンジ・・・ちゃんと瞳を開けろ。 見ろよ・・・・俺だけを見てろ・・・。」 ゾロは、サンジの唇に小さなキスを繰り返しながらそう言ってサンジを見つめる。 「んっ・・・ゾロ・・・ヤッ・・・恥ずかし・・・あっ・・・やぁ・・・・ゾロ・・・」 恥ずかしがってなかなか瞳を開けないサンジにゾロは、グッとサンジの雄を握り込んだ。 「あああっ・・・ヤァ・・・ゾロ・・・・ダメ・・・んっ・・・あっ・・・」 下半身に強い刺激を与えられ、サンジはその嬌声と共に瞳を開けゾロを見つめる。 「・・・そう、その瞳だ・・・・俺の大好きな・・・・蒼・・・・。 この身体も・・・その瞳も・・・俺 ゾロはサンジにそう囁いて、互いの手を重ねた。 「あっ・・・あっ・・・ヤッ・・・ゾロ・・・俺・・・もう・・・あ、ダメ・・・・やぁ・・・・あああっ・・・クッ・・・」 ビクンと身体を仰け反らせ、ゾロの手の間から熱いサンジの精液が迸った。 「っ・・・サ・・ンジ・・・クッ・・・」 ゾロも内襞の動きに堪らずサンジの中で己の精を吐き出した。 「・・・・・サンジ、もう一度言ってくれ・・・・。 お前の言葉が聞きてえ。」 「ん・・・ゾロ・・・・俺も、好きだ。 その瞳も・・・この身体も心も・・・全部、愛してる・・・。」 ゾロの言葉にサンジはそう言ってギュッとゾロを抱き締める。 「・・・・もう絶対離さねえからな。 覚悟しろよ・・・。」 ゾロはそう言うとゆっくりと腰を引いた。 翌日、ゾロと二人で市場を散策していたサンジの耳に、あの老婆の声が何処からか聞こえ 「・・・・・・・そうだな・・・。」 「ん?サンジ、どうした?」 「いや、なんでもねえよ・・・。」 自分に向けられたゾロの優しい瞳に、サンジはそう言ってにっこりと笑った。 |
<コメント> 前半でHシーンをはしょった分、ラストで・・・(笑) その分、長くなりました!(開き直り) D.Z.U.=気障ゾロ同盟に加盟しての一作目! いつもよりナニの最中のゾロの言葉が・・・(笑) サンジの乙女ッぷりが・・・どうだ!みたいな。(笑) どうしてもうちのゾロは嗜虐心旺盛みたいで。 いや、それはルナのせい・・・(-_-;) そうそう、サンジを泣かせるのがvv(蹴!) あはは・・・・・では★ |