LOVE INCIDENT その3 |
「よく見て見ろ!! 俺のトカゲの方がたくさん肉が取れて、尚かつ美味い!!」 「あア?! てめえの瞳は節穴か?! こっちのサイの方が、遙かにでけえ!! 「いいや、俺の方がでかい!!」 「チッ。・・・・・ちょっと、こっちに来いよ。 クソコック!!」 自分の勝ちだと言って引かないサンジに、ゾロは、腕を引っ張って倉庫へと連れていく。 「な、なんだよ! どんなことされたって、絶対に今回ばかりは、俺は引かねえから サンジは倉庫に入るってそう言うと、ゾロの腕を振り払った。 「・・・・・どんなことをされても、ねえ・・・・さて、どこまでそう強気でいられるのかな。」 ゾロはにやりと口の端を歪めるとサンジににじり寄る。 「んっ・・んんっ・・・・んーっ!! ヤッ・・・」 サンジは、必死でゾロの胸を叩いて抵抗する。 「・・・・・・どうした? サンジ・・・・・なんかあったのか?」 ゾロはサンジから唇を離すと、優しく髪を梳いた。 「っ・・・・ックッ・・・・・馬鹿野郎・・・・俺が・・・・・俺が、何とも思わねえって・・・・・ サンジは、そう泣き叫んで、倉庫を出ていく。 「・・・・・・・サンジ・・・・」 ゾロは、その後ろ姿を呆然として見送った。 「・・・・・・・・どういうことなんだよ。 サンジ・・・・・・俺、わかんねえよ・・・・・」 ゾロはそう呟いて、窓の外から見える景色に視線を移した。 「・・・・・・ねえ、サンジ君、どうしちゃったのよ。 妙にニコニコしてるから機嫌が良い ナミはそう言って、トレーニング中のゾロに文句を言う。 「んなもん、知るか! サンジに言えよ、サンジに。 あいつが、俺を勝手に避けてん ゾロは、ナミの言葉に、尚一層眉間に皺を寄せ、ハンマーを振った。 「いいえ、絶対にあんたのせいよ。 ゾロ、白状しちゃいなさい。 あんた、サンジ君に ナミは、そう言ってゾロに詰め寄る。 「おいおい・・・なんで、そうなる・・・・。 だから・・・・・なにもしてねえって!! ゾロは、ハンマーを下ろすとそう言ってナミを睨み付けた。 「あれー?? 何だ、ゾロ。 もう足、引っ付いたのか? 早えなぁ・・・・でも、良かっ 「何の話だ、それ・・・・・・」 ゾロは、ルフィの言葉にそう尋ねる。 「ん?あれ?? お前、知らねえのか? サンジの店のオーナーの・・・なんて言った 「・・・・ゼフだろ。」 「そうそう、ゼフのおっさん。 あのおっさん、昔はすげえ強い海賊で、サンジと同じ ルフィは、店での話を思い出したようにゾロに聞かせた。 「ああ、俺はあの時、鷹の目に負けて・・・・・あの店には、いなかったからな。 ゾロは、そう言ってルフィに頭を下げると、サンジがいるキッチンへと向かう。 「待てよ。 ・・・・・・サンジ、俺が、悪かった。 すまねえ。 けど・・・・・・」 ゾロはそう言って、サンジの腕を掴む。 「離せよ! んなの、俺には関係無えんだろ? ・・・・・そうだろ? 勝手に足でもな サンジは、ゾロにそう吐き捨てるように叫ぶと、ゾロの鳩尾めがけて蹴りを放った。 「っ・・・・待てと・・・・・・そう言っただろうがっ!!」 ゾロは呻くようにそう呟くと、サンジの襟首を掴んで思いっきり、ソファーにその身体を押し倒 「クソッ!! 何しやがる! 離せ!! 俺は・・・・・・てめえがどうなろうと・・・・・・ 「サンジっ!!」 ゾロはサンジの名を呼んで、機関銃のように叫ぶサンジの唇を塞ぐ。 「・・・・・サンジ。」 ゾロは、サンジが静かになったのを確認して唇をそっと離した。 「っ・・・くっ・・・・ひぃ・・・・・っく・・・・・ふぇ・・・・っく・・・・」 サンジの嗚咽だけが、キッチンに響く。 「・・・・サンジ。 ごめん。 てめえの辛い過去を抉っちまった。 それは、俺が悪い。 「やだ、もう聞きたくねえ・・・・・・やだ・・・・・俺に・・・・聞かせるな・・・・やだ・・・・」 サンジは、必死に身を捩り手で耳を塞ごうとした。 「良いから、聞くんだ!! ・・・・・てめえだから・・・・てめえだから、話すんだ。 ゾロは、サンジの瞳を真っ直ぐに見つめ、そう告げる。 「ふぇ・・・・うん。 ひっ・・・っく・・・・うん、ゾロ。 っく・・・・ゾロ・・・・・もう・・・・絶対 サンジは、泣きじゃくりながらゾロにそう伝えた。 「んじゃ・・・・・・ずっと傍から、離れんじゃねえぞ。 わかったか、この泣き虫クソコッ 「なにを?!てめえだって、迷子になって俺からはぐれるなよ! このSM剣士!!」 「「けど、狩り勝負は、俺の勝ちだ!!」」 ゾロとサンジは、同時にそう言う。 「ざけんなよ。 量が同じ時は、味で勝負なんだよ!!」 「味なんか、どれも一緒だ!! それに、俺の方が、どう見たって取れる量は絶対に 「いいや、トカゲの方が、てめえが持ってきたサイより絶対に美味い!!」 「味にこだわるって事は、てめえのトカゲの方が俺のサイより少ねえって、そう認めた 「うっ・・・・・・けど、食材は、味が重要なんだよ!! よって、この狩り勝負は、俺の サンジは、ゾロの言葉に行き詰まりながらも、そう言って勝ちを宣言した。 「ふ〜ん。 ・・・・・味、ね。 ・・・・・そうか、味か。 まあ、料理するのは、てめえだ 「・・・・なんかその言い方、気に入らねえな。 俺は、どんな食材でも、最高の料理を 「・・・・・よく言った! てめえ、さっき、トカゲの肉の方が美味いから自分の勝ちだと 「き、汚ねえぞ、てめえ・・・・・・・」 「ククク・・・・てめえの作る料理は、全部美味いからな。 トカゲもサイも比べようがね ゾロは、そう言って苦笑する。 「う、うぅ〜〜〜〜こんな時だけそんなこと言いやがって・・・・/////」 「・・・・・・・この狩り勝負・・・・・・・・俺の勝ちだな?」 顔を真っ赤にして睨み付けているサンジにゾロは、そう宣言してニヤリと笑った。 「か、勝手にしろ!!・・・・//////」 サンジは、真っ赤な顔のままそう言って、ゾロの唇に触れる。 「ルフィ、ちょっと、しーっ!! 今、いいところなんだから、黙ってて!!」 ナミは、そう言ってしっかりとキッチンの中の様子を窓から覗いていた。 「・・・・・・ウソップさん、あの二人・・・ゾロとサンジさんは、いつも、ああなんですか? 「ああ、キッチンのまたの名を、『愛の小部屋』と、俺達は呼んでいる。 直になれると ウソップは、仲間になったばかりのビビにそう言って説明をし始める。 「・・・・・これが、些細なことなのかしら・・・・・本当に奥が深いわ。 海賊って・・・・」 ビビは、ウソップの説明にそう呟いて感心するのだった。 「・・・・・本当に、海賊って・・・・・素敵vv ねえ、ナミさんvv 愛って、偉大だわvv」 ビビは、ほうっとため息を吐くと、隣にいるナミにそう言う。 「・・・・・・・なんなんだ、これは・・・・・・・ミスター13達は、一体何を描いて・・・・・ ミスター0はそう呟いて、その紙を自分の机の引き出しにそっとしまい込んだ。 |
<コメント> やっと、終わりました。 リトルガーデン編・・・・ 本当は、12月の予定だったのに・・・・もう、2月末じゃん! それに、楽しみにしていただいてた方・・・・・・ こんなにショボくてすみません。(-_-;) いや、全部ショボイので、あまり違和感無いかと・・・・・(笑) 今回が・・・・・一番、ラブいかも・・・・ まっ、いいか・・・・・・ 次回は、チョッパー登場のドラム島vv サンジが、もちろんvvのあのシーンです。 今度は・・・・・・4月かなぁ・・・・3月は、ちょっと・・・・・(脱兎!) |