LOVE INCIDENT


その1







バロックワークスのアジト、ウィスキーピークを後にしたルフィ海賊団御一行。

新しいメンバーのアラバスタ王女ビビと、その連れのカルーを仲間に加え、一路、次なる目

的地、アラバスタ王国を目指し、航海をしていた。

そして、ここ、リトルガーデンに着いたクルー達は、その異様さに目を見張る。

「なんなのよ、この島は・・・・ とにかく、ログが貯まるまでじっとして・・・・・」

「そ、そうだぞ。 俺は、その意見を全面的に支持する。」

などと、ナミとウソップが言ってるのにも関わらず、冒険好きのキャプテンは、今にも、飛び出

していきそうな勢いだ。

「サンジ!! 弁当な、弁当。 肉一杯の野菜抜き弁当を頼むぞ。」

「おう! 任せとけ!! そして、ビビちゅうわんには、このサンジ特製愛情弁当を

vv」

そう言って、サンジは、キッチンに向かう。

その様子を盗み見ていたゾロも、こっそりとキッチンに向かった。

「・・・・サンジ・・・・」

「うわっ! なんだ、てめえか。 ったく、気配消して来るなよな、びっくりするだろう

が!」

突然、背後から聞こえたゾロの声にサンジは、そう言ってゾロを睨み付けた。

「なあ、サンジ、俺達も散歩、行かねえか? ずっと船の中ばっかだし。 たまには、

二人でのんびりとしようぜ。」

ゾロは、スッとサンジの腰を抱き寄せ、耳元でそう囁く。

「こ、こら、よせって!! 今、俺、仕事中なの!! わかったから、さっさと離れろ!

包丁持ってるからアブねえって!!」

「んなの、まな板の上に置けばいいだろ? こっち向けよ。 ほらっ。」

ゾロは、そんなサンジの言葉をお構いなしに、シャツの裾から手を差し入れて、サンジの耳

朶を甘噛みした。

「アッ。 ・・・・もう、我慢できねえのかよ。 ちったあ、そっちの修行もしろよな。 

ったく、ところ構わずサカリやがって・・・・あ・・・んっ・・・」

サンジは、仕方なく包丁をまな板に置いて、ゾロの方を向き直り、口付ける。

その間も、ゾロの手は、休むことなくサンジの肌を這い回って・・・・内側から、シャツのボタン

をはずし始めた。

「んんっ・・・・んっ・・ん・・・・」

重なる唇から、ピチャピチャと淫靡な音が漏れ聞こえ、サンジの閉じた瞳の端に涙が滲む。

桜色に紅潮した顔は、他のクルー達の前で見せる顔と違い、とてつもなく艶を帯び、ゾロを追

い立てていく。

ゾロは、口付けながら盗み見るそんなサンジの表情が、堪らなく好きだった。

ゾロはゆっくりと唇を下方にずらし、首筋に所有の印を散らす。

その手は、サンジの胸の尖りを弄んで、その感触を楽しんでいた。

「はあっ・・・ん・・・・ヤッ・・・ゾ・・ロぉ・・・・」

サンジは、甘えた声でゾロの名を呼び、ゾロに身体を預ける。

ゾロは、サンジの身体をしっかりと抱き抱えると、壁際にあるソファにその身を横たえた。

「・・・・サン・・・」

「サンジ君、お弁当できた・・・・・・かしら・・・」

ゾロが、サンジの名を呼んで上から覆い被さろうとした時、ビビが、そう言ってキッチンに入っ

てきた。

ドカッ!!

サンジは、キッチンのドアが開くと同時に、覆い被さってきたゾロを、思いっきり蹴り飛ばす。

「アガッ!!」

ゾロは、不意をつかれて見事に壁に激突し、床に伏した。

「あっ、ビビちゃん、もう少しで出来るから、甲板でもうちょっとだけ待っててくれるか

な・・・・・」

サンジは、慌ててはだけたシャツをジャケットで隠してにっこりと笑うと、ビビにそう告げる。

「ご、ごめんなさい!! あたし、知らなくて・・・///// そ、外で待ってますね・・・・」

ビビは、サンジの様子を察したのか、そう言って慌ててキッチンを出ていった。

「さて、弁当、弁当・・・・・」

サンジは、そう呟いて、慌ててシンクで弁当を作り始める。

「・・・・・・・サンジーッ!!」

ゾロは、ゆらりと立ち上がると、そう叫んだ。

「あ、ゾロ・・・・・」

「あ、ゾロ・・・じゃねえ!! てめえ・・・・痛てえ!! マジ、痛かったんだぞ。」

「ご、ごめんな、ゾロ。 急にビビちゃんが入ってきたもんだから。 とにかく、今は、

仕事をさせてくれよ。 なっ、機嫌直して・・・・・・あとで、一緒に・・・・なっ?」

サンジは、慌ててゾロに謝ると、そう言ってゾロに口付ける。

「・・・・仕方ねえな。 じゃあ、さっさと済ませて・・・・俺、甲板で待ってるから。」

「おう!」

ゾロは、サンジに軽くキスを返して、そのままキッチンを出ていった。

それから、サンジはルフィの分とビビの分、カルーの飲み物を作り、それぞれに手渡す。

「さあて。 俺も、散歩してくる。」

ゾロは、サンジに瞳で合図を送ると、先に船から下りた。

「ああ、ゾロ、ちょっと待て。 ついでに獲物を捕ってきてくれ。 食料が足りねえん

だ。」

サンジが、心得たようにそう言う。

「ああ、わかったよ。 てめえが取ってこられねえようなでっかい獲物、捕ってきてや

っからよ・・・・」

「・・・なんだと?! このクソ腹巻き!! もう一度言ってみろ・・・・・この俺様が、

てめえごときに負けるとでも言いてえのか? ざけんなよ!! 狩り勝負だ!! 

肉何百キロ採れるかで勝負だ!!」

サンジは、そう言って、船から飛び降りる。

「肉、何トンの間違いだろ・・・・」

「おおう! 上等だ!! てめえには、負けねえ!!」

「こっちだって、負けるか!!」

呆然と船から見送るウソップとナミを後目にゾロとサンジは、ジャングルの奥へと消えていっ

た。

「・・・・・なあ、あれで、俺達の目を上手くたごまかしたつもりなのか・・・・・・」

「・・・・・たぶん、そうじゃないの?? あんな見え透いた芝居・・・・今時、大衆演芸

でもやらないわ。」

「・・・・・・・だな。」

ウソップとナミは、二人が消えていったジャングルを見つめてそう呟き合った。
















「・・・・・やっとふたりっきりになれたな。」

ゾロは、誰もいない大木の下で、サンジの痩躯を抱き締める。

「おう。 ・・・・けどな、先に獲物を持っていかねえと、本当に、食料が、尽きかけてん

だ。 先に、食料の方、調達しようぜ。 いつ出航するかもわかんねえし。 その方

が、ゆっくりできるだろ?」

「・・・・じゃあ、一回だけ、な? さっきので、我慢できなくなっちまった。 てめえだっ

て、そうじゃねえのか・・・・・」

ゾロはそう言うと、樹にサンジの身体を押し当てて、噛みつくように唇を重ねた。

「ちょっ、あ・・・んっ・・・・・んん・・・んっ・・・」

慌てて手でゾロを押しのけようとしたサンジだったが、逆に腕を捕られ、両手を頭の上に拘束

される。

ゾロは、サンジの唇に舌を割り入れ、サンジの舌を吸い上げ、舌を絡ませた。

ピチャピチャと唾液の混じり合う音とサンジの腕から力が抜けたのを確認して、ゾロは、腕の

拘束を解くと、サンジの下半身に手を這わす。

「なっ? 良いだろ?」

ゾロはサンジの耳元でそう囁きながら、サンジのベルトをはずし、ズボンの中に手を滑り込ま

せると、そっとサンジの雄を撫で上げた。

「ん・・あ・・・ヤッ・・・・もう・・・・1回だけ・・・・だからな・・・・・」

サンジは、ゾロの手の感触にビクッと身体を震わせて、そう言って睨み付ける。

「クク・・・わかってるって・・・・・」

ゾロは、そう言って苦笑いすると、もう一度、サンジに深く口付けをして、サンジの下半身に

纏っている衣類を剥ぎ取ると、サンジの雄を上下に扱き始めた。

「んっ・・・・はぁ・・・ん・・あ・・・ゾロ・・・・」

サンジは、瞳の端に涙を溜め、ゾロの首にしがみつく。

サンジの雄は、ビクビクと余裕無く脈打ち始め、その先端から先走りの液体が雫り、ゾロの

手を濡らす。

「ああっ・・・・ゾロ・・・もう・・・・ゾロの・・・欲し・・い・・・なっ・・・・・」

「けど、まだ、準備が・・・・・・」

「あ・・ん・・・いいから・・・・ ・・・・俺も、我慢・・・・できねえんだよ・・・・」

「・・・知らねえからな・・・・・」

サンジから縋るように言われ、ゾロは、気持ちだけサンジの内襞を指でかき回し、すぐに自

分の雄を突き入れた。

「ああっ・・・・ック・・・・はぁ・・・ん・・あ・・・」

「ックッ・・・キツ・・・・サンジ、大丈夫か・・・・・」

ゾロの言葉に、サンジは、首を一度だけ縦に振る。

充分に解しきれてないサンジの中はさすがにきつくて、ゾロは、締め付けられてこみ上げる

射精感を根性で我慢した。

「・・・・しっかり捕まっていろ。」

ゾロは、サンジにそう告げると、両膝を抱き上げ、サンジの背中を大木に押し付けるように

し、挿入を繰り返す。

「ああっ・・・・あ・・・ゾロ・・・・ヤッ・・・コレ・・・・奥ま・・・で・・・・あ・・ん・・・ゾ・・・

ロぉ・・・」

自分の体重で内襞の最奥を打ち付けられて、サンジは、ギュッとゾロにしがみつき嬌声を上

げた。

「あああっ・・・・ヤッ・・・・ゾロ・・・・俺・・・・もう・・・・あっ・・・・あっ・・・ヤァ・・・

クッ・・・」

サンジは、髪を振り乱しビクンと身体を大きく仰け反らせると、白濁の精を吐き出す。

「ッ・・・・サンジッ・・・クッ・・・」

ほぼ同時に、ゾロのサンジの中に白濁の精を叩きつけた。

「・・・・・できたら、もう少しゆっくりとしたいんだが、そうも言っちゃいられねえな。 

サンジ、てめえは、ここで暫く休んでいろ。 俺が、一人で獲物捕ってきてやるから。」

ゾロはそう言って、ゆっくりとサンジを下ろすと、優しくサンジの髪を梳く。

「・・・・馬鹿言え。 ナミさんとウソップにあれだけの啖呵を切って出てきた以上、

勝負は、勝負だ。 てめえには、負けねえよ。」

サンジは素早く着替えて立ち上がり、タバコをポケットから取り出し、火を点けるとニヤリと笑

ってそう言った。

「・・・・・それも、そうか。 ・・・・じゃあ、俺は、こっちで獲物を見つけてくる。 

サンジ、てめえは、あっちで、な? そうした方が、時間が短縮できる。 

・・・・・・なあ、一応、狩り勝負って事だよな? だったら、勝った方が、負けた方の言

うことを一日聞く事ってのは、どうだ? 俺が、勝ったら、てめえは、俺の言うことをな

んでも聞く事。 俺が、万が一にも負けたら、俺が、てめえの言うことを何でも聞いて

やるよ。」

「よし! その賭、乗った!! 時間は、次の火山の爆発までだ。 絶対に、勝ってや

るぜ!! じゃあ、あとで、な。」

ゾロの言葉に、サンジはそう言って、その場から歩き出す。

「ちょっと待てよ。」

「ん? なんだ??」

「わ・す・れ・も・の・・・・」

ゾロは、そう言ってサンジに近づくと触れるだけのキスをした。

「ば、馬鹿か、てめえは・・・・本当に恥ずかしい奴・・・・少しは、恥を知れ、恥を・・・

/////」

サンジは、自分の唇を手で隠して真っ赤になって睨み付ける。

「ククク・・・・・今更だろ。 てめえも、いい加減に、なれろよな。 じゃあ、続きは、

勝負の後で・・・気を付けて行けよ。」

ゾロは、サンジを見て苦笑すると、そう言って反対の方向へと歩いて行く。




・・・・・・・・見てろよ・・・・・・・




「ゾロッ!!」

サンジは、そう叫ぶと、サッとゾロの前に立ち、カプッと下唇を甘噛みした。

「・・・・・ざまーみろ!」

サンジは、ペロッと舌を出して、ゾロにそう言うと、足早にその場を去っていく。

「・・・・してやられたな・・・・・」

ゾロは、駆けていくサンジの背中にそう呟いて、また、歩き始めた。









    
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<コメント>

待たせに待たせて・・・・・これですか??って感じで始まりました。(-_-;)
あ、ハイ、一切の苦情は、受け付けません。 原作をこれでもかって言うくらい
ねじ曲げてますね。(笑) 『INCIDENT』は、思いがけない出来事・小事件の意味です。
まあ、思いがけないことは、これから起こるわけですが、さてさて・・・
あと1ページで終わるかなぁ・・・・無理だろうな。
だって、ゾロが足首斬ってリトルガーデン出航するまでを書くつもりだから・・・・
しかも、あくまでゾロサンでだよ?? どうなるんだ?? 
・・・・考えてはいるんだけどね・・・・・・皆さん、ひかないでねvv
では★(脱兎!)