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ココヤシ村で、改めて仲間にした航海士ナミを乗せて、ゴーイングメリー号は、順調に航海を 「サンジ〜!メシ〜!! 腹減った!!」 いつもの通り、大食らいの船長の一言で、ゴーイングメリー号の朝は、始まる。 「メシ〜! メシ〜!」 と、まとわりついてくるルフィを、サンジは、 「わかったから、ほら、これでも食って、ちょっと待ってろ! もう少しでできっから。」 と、軽くあしらい、 「ナミさ〜んvv おはようございま〜すvv 今日も、お美しい〜vv」 の一声を添えて、絞りたてのグレープフルーツジュースを、絶妙なタイミングでナミの前に出 「ありがとう。サンジ君vv」 ナミが笑顔でそう言った。 「なあ、また少し、食材、分けてくんねえか?」 そう言いながら席に着いた、狙撃手兼職人のウソップに、サンジは、 「なんだ? また、何とか星でも作ろうと思ってんのか? 良いぜ。 メシ食ったら、 と、優しく返事をした。 「あれっ、ゾロは?」 今にも飛びかかりそうなルフィを何とか押さえ込んで、ウソップが言った。 「もう、毎日、毎日しょうがない奴ね。 サンジ君vv お願いvv」 ナミのお願いに、サンジは笑顔で、 「わっかりました〜、ナミさんvv あっ、ナミさんは、お食事していて下さい。 そう言うと、キッチンを出ていった。 男部屋に入り、ハンモックで、ぐっすり眠っているゾロの腹めがけ、蹴りを1発おみまいして、 「グッ。」 腹に強烈な痛みを感じてようやく起きたゾロは、サンジの言葉に、 「母親や嫁なら、こんな起こし方しねえ・・・」 と、呟いた。 「なんだと?! てめえ。 寝汚えてめえを起こすのに、これ以上の起こし方があるか と、戦闘態勢に入るサンジ。 「上等だ!てめえ。 その癖の悪い足、叩き斬ってやる!!」 ゾロは、こめかみをヒクつかせ、側にあった、和道一文字を手に取ると、バンダナを巻いて、 「てめえのクソ鈍い太刀筋なんざ、とっくに見切ってんだよ!! このエロ剣士!!」 とサンジは、足の裏で、剣先を受け流し、そのまま、反対の足で、ゾロの脇腹めがけて、 ドカッ!!バキッ!!ガシャ−ン!!! 凄まじい音か、船内に響きわたる・・・・・。 「全く・・・サンジ君もゾロも、どうして、毎回毎回、ああなのかしら・・・」 キッチンでは、食事の終えたナミが、やれやれと言った顔で、紅茶を飲んでいた。 「ウソップ。また、船の修理、お願いね。費用は、ゾロの借金にしておくから。」 そう言うと、ナミは、サンジとゾロがいる男部屋へと向かった。 ナミのげんこつが、ゾロとサンジを襲った。 「痛ってえ。 ナミ、てめえ、なにしやがる!」 「ああっ、怒ったナミさんの顔も素敵だvv」 いつも、喧嘩を止めるのは、ナミの鉄拳である。 「そもそも、このエロ剣士が、寝汚えのが悪いんで・・・」 「なんだと?! さっきから聞いてりゃ、エロ剣士だの、エロマリモだの、てめえ、 「ざけんなよ!エロマリモ!! てめえが、村で、俺に何をしたか、忘れやがったの 「「えっ?!」」 ゾロと、ナミの声がハモった。 「何があったの、サンジ君? ゾロに何かされたの?」 ナミが心配そうな声で、サンジに聞いた。 「な、何でもないです、ナミさんvv ナミさんが気にするようなことじゃ、決して、ありま と、ごまかした。 「・・・・・・・・・・・・」 ゾロは、何も話さない。 「まあ、いいわ。」 ナミは、諦めたように言った。 「但し! 船を壊した罰は、受けて貰うわよ。 そうね。 今度上陸する島では、二人と ここで、サンジは、おずおずとナミに向かっていった。 「あの〜、ナミさん。 俺、買い出しが有るんですけど・・・・」 「俺だって、折れた刀の代わりを調達しねえと・・・」 ゾロが、すかさず、横から口を挟む。 「ああ、そうね。 それだったら、船が着いたらすぐ行って頂戴。 戻ってきてから、船 ナミは、ゾロとサンジにそう言いきった。 「「・・・・・・・・・・・。」」 ゾロとサンジは沈黙した。 「あっ、ゾロ。 今回の修理代は、あんたの借金にしといたからね。 40万ベリー、 バタンッ・・・・・ 「魔女め・・・」 ゾロは、拳をぐっと握りしめ、力無く、呟いた。 |