BEGINNING |
ここは、ゴーイングメリー号・・・ それぞれの夢を野望を叶えるために、今日も、このグランドラインを、順調に航行中であっ た。 ある日。 夕食の片づけと、明日の仕込みを終えたサンジが、一人、キッチンで酒を飲んでいた。 (今日は、何か、いい気分だよな・・・ やっぱ、あれかな・・・ そう、あれは、嬉しか (あのゾロが、何で、甘いモノを??? ちくちょー、俺の作ったおやつなんて、見向 サンジは、怒りを露わにし、ゾロが見えなくなってから、その店に向かった。 「おっさん。 今、緑頭が買っていった奴、俺にも、1つくれ!」 そう言って、店の主人から、ふんだくるように手に取ると、一口、口に放り込んだ。 (な、なんだ? 全然甘くねえ。 ババロアじゃなかったのか? それにしても、妙な 店の主人は、サンジの突飛な行動に唖然としながら、こう言った。 「兄さん。 あんた、『豆腐』って、知らないのか?」 「ああ、初めて食った、こんなの・・・ で、これ、どうやったら作れんだ?」 サンジは、店の主人に事細かに、その豆腐の作り方と材料を聞いた。 (よし! みてろ。) サンジは、店の主人から、材料を分けて貰い、買い物を素早く済ませると、おいしい『豆腐』 「サンジ、これ、うめえぞ! もうないのか?」 「これ、お豆腐でしょ? 本当、サンジ君って、何でも作れちゃうのね。 すごいわ。」 「ホント、ここまで美味しく作れるのって、凄いわ。」 「おお、サンジ。 これ、お前が作ったのか? お前、料理に関しちゃ、天才だな。」 「お、俺は、初めて見る。 凄いな、サンジは・・・ うん、美味しい。 ね、ゾロ。」 「ああ、うめえな。」 「「「「!!!????」」」」 ゾロの一言に、一瞬、キッチンに、異様な緊張が走った。 「「「・・・・・・・・・・・・・」」」 「???どうしたんだ?皆。」 「ふが、うが・・・ぐんが・・」 「???」 チョッパーとルフィと、当のゾロだけが、そのことに気が付いてない。 「べ、別に、何でもないわ。 本当、チョッパーが言うとおり、美味しいわよ。 ナミに、急に言葉をふられ、あわててサンジが、我に返る。 「あっ・・・いや、ナミさんや、ロビンさんに誉められると、それだけで、作った甲斐があ サンジは、そう言って、皆に背を向けると、流しに立った。 (くっそ〜。 何だって、あんなサラッと、言うんだよ。 ゾロが、美味いっていった・・・ サンジは、ドキドキしている自分を隠そうと、一生懸命に、鍋を磨いた。 (・・・サンジ君・・・可愛すぎるわ・・・・この馬鹿剣士には、もったいないくらい・・・ ナミは、一人、小さなため息を吐いた。 「だって、お互い嫌いなら、何で、しょっちゅう目が合うの? 人間、嫌いなモノ、嫌悪 なのである。 「いよう。 てめえも飲むか? つきあえよ。 今日は、何か気分がいい。」 そう言って、サンジは、自分が座っている隣の席を、バンバンと叩いた。 (珍しいな。 こいつから俺を飲みに誘うなんて・・・) ゾロは、サンジから(飲みに)誘われるとは、思ってもいなかった。 (無邪気に笑って、こっちまでなんか楽しい気分になってくるあの顔を、俺の前では、 それが、ゾロのサンジに対する心象であった。 ふわっと、ゾロの頬にサンジの髪が触れた。 「ドクンッ」 (うわっ!! びっくりした。 な、なにあせってんだ・・・何で、俺、こんなにドキドキし ゾロは、あわててグラスの酒を飲み干した。 「・・・聞いてんの・・か?・・ロロ・・・」 サンジは、酔いが回ったのか、フラフラして、ゾロの肩にもたれかかり、上目遣いで、ゾロの 「!!!!!」 (うっ。 何考えてんだ・・・俺・・・) ゾロは、自分の下半身に目を向けた。 (何で、俺・・・男相手に・・・勃ってんだ?! なんでだ?! ・・・落ち着け、相手は、 ゾロは、酒瓶を手に持つと、一気に口に流し込んだ。 「こ、こら! このクソ剣士!! 酒をそんな水のようにごくごく飲むんじゃねえ! サンジが、いつものように、シャツの襟首を掴んで、突っかかってきた。 「うっさいなあ・・・どういう飲み方をしようと、俺の勝・・・手・・・」 そこまで言いかけて、サンジの手を払おうと、腕を掴んだ瞬間、ゾロは、固まってしまった。 「ゴクリ。」 ゾロは、思わず、嚥下した。 (ちくしょー!! 何だって、俺は・・・落ち着け・・・落ち着くんだ・・・) ゾロは、自分の中に起こりつつある感情を排除すべく、黙って目をつぶった。 「うん?! てめえ、どうした?? どっか具合悪いのか?」 サンジがあわてた様子で、声をかけてきた。 (!!!止めろ。今は、俺にかまうな・・・ほっといてくれ・・・) ゾロは、心の中で、サンジにそう言った。 「本当、てめえ、ちょっと顔、赤いぞ? 熱有るんじゃねえのか?」 そう言って、サンジは、自分のおでこを、ゾロの額にくっつけた。 「!!!っつ・・/////」 ガタンと、ゾロは、イスから転げ落ちた。 「お、おい。大丈夫か?」 サンジが、フラフラとした足取りで、ゾロの側に行く。 ふわっと、またあのいい匂いがして・・・ゾロは、サンジを抱きしめていた・・・ 「好きだ。 サンジ・・・」 ゾロは、自分の声に驚く。 (今、俺・・・好きだって言わなかったか? ・・・そうなのか・・・・) ゾロは、自分の心に問いかける。 (そうだ、俺は・・・サンジが好きなのだ。 だから、こうやって、こいつを、抱きしめた 「サンジ・・・好きだ。」 ゾロは、抱きしめる腕に、力を込め、サンジを見た。 |
<コメント> 何か、また、書きたくなってしまったのだよ・・・ こんな始まり方も良いかなって思って・・・ これは、健全(?)に終わるつもり・・・ こう言うのも、たまには、良いよね・・・ |