「それでは、新郎新婦のご入場です。 皆様、温かい拍手でお願いします。」そう司会者の言葉に、出席者は、一斉に、扉を注目する。
「ウソップ! ちゃんと、撮ってる?」
「おう! 任せとけって。 だてに、カメラマンはやってないぜ。」
「・・・あんた、いつからカメラマンになってたの?」
「だから、やってないって言っただろ・・・」
「・・・・・・・」
ナミの額に、青筋が浮かんだ。
バキッ!!
ナミの鉄拳が、ウソップの後頭部を襲う。
「・・・俺が、悪かった・・・」
「わかればいいのよ、わかれば・・・ それより、ルフィ、あんたさっきから、食べ過ぎ
よ! ほらっ、ゾロとサンジ君、もうすぐ出てくるんだから・・・あっ、それ、あたし
の!! 食うなっ!!」
ドカッ!!
今度は、ルフィの顔にナミの鉄拳が決まる。
「・・・もふひまふぇん(もうしません)。」
「・・・もう、どいつもこいつも・・・全く、恥ずかしいったらないわ。 どうして、こうあたし
みたいに上品に振る舞えないのかしら・・・」
ナミは、扉の方を向いたまま、フーッと深いため息を吐いた。
((お前が、それを言うか〜!!))
ルフィとウソップは、心の中で、思いっきり突っ込んだ。
(さっきから、このテーブルに集まる、皆の視線が痛いように感じるのは・・・気のせい
なのかしら・・・)
ビビは、この様子を遠巻きに眺めながら、そう思った。
さっと、会場の照明が落とされ、開かれた扉に、ライトが当たる。
聞き慣れたラブソングをBGMにして、ゾロとサンジが、入場してくる。
はにかんで、少し緊張気味のゾロとにこやかにその微笑みを惜しげもなく披露するサンジ。
ゾロは、白いタキシードに身を包み、胸ポケットには、深紅の薔薇。
サンジは、純白の絹のドレープと、同色のオーガンジーをたっぷりと使った、膝丈のウェディ
ングドレス。
両サイドの腰の部分と、胸元には、純白の絹のリボンが付いて、胸元から背中にひもがかけ
られ、これもまた肩口で、リボンとなって結ばれている。
胸元には、ティアドロップのダイヤモンドをあしらった3連のネックレスだけ。
チューブトップのような大胆なカットが、サンジの肌のきめ細やかさと白さをいやがおうにも、
引き立たせる。
背中にも、ひときわ大きな絹のリボン。
そこから足元に流れるようにたなびくレースと絹のドレープ。
短い膝丈のウェディングドレスからは、スラリとした足が、サンジのスタイルを際だたせてい
た。
妊娠8ヶ月目に入ろうとしているのに、腰のリボンがフェイクとなって、全然それを感じさせな
い。
(凄いわ、ゾロのお母さん。 サンジ君のお腹、全然目立ってない・・・さすがは、世界
でも名の通る一流デザイナーよね。 あ〜、あたしも、結婚するときには、絶対に、作
って貰うわ。 それにしても・・・なんてこう、綺麗なのかしら。 女のあたしから見て
も、うっとりするような姿だわ。 ゾロって、本当に、幸せ者ね。 あんな綺麗で可愛い
サンジ君を独り占めできるんだから・・・ あ〜あ、ルフィなんて、食べるのそっちのけ
で、サンジ君見つめてるし・・・ ちょっと、むかつくけど、まあ、今日は、大目にみまし
ょ。 本当に、今日のサンジ君は、綺麗だから・・・)
ナミは、そんなことを考えながら、ゾロとサンジに温かい拍手を送っている。
「ふえ〜、サンジって、本当に綺麗だよなあ・・・初めは、妊娠したってんで、びびっち
まったけど、今なら、理解できるぜ。 あいつは、絶対に、ただもんじゃねえよ。
普通の男が、ここまで、綺麗になれるわけがねえ・・・ それにしてもゾロの奴・・・
緊張してんなあ・・・ 後で、こいつ見せて、冷やかしてやるか。 しかし・・・サンジの
奴、本当に綺麗だ・・・カヤがいなかったら、惚れるところだぜ、全く。 い、いや、今
の無しだ。 俺には、カヤが一番だ。 俺にとっての一番は、カヤしかいねえ。」
(これ、ビデオに撮ってるって、忘れるとこだったぜ・・・アブねえ・・・俺の呟き、入って
ないだろうな・・・)
ウソップは、ビデオに撮りながら、自分の呟きに、冷や汗をかいた。
「うっひょ〜、サンジの奴、凄く綺麗だな・・・・本当に、男か? マジで、あのおっさん
の子供か?? 信じられねえ・・・・でも、良いなあ・・・ゾロとサンジ。 俺も、披露宴
やりてえ・・・こんだけ食っても、まだいっぱい、料理出てくるし、とにかく、肉が、美味
え! よし! 俺も、披露宴、絶対にやるぞ!! そいでもって、肉一杯食うん
だ!!」
ルフィは、ゾロとサンジを見つめ、新たなる決意を胸に秘めた。
「・・・なあ・・・俺達・・・場違いじゃないか?」
「・・・私も、そう思います。」
チョッパーと主治医は、ナミ達の様子を見ながらそう呟いた。
「それでは、新郎新婦のご友人である方々から、お祝いの言葉を一言ずつ、お願いし
ます。」
「ゾロさん、サンジさん。 ご結婚、本当におめでとうございます。 本当に、素敵な結
婚式で、私も、したくなっちゃいました。 心よりお祝いを申し上げます。」
先頭を切って、ビビがそう言葉を述べた。
「ゾロ、サンジ君。 結婚、おめでとうっv 本当に素敵な花嫁さんで、ゾロがちょっぴ
り羨ましいわ。 色々あってやきもきしたけど、本当に良かったわね。 サンジ君、ゾ
ロに泣かされたら、いつでも、相談に来てね。 ゾロ、サンジ君、泣かしたりしたら、絶
対に許さないんだから。 それと、もうすぐ子供が産まれるんだから、程々に、ね。」
ナミは、そう言って、軽くウィンクする。
「サンジ、ゾロ、結婚、おめでとう!! 俺も絶対に披露宴するから、そん時は、サン
ジ! 肉いっぱい作ってくれよな。 頼んだぞ。」
ルフィは、そう言って、また新しい料理を食べ始めた。
「えっと、ゾロ、サンジ、結婚、おめでとう! まさか、二人が夫婦になるなんて、夢に
も思ってなかったんだが、サンジの今日の姿見て、俺は、妙に、納得したぞ。 これ
から色々と大変だとは思うが、何かあったら、俺達に相談しろよ。 いつでも駆けつけ
てやるからさ。 結婚、おめでとう!!」
ウソップは、自分にカメラを向けながら、そう、お祝いの言葉を言った。
「ありがとうございました。 それでは・・・」
「お、俺にも一言、言わせてくれよ・・・」
司会者の言葉を遮って、エースが、マイクを奪い取る。
「サンジ〜!! 何で、嫁に行くんだよぉ〜・・・俺・・・好きだったんだぞ〜。 俺の初
恋、サンジだったんだぞ〜。 なんで・・・なんで・・・だよ・・・」
エースは、酒を飲んでフラフラになりながら、サンジに向けてそう言った。
「・・・相当、酔ってらっしゃるみたいですね・・・それでは・・・」
「酔ってねえ! 酔ったふりしてるだけだ・・・ 良いか、ゾロ、良く聞け! お前、サン
ジ泣かすようなコトしてみろ・・・俺、俺、絶対に許さねえからな・・・ お前がサンジを
不幸にしたら、俺、お前から、サンジ、奪い取ってやるからな・・・絶対・・・絶対に・・・
幸せにしろよ。 ケッ、ちょっと、飲み過ぎたか・・・以上、終わり!」
そう言って、エースは、司会者にマイクを渡すと、披露宴会場から出ていった。
しんと静まり返る会場・・・
「ええっと、それでは、ここで、新郎と新婦には、一旦退出していただいて・・・」
司会者が慌てて、その場を取り繕うように、言葉を発した。
ゾロとサンジは、その言葉の通り、会場を出ていった。
エースは、会場の外のロビーで、肩を落として座っていた。
ゾロは、サンジを控え室に連れていくと、そのままエースのところに歩いていく。
「・・・すまねえな。 俺、飲み過ぎてたみてえだ・・・ ごめん。 披露宴、めちゃくちゃ
にした・・・すまん・・・」
ゾロの気配を感じて、エースが先にそう言った。
「・・・いいや。 てめえの気持ちも良くわかる・・・もし、俺がてめえの立場だったら、
やっぱり、ああ言うさ。 だが、俺は、サンジを手離さねえから・・・どんなことがあって
も、絶対に・・・ それだけは、言っとこうと思って、な。」
ゾロはそう言って、笑った。
「・・・ケッ。 やってられねえな、全く・・・ ・・・幸せに、な。」
エースはそう言って、また披露宴会場に戻っていった。
そして、披露宴は、つつがなく行われた。
・・・・・その夜・・・・・
披露宴も無事に終わり、ゾロとサンジは、会場になったホテルの一室に泊まっていた。
「はあ・・・今日は、疲れたな、ゾロ。 俺なんか履き慣れてねえ靴はいて、足がもう、
パンパンだぜ。 明日は、ゆっくり、しような。」
サンジは、そう言って、ベッドの端に腰掛けた。
「ああ、そうだな・・・ お前、身体の方は、大丈夫か? あんまり、無理すんな。
先、風呂入って良いぞ。 なんなら、一緒にはいるか? 髪の毛洗うのきついだろ?」
ゾロは、そう言うと、サンジの方を見て、笑った。
「そうだな・・・ せっかくだし・・・洗って貰おうかな。」
サンジは、躊躇せずに、そう答える。
「!!・・・本当に、良いの、か? 一緒に入っても・・・」
ゾロは、サンジの申し出に、驚いた。
まさか、サンジが、OKするとは思ってなかったのである。
「・・・////いいじゃん・・・一応、夫婦になったんだし・・・それに、今日のゾロ・・・とっ
ても、格好良かった。」
そう言って、サンジは、ゾロの首に腕を絡ませる。
「・・・知らねえぞ・・・どうなっても・・・俺、我慢できねえゾ・・・」
ゾロはそう言うと、サンジの唇に触れるだけのキスをした。
「・・・////うん、いいよ・・・ でも、1回だけ、な。」
サンジはそう言って、ゾロにキスを返した。
ゾロは、サンジを抱きかかえると、そのまま風呂場に向かう。
脱衣所で、静かにサンジを下ろすと、一つずつゆっくりとボタンをはずしていった。
久しぶりに見るサンジの素肌。
一緒に暮らし始めていたものの、サンジの身体を気遣って、まだ、1、2度ほどしか、肌をあ
わせていない。
ゾロは、久しぶりに見るサンジの身体に、興奮を隠せない。
しなやかで華奢な身体に似つかわしくない下腹の脹らみ・・・
その中に、新しい命が芽生えているのかと思えば、ゾロの興奮も、穏やかなモノに変わって
いく。
「・・・少し、我慢しろよ。」
ゾロは、サンジのお腹にそっと呟いて、自分の衣服を脱ぎさると、またサンジを抱いて、風呂
へ向かった。
サンジを湯船に入れ、お湯をはりながら、サンジの髪を優しく洗い流していく。
「ん〜、気持ち良い・・・ゾロに洗って貰うのって、何だか、癖になりそうだ。」
サンジは、そう言って笑った。
「これから、ずっと、やってやる。」
サラサラと指の間から流れる金色の髪。
ゾロはそう言うと、その髪の感触を楽しむように、ゆっくりと時間をかけて、サンジの髪を洗っ
た。
「さあ、終わったぞ。 次は、身体だ。 ほらっ、出ろ。」
「えっ! ・・・いいよ。 自分で洗うから・・・ ゾロも洗うんだろ? ほらっ、さっさと自
分の、洗えよ。」
さすがに、身体を洗って貰うのは恥ずかしいのか、サンジはそう言って、湯船から上がった。
「・・・じゃあ、洗いっこしようぜ。 それなら文句ねえだろ?」
ゾロは、ニヤリと口元に笑みを浮かべると、サンジの身体を引き寄せた。
「!!・・・な、何言って・・・そんな恥ずかしいこと・・・////」
「良いじゃねえか。 俺達、結婚したんだぜ。 ・・・ダメ、か?」
ゾロは、サンジの耳元で、そう囁く。
「・・・////んもう、このエリョおやじめ。 今日だけだかんな。 今日だけ、わかった
な。」
ゾロに耳元で、囁かれて、サンジが駄目と言えるわけがない。
サンジは、今日だけと強調して、ゾロの言葉に従った。
ゾロの頭の中に天使が舞い降りた瞬間だ。
「じゃ、遠慮なく・・・」
ゾロはそう言うと、ボディーソープを手に取って泡立て、サンジの肌に触れる。
「えっ?! ちょっと、待って。 なんで、そこにあるスポンジ、使わねえんだよ!
手じゃ、洗えねえだろ?」
サンジが、ゾロの手の感触に驚いて、慌てて制する。
「これで、俺がお前を洗ったら、お前、ヒリヒリして、皮、剥けるぞ。 妊娠中は、ただ
でさえ、肌が、敏感になってんだ。 それに、スポンジ、1つしかねえし。
・・・サンジが俺の身体、洗ってくれんだろ?」
ゾロがもっともらしくそう言った。
確かに、一理あるのだが・・・それだけでは、なさそうである・・・
「・・・そうだよな。 てめえの力でゴシゴシ洗われたら、絶対に、皮剥けるよな・・・」
ゾロの言葉を真に受けて、サンジは、納得した。
「やり〜っv」
「ん? 何か言ったか?」
「・・・別に・・・」
自分の主張が、無事通って大満足のゾロであった。
早速、泡立てた手を首筋から胸にかけて何度も丁寧に滑らせていく。
それから、鎖骨を丁寧になぞって、胸の赤い尖りへと指をのばす。
そして、弧を描くように尖りを指の腹で撫でた。
「ひゃん! ヤダ・・・ゾロ・・・さっきから・・・そこばっか・・・あん・・・ああん・・・」
サンジがその感触に堪らず、嬌声を上げる。
ゾロの指の感触に、ビクビクと身体を震わせて、官能に潤んだ瞳で、ゾロを見つめるサンジ。
ゾロは、堪らず、噛みつくようにサンジに口付ける。
「んんっ・・・ふ・・・んん・・・・・んん・・・・・んっ・・」
少し開いた隙間からサンジの口内に舌を滑り込ませ、サンジの舌を絡み取る。
そして吸い上げては舐めまわし、自分の口内にサンジの舌を誘い入れる。
おずおずと差しだされるサンジの舌を、ゾロは、絡み取ると、サンジの口内を丹念になぞっ
た。
互いの唾液が混ざり合い、口の端から流れ出るようになった頃、ゾロはサンジの唇を解放し
た。
「んはあ・・・・ゾ・・・ロォ・・・好き・・・」
サンジはそう言うと、ゾロの首に腕を廻した。
そんな仕草が、ゾロをますます煽っていく。
しかし、まだ、全部洗い終わってはいない。
「・・・全部綺麗にしような・・・」
ゾロはなけなしの理性を総動員して、突き入れたい衝動を抑えると、サンジにそう言った。
「ん・・・」
サンジは、久しぶりの快楽に流され、ゾロの腕の中にその身を任せた。
ゾロは、ボディソープをまた泡立てると、下腹の脹らみを何度も慈しむように撫で、そのまま、
サンジの雄に手を添える。
「はあん・・・ゾロ・・・俺・・・・・・あまり・・・余裕ねえ・・・ ・・・はあ・・・もう・・・触られ
ただけで・・・イッちまい・・・そうだ・・・ああん・・・あまり・・・動かす・・・な・・・」
「イッていいぞ・・・お前が感じると、俺も感じるから・・・」
ゾロはそう言うと、サンジの雄を上下にゆっくり扱き始める。
グチュグチュと、泡立って、サンジの雄が、ビクンビクンと脈打ち始めた。
全身が、ピンク色に上気して、壮絶な艶がサンジから放たれる。
「ああん・・・・ゾロ・・・・・俺・・・・もう・・・・いやあ・・・ダメ・・・・・もっ・・・イ・・クッ。」
サンジはそう言うとギュッとゾロにしがみつき、ゾロの手に中に白濁の精を吐き出した。
ゾロは、その手を奥に滑り込ませると、サンジの秘蕾に指を挿し入れ、内襞をなぞるように動
かした。
サンジの白濁と泡のおかげで、指はスムーズに、内襞をなぞる。
ゾロは、指の数をだんだんに増やして、内襞の中でバラバラに指を動かしていった。
「んっあああっ・・・・はあん・・・・・ヤッ・・・クルッ・・・・・ダメ・・・・・ゾロ・・・・ヤ・・
ダ・・・あああっ・・・」
射精したばかりのサンジの雄は、また勃ちあがり、その先端は、先走りの液でぬめってい
る。
ゾロは、サンジを抱きかかえると、そのまま湯船に浸かる。
そしてサンジの膝を割り、抱きかかえた。
お湯の中の方が、サンジの負担が少なくて済むと考えたのだ。
「・・・挿れるぞ。」
ゾロはそう言うと、サンジの腰を手で支え、一気に突き上げた。
「やあっ・・・・はあ・・・・ああん・・・ああ・・・んんああ・・・あん・・・」
充分に解されたのと、お湯の中ということもあって、挿入はスムーズに行われた。
チャプン、チャプンという水音が、風呂場に聞こえる。
「・・・わりい・・・これ以上・・・我慢がきかねえ・・・」
ゾロは、そう言って、サンジをお湯の中に浮かべると、激しく挿入を繰り返した。
「あん・・あんん・・・ゾロ・・・・もっと・・・ゆっくり・・・・ヤッ・・・・激しく・・・しちゃ・・・
やん・・・あああっ・・・ぞろ・・・ヤッ・・・クルッ・・・はあん・・・・ゾロ・・・・・ヤッ・・
もう・・・クッ。」
サンジはそう言って、お湯の中に白濁を吐き出した。
半開きになった口の端から流れ落ちる滴・・・
上気してピンク色になった肌・・・
壮絶なまでの艶が、サンジからまた、放たれた。
「・・・サンジ・・・クッ。」
射精感からくる内襞の全てを搾り取る様な動きに、ゾロは堪らず、サンジの中で、己の精を
吐き出した。
「・・・きつくなかったか?」
ゾロは、サンジを抱きかかえてそう言った。
「ううん・・・お湯の中だったから、全然平気だった。」
サンジは、虚ろな瞳でゾロにそう言って微笑んだ。
その極上の笑顔に、ゾロの理性は、完全に砕け散った。
「・・・わりい、サンジ、もう1回だけ・・・」
ゾロはそう言い終わらないうちに、腰を動かした。
「あん・・・馬鹿・・・1回って・・いったのに・・・ああん・・・ダメッ・・・ヤダ・・・また・・・
ク・・・ルッ・・・ゾロォ・・・ヤッ・・・俺・・・また・・・イ・・クッ。」
「俺も・・・だ・・・クッ。」
二人は、また欲望のままに、己の白濁を吐き出した。
「ごめんな。 サンジ・・・久しぶりで、我慢できなかった。」
ゾロは、サンジを背中から抱きしめてそう呟く。
「いいんだ。 俺も、我慢できなかったから・・・ あんな格好の良いゾロ見たから・・・
俺も我慢できなかった・・・」
サンジはそう言うと、顔だけ後ろを向けて、ゾロに口付けた。
「お前も、凄く、綺麗だった。」
ゾロはそう言って、サンジを自分の方に向き直らせる。
「ゾロ・・・これからも、よろしく。」
「サンジ、ずっと、お前だけを見ている。」
そう言って、二人の唇が重なろうとしたとき、
「あっ、動いた!」
サンジが、お腹を触って声を上げた。
「えっ?! 本当か? どこだ、どこ・・・」
ゾロは慌ててサンジのお腹に手を添える。
一月前から胎動は始まっていたのだが、ゾロはまだ一度も動いたところを触ったことがなか
った。
「ほらっ、ここ・・・ね? 蹴ってるみたい・・・」
そう言ってサンジは、ゾロの手を動いているところに動かした。
「・・・本当だ・・・動いてる・・・ごめんな・・・起こしちまったかな・・・」
ゾロは、そう言って、初めて感じる命の胎動に触れた。
ジンと、命の重さが伝わってくる。
「「お前も、よろしくな。」」
そう言ってゾロとサンジは、ポンとお腹を軽く触った。
甘い、甘い、アムステルダムの夜は、そうして過ぎていった。
<END>
<back> <roronoake−top>
|