振り向けば、そこに奴は、いる。 その3. |
「ん・・・・? ここは? ・・・・・・俺・・・」 「あ、ゾロ、気が付いたんだね。」 チョッパーの声に、ゾロは自分が気を失って寝かされていたのを知った。 「もう大丈夫だよ、ゾロ。 ちゃんと薬で処置したから。」 ベッドから起き上がるゾロに、チョッパーはそう声を掛ける。 「・・・・・サンキューな、チョッパー。 じゃあ、俺・・・・・」 そう言ってゾロは、瞳を覆う包帯に手を伸ばした。
「あっ、ダメだよ!ゾロ! 処置が済んだからと言って、今、瞳を使うとどうなるか・・・・ チョッパーはそう言いながら、慌ててゾロを制する。 「そうだ!あいつ!! チョッパー、あいつはどうしてる?!」 「えっ?!あ、あ、いや・・・・・その・・・・・」 「・・・・・・・・・・・・行ったんだな・・・?」 口ごもったチョッパーに、ゾロはサンジの行動を知った。 「ったく、あいつは・・・・余計な事を・・・・。」 「・・・・・・・ゾロ。」 苦虫を潰したような、それでいて怒ったようなゾロの顔に、チョッパーはじっと見つめる。
「チョッパー、悪いが止めねえでくれ。 これは、俺の招いた事なんだ。 だから、俺 「・・・・・・サンジが、心配なんだね?」 ゾロの言いよどんだ言葉に、チョッパーがにっこりと笑って口を挟んだ。
「・・・・・・ああ。 あいつの強さは俺が一番知っている。 けど・・・・・・俺の知らねえと まるで見えてるかのように、ゾロは、チョッパーの帽子を軽く撫でる。
「・・・・・・・よし、わかった。 俺は医者だから、今の状態のゾロを行かせる訳にはいか チョッパーは、深く溜息をつくとそう言って、帽子を深く被り直す。 「頼んだぜ、チョッパー。 あいつのいる場所までで良い。 俺を連れて行ってくれ。」 「おう!任せとけ!」 ゾロとチョッパーは、そう会話して、共に船を降りていった。
「クンクン・・・・ゾロ、こっちだ。 この門の向こうにサンジの匂いが続いてる。」 屋敷の前で、チョッパーがそう言ってゾロに伝える。 「・・・・・この門の向こうに、あいつがいるんだな・・・? チョッパー、離れとけ・・・。」 ゾロはそう言うと、力任せに門を引っ張った。 「・・・・・スマートな入り方じゃねえが、刀がねえしな・・・・・・仕方ねえ。」 「えへ・・・へへへ・・・・」 「ゾロ、気をつけて・・・・人の・・・・気配がまだする・・・・」 チョッパーがビクビクしながら、辺りに気を配る。 「チョッパー!! 何処かに隠れてろ!!」 ドンとチョッパーを突き飛ばして、ゾロがそう叫んだ。 「あわわ!! うわっ!!」 「くそう!! この死ね!!」 隠れていた男達が剣を抜いて、一斉にゾロの方へ向かってくる。 「ゾロ!!」 「チョッパー!てめえは動くな!! 敵と区別つかなくなるから!」 「おし!わかった!!」 自分がいても邪魔になると判断したチョッパーは、木の陰に走った。 「・・・・雑魚には用はねえが、剣が無いと俺もどうしようもねえから・・・・・・頂くぜ?」
ゾロはそう言うと、飛び掛ってきた敵をその気配だけでかわし、敵の剣を取り上げ、斬り捨て 「なにやってる!! 敵は目が見えねえんだ。 一斉に飛び掛るぞ!!」 そう言って、男達が一斉に斬り掛かってきた。 「チッ! ウゼえ!!」
いつまでも終わらない戦闘に、ゾロは痺れを切らして瞳を覆う包帯を外し、バンダナを頭に巻 「うっし、終わり! チョッパー、もう帰って良いぞ。」 「ゾロ! お前、包帯・・・・・」
「大丈夫だって。 すぐ戻るから・・・・・お前は先に戻って、皆に心配するなと伝えとい 心配するチョッパーをよそに、ゾロはそう言うと屋敷の中に入って行く。 「・・・・・・・ゾロは、ああ言ったけど、俺、心配だよ・・・・」 屋敷のドアの前でそっと呟くチョッパー。 「いたぞ!! あそこだ!!」
「ぎょえーーっ!! まだ敵がいた!! お、俺も闘うぞ。 ここから先には入らせな 庭の裏側から近寄ってきた敵に、チョッパーは焦りながらも必死で戦うことを決意した。 「オラオラー!! 俺は海賊なんだぞぉ!! 強いんだぞぉ!!」 そう言って、チョッパーは飛び掛ってくる男達を次から次へとぶっ飛ばしていった。 「・・・・・・何がそんなに可笑しいのかしら?」 この状況で命乞いもせず笑っているサンジに怪訝そうに女性がそう尋ねる。
「いや、失礼、レディ。 ・・・・・ちょっとね。 俺、痛いのは嫌だから、出来たら一発で サンジはそう言って、女性ににっこりと微笑んだ。 「フフ・・・・・・大丈夫よ。 これでもあたし、プロだから・・・・。 さようなら・・・・」 女性は、サンジの言葉にそう微笑で答え、引き金を引く。 ズガーン!! 「キャッ!!」 銃口が火を噴いたのとその女性が腕を抑えたのは同時だった。 「ハァハァ・・・・・・なにやってんだよ。 馬鹿だろ、てめえ・・・・。」 サンジが振り向くと、そこには息を切らしたゾロの姿。 「なっ?! なに来てんだよ?!」 「それは、俺の台詞だ!! ったく、余計な事しやがって・・・・」 「余計な事ってなんだよ!! 俺はてめえが怪我してたから・・・!!」 「それが余計だろ!!」 「ざっけんな!! てめえが来なくても、俺は!!」 「・・・・・・この女に殺され掛かってた癖に・・・。」 「うるせえ!! 油断させといて、これから反撃予定だったんだよ!」 「さぁ? どうだか?? 大方、女にまたデレーッとしてたんじゃねえの・・・?」 「う゛・・・・・」 じっと何もかも見透かしたようなゾロの視線に、サンジは思い切り言葉に詰まる。
「・・・・・馬鹿はどっちだよ。 見えてねえ瞳で助けになんかくるんじゃねえ! マジ悪 そう言ってサンジは、コツンと頭をゾロの肩につけた。
「嫌だ、貴方達、ホモ??って、そうじゃないわ。 この落とし前、きっちり付けさせて 女性は、もう片方の手でトリガーを引く。 「あちゃあ、すっかり忘れてたぜ。 取り合えず早々に片付けて、船に戻ろう。」 「同感だな。」 サッと身体を翻し、ゾロは女性へ、サンジはボディガードの男へと攻勢に転じた。 「グアッ!!」 「きゃあ!!」 あっという間に、部屋はボスだけになる。 「わ、わかった。 この刀は、お前達に返す。 だ、だから・・・さっさと持って行け。」 男はそう言うと、近づいてきたゾロに刀を放り投げる。
「・・・・・・そりゃあ、どうも。 ・・・・・・・・初めからそうしとけ!!このクソ雑魚が!!」 「グハッ!!」 男の身体は、テーブルと共に、床を突き抜ける。 「ったく、てめえは、野郎には本当に容赦ねえな。」 その様子に、ゾロは呆れた顔でサンジにそう言った。
「あ? 何言ってんだ。 てめえにはちゃんと手加減加えてるだろうが。 そんなくだら サンジはそう言いながらゾロに近づき、そのバンダナを頭から取る。 「・・・・・もう使うなよ。 俺が手、引っ張っててやるから・・・。」 そう言って、サンジはバンダナでゾロの瞳を塞いだ。 「クックックッ・・・。 なんかやらしいな・・・。」 そう苦笑して、そっとゾロの唇に口付けを落とす。 「やらしいのは、てめえの方だろ、エロコック・・・」 ゾロもまた、サンジの腰をグイッと引き寄せた。 「ククク・・・・・・なに? 萌えちゃった? てめえって危ねえ奴?」 「・・・・・かもな。」 サンジの甘い声にゾロは口角を上げ、短くそう返事して、その口を塞いだ。 「んっ・・・・はぁ・・・ゾロ・・・・」 見えてないはずなのに、ゾロの指は的確にサンジの好いところばかりを探り当てる。 「ああ・・・ん・・・・・ゾロ・・・・ヤッ・・・・あっ・・・」 「ッ・・・・サンジ・・・」 サンジの発する甘い声に煽られて耐え切れないという風に、ゾロがサンジを床に組み敷い 「ちょ、ちょっと待った!!」 そう言うと、サンジは慌ててゾロの身体を押し退ける。 「待てねえよ。」 少しムッとした表情で、ゾロはサンジの身体を抱く腕に力を込めた。 「馬鹿、違う。 俺が・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・上に乗る・・・・。」 サンジは照れたようにそう言って、ゾロの上に跨った。 「怪我人だしな・・・・・。」 そう呟いてゆっくりと腰を下ろすサンジ。 「無理しなくても良いぜ・・・?」 ゾロはそう言って、そっと震えるサンジの腰に手を添えた。 「あっ・・・ヒャッ・・・・ん・・・あっ・・・・・ああっ・・・!!」 急に触れられたゾロの手の感触に、ガクンとサンジの腰が降りた。
「クッ・・・あ・・・・もう・・・少しゆっくり・・・・・・・挿れた・・・・・かったのに・・・・・馬鹿 浅い呼吸をしながらサンジがそう言葉を発するたびに、内襞が震える。 「わりい、もう我慢が効かねえ・・・ッ!!」 そう呻くようにサンジに告げ、その細腰を抱え、一気に突き上げる。
「クッ・・・・はぁ・・・・ダメ・・・だって・・・・・あ・・・・ヤダ・・・・ゾロ・・・・深・・・過ぎ・・・ 腰を大きく揺すられて、サンジはその快感の強さに、大きくイヤイヤを繰り返した。 「ッ・・・・・・やっぱ、てめえの顔・・・・見てえ・・・。」 ゾロは、片手でバンダナを取るとサンジの顔を引き寄せる。 「クッ・・・・はぁ・・・・ヤダ・・・・見る・・・な・・・・んっ・・・」
自分の顔を腕で隠そうとするサンジの腕を逆に掴み、噛み付くように口付けて、その唇を塞い 「んっ・・・んっ・・・・あっ・・・・ゾロ・・・・もう・・・あっ・・・ヤァ・・・・クッ・・・!!」 ビクンと大きくサンジが仰け反り、サンジの雄から白濁の精が迸る。 「ッ・・・・ヤベッ・・・!!」 ゾロもグッとサンジの腰を抱え上げ、自分の腹の上に白濁を吐き出した。 「てめえ、エロ過ぎる・・・・・。」 そう耳元で囁いて、チュッとサンジに口付ける。 「ッ・・・・てめえだって、同じじゃねえか!! んなとこでサカるなんざ、獣だ、獣!!」 真っ赤な顔して睨みつけそう言い返し、サンジは急いで服を身に着けた。 「てめえもな・・・。」 そんなサンジにゾロは苦笑し、刀を手に取る。 「さて・・・・・行くか。」 「おう・・・。」
ゾロとサンジが、そう会話して部屋を出ようとしたところへ、チョッパーが息を切らして駆け込ん 「ゾロ!! サンジ!!大丈夫か?!」 「おう、チョッパー、まだいたのか。 もう用は済んだ。 ほら、帰ろうぜ?」 ポンとゾロがチョッパーの帽子を軽く小突く。 「そ、そうか。 もう済んだんだな。 ・・・・・・・・ん? なんか変な匂いがする・・・。」 ホッと胸を撫で下ろし、部屋に似つかわしくない匂いを嗅ぎ取って、チョッパーはそう呟いた。 「チョ、チョッパー、ほら、早く戻らねえと・・・」 「そ、そうだぜ、早く戻ろう。」 チョッパーの言葉にギクンとした二人は、我先にその部屋を出て行く。 「あ、サンジ!!ゾロ!!待ってよ!! 置いて行くなよ!!」 一人部屋に残されたチョッパーは慌てて、二人の後を追いかけた。
「ナミさ〜んvv 只今戻りました〜vv」 「遅いわよ、サンジ君、ゾロ、チョッパー。 ほら、急いで!! 出航するわよ!!」 ナミの声に、ゾロ、サンジ、チョッパーは慌てて船に乗り込んだ。 「さあ、出発だーーーッ!!」 ルフィの言葉と同時に、船はまた海へと港を離れる。
「・・・・・・・・・・何処かで嗅いだ匂いだったんだけどなぁ・・・? 何処だったんだ しきりに首を傾げながら、チョッパーはゾロの瞳をホウ酸水で洗い流す。 「チョッパー、もう良いから忘れろよ・・・。」 これ以上余計なことに突っ込まれたくないゾロは、ボソリとチョッパーにそう言った。 「えっ?! 何? どうかしたのチョッパー?」 耳聡くその会話を聞きつけたナミがチョッパーにそう尋ねる。
「あ、ナミ・・・・。 今日ね、敵の部屋で、嗅いだことある変な匂いを嗅いだんだ。 「・・・・・・・・ねえ、チョッパー、それって・・・・・」 ナミはそこまで言って、ちらりとゾロを見た。 「ナミさ〜んvv お食事の用意できました〜vv」 そう言ってサンジが、シンクで振り返った。 ナミはそう言って、にっこりと笑った。 「あー、わかった!! 思い出した!! 格納庫だ!格納庫!!」 チョッパーが、嬉しそうにそう叫ぶ。 「さ、飯にしよう、飯に・・・・。」 「クスクス・・・・・・そうね。」 ウソップとロビンがそう言ってその場を執り成す。 「サンジーッ!メシーッ!!」
そう言ってキッチンに飛び込んできたルフィを合図に、いつものように和やかに食事が始まっ 「けどさ・・・・・・・なんで同じ匂いがしたんだろ・・・?」 その言葉に、ルフィーとチョッパー以外の他のクルー達が再び凍りついたのは言うまでも無
ゴーイングメリー号は、今日も順調に航海中なのである。 |
<コメント> 本当に、遅れて申し訳ない☆ ただ助け出すのでは芸がないので・・・っつうか、すでに何度か書いた事があるので、 同じシュチエーションじゃ芸がないと・・・ 無理やりゾロにハンデをvv&バンダナで目隠し☆ ゾロが目隠しというのも有りかなぁと・・・(;一_一) 騎上位は初めてかもvv(笑) っつうか、そんな場所で、するか?普通・・・。(笑) ええ、腐ってますv骨の髄までvv(爆) 少しでもお楽しみいただけたなら幸甚ですvv 相変わらずの駄文ですが、きゅうはむさん、こんなので宜しいでしょうか?(ビクビク) 嫌だったら、遠慮なく言ってねvv(汗) では☆ <kiririku−top> |