As If... その1. |
・・・・・・ここは・・・・・・何処・・・? 俺は・・・・・・・・なんで、こんなところに・・・? ゾロ・・・・・ゾロ・・・・・ ・・・・・・ガー・・ガガーッ・・・・・・・・・・・・。 ゾロッテ・・・・・・・・・・・・・ダレダ・・・? ダレカ・・・・・・・オシエテ・・・・・・? +++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++ 「・・・・・要らないってそう言っただろう。」
「でもね、貴方一人暮らしなんか出来ないじゃない。 今までだってくいなさんに任せき モニターの向こうで、ナミがそう言ってバツが悪そうな顔をした。 「いや、いい。 ・・・・・・本当の事だったしな・・・。」 ゾロは、そう言って寂しそうに笑う。
「あ、おい! ちょっ! ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・切れた・・・。・・・・・相変わら ナミから一方的にモニターを切られてゾロは、受話器を置いた。 「・・・・・・・そんなに簡単に吹っ切れたら、人間なんかやってないよ・・・・なっ? ゾロは、そう呟いてモニターの上で微笑んでいるくいなのホログラムに手を伸ばす。 「ゾロ・・・・大好きv」 ホログラムのくいなはそう言ってゾロに笑いかける。 「・・・・・・・・・・・くい・・・・な・・・・。」 ゾロは、ボソリとそう呟いて、心に誓う。 玄関のインターホンが、そう言って来客を告げる。 「あ、はい。 今、開けます。」 そう言ってゾロが、玄関のドアを開けると、一人の男が立っていた。 「ロロノアさん宅って、ここですか? ご注文の家政婦アンドロイドの・・・」 「ああ、ロボットね。 さっき話は聞いたから、中に運んでくれるか・・?」 ゾロは、相手の言葉を遮ってそう言うと、そそくさとリビングに戻る。 「あ? ロボットは? 箱は?」 ゾロは、男が荷物を持ってないのに気が付いて、そう尋ねる。 「だから・・・・・お客さん、ちゃんと人の話は聞いてくださいね。 俺が、その家政婦 その男は、唖然としているゾロにそう言うと、ごそごそとポケットから煙草を取り出した。 「お、お前が、ロボット?! どっからみても人間じゃないか。 しかも・・・・煙草吸うの 煙草になんかこだわってる場合じゃないのに、そう質問するゾロの心境に余裕など全くない。 「あ? お客さん、アナログ人間だね・・・? まだいたんだねぇ、こんな奴。 まぁ、俺 その男はそう言うと、ゾロを正面から優しく抱きしめる。 「なっ? ・・・・・・・・人間と同じだろ・・・?」 そう言って自分の瞳を見つめるその男の表情に、ゾロは、思わず怯んだ。 「ああ、わかったから、もう離れろよ。」 ゾロは、瞳を背けたままそう言うと、その男を押し退けた。 「あ、わりい、わりい。 ・・・・っで、他に聞きたいことは?」 その男は、そう言ってゾロから離れると徐に煙草を口に銜える。 「・・・・・お前に名前ってあるのか? それと・・・・その口調は初めからプログラミング 「ああ、名前は・・・・・サンジ。 以前のご主人が付けてくれた。 この口調は・・・・・ サンジはそう言うと、ゾロの瞳の前に煙草を突きつけた。 「・・・・・・よくわかった。 リセットなら必要ない。 お前がどんな奴でも関係ないし。 「あ? おいおい・・・ご主人様よ・・・俺、さっき言わなかったか? 俺は、オールマイ ゾロの言葉に、サンジはそう言ってにやりと笑う。 「ご主人様って言うな。 ゾロでいい、ゾロで。 それと・・・・・来た早々で悪いが、なん ゾロはそう言うと、どかりとソファーに腰を下ろす。 「了解! ゾロ!」 サンジはそう返事して、キッチンに向かう。 「なぁ、ゾロ・・・。 てめえ、人間だよな・・?」 サンジは、怪訝そうな顔つきでゾロにそう聞く。 「ああ、当然だろ。 なんで、だ?」 「だってよ・・・・・・・食いもんが何処にも見当たらねえんだけど・・・。」 ゾロの言葉にそう返事したサンジは、手を広げ、お手上げのアクションを起こした。 ゾロはそう言って、受話器を握る。 「あ、もしもし・・・」 ゾロがそう言い掛けた時、スッとサンジが電波を遮断してゾロから受話器を取り上げた。 「・・・・・ゾロ。 俺は、一体何の為にここにいるんだ? なけりゃ、買いに行けば良い サンジは、受話器を置くと、そう言ってゾロの腕を掴み玄関に向かう。 「お、おい! ちょ、ちょっと・・・・!!」 「いいから、いいから・・・・。」 慌てて制しようとしたゾロをサンジは気にも留めず、近くのスーパーに入っていった。 「ゾロ!!」 不意に自分の名前を呼び声が聞こえた。 「ゾロ!! おい!大丈夫か?」 左腕に、温かな感触がする。 「・・・・・・・もう大丈夫だから・・・・。」 ふわっと頭に温かな手の感触を感じた。 「・・・・くいな・・・・ありがとう・・・。」 無意識にそう言葉を掛けて立ち上がる。 「・・・・・・残念だったな、くいなって人じゃなくて・・。 けど、ゾロ、大丈夫か? サンジはそう言って、ゾロから身体を離す。 「・・・・・・いや、もう、大丈夫だ。 お前が俺を支えてくれてたのか? ありがとう・・。」 ゾロはそう言って頭を下げる。 「あ? いや、いいって! 俺は優秀なアンドロイドだから、ちゃんとご主人様のピンチ 人から感謝される事に慣れてないのか、サンジは慌てて視線を逸らした。 「な、なんだよ! 普通は、アンドロイドに頭を下げるご主人様なんかいねえんだぞ! そう言い訳をするサンジの顔は、ますます赤くなっていって・・・。 「俺、お前で良かった。 家政婦ロボットと聞いて、変な女形のロボットを想像してたん ゾロは、久しぶりに心から笑顔で、そう言った。 「あ、ああ。 それは、ご主人様に気に入られてなにより・・・。 なら、とっとと買い物を サンジは、口角を上げてそう言うと、恭しくお辞儀をする。 「・・・・・・ご主人様って・・・・・お前が言うと嫌味に聞こえるから止めろよな。」 「ハイハイ、ご主人様・・・。」 「おまえなぁ・・・!!」 ゾロはそう言って、もう一度笑った。 「・・・・・・魚。」 「んじゃあ、こっちだな・・・。」 「野菜とかで好き嫌いはあるか?」 「特にはないけど・・・・・・セロリは苦手だ。」 「ふ〜ん・・・。 じゃあ、これ、な・・・。」 「ウゲッ!! お前、人の話を聞いてたか? 苦手だってそう言っただろうが! 「いいから。 絶対に俺が食わせてやるよ。 結構食えるようになるって! 任せとけ、 「根拠のない保証かよ・・・。」 「あ? なんか言いましたか・・? ご主人様? ちなみにワタクシ、蹴道5段の腕前を 「・・・・・なんでもありません・・・。」 ゾロとサンジはそんな風に、見た目には友人のような親しさで買い物を済ませていく。 「まっ、こんなもんだろ・・・。」 「絶対に、買い過ぎだと、俺は思う・・・。 一体何人家族なんだ、俺は・・・。」 意気揚々とレジを済ませ、袋にしまうサンジに、ゾロは、レジで貰ったレシートに溜息をついて 「まぁ、良いじゃねえか。 俺も少しなら人間の食事できるし・・・、なっ?」 そう言ってにっこりと笑うサンジに、ゾロは、ドキリとした。 「ん?どうした、ゾロ?」 「いや・・・・・なんでもない・・・。 早く戻ろうぜ。」 ゾロはそう答えて、サンジと共に家路に着いた。 |
<コメント> こちらは、ももぬい様のリクエストで、 『A.I.のゾロサンバージョン』という事でお届けしています。 はぁ・・・・・難しいなぁ、スピル●ーグの世界。(笑) って、何処が、AI?って言う突っ込みお待ちしております。(爆) ゾロくいな・・・・・う〜・・ん・・・ゾロくいな・・・。 ゾロにとっての特別な人ってやっぱり【くいな】しか浮かばなかった。 それも亡くなってるし・・・・・どうなるんだろ?(お前が言うな!) あー・・・・・シリアスだよ、シリアス・・・。(笑) |