It’s Mine!


その2.







その夜・・・。

クルー達が寝静まった深夜のキッチンで、俺は、サンジを待ちながら酒を飲む。

なんで昼間、サンジがあんな事をウソップ達に言ったのか、俺には理解できねえが、サンジ

が隠す必要ねえと思っているなら、それで良しとする。

どっちみち、俺だってずっと隠してるつもりなかったし。

これで、二人きりになりやすくなったのも事実だし。

昼間も、触れ合えるのは、悪くねえ・・・。

そんな事を考えながら飲んでいると、サンジが、ゆっくりと俺に近づいてきた。

「なに、そんなににやついてんだよ。 気色悪いぞ、てめえ・・・。」

そう言って、サンジは俺の隣に座り、グラスに酒を注ぐ。

「・・・・昼間のてめえの真意を聞きてえと思ってな・・・。」

俺はそう言って、サンジを自分の胸に引き寄せた。

「そ、それは・・・・・・。 てめえはいつも、昼間、誰かと一緒にいて・・・・・ちょっと、むかつい

たから・・・。」

サンジはそう言って、真っ赤な顔で俯く。




なんでかなぁ・・・・。

可愛いんだよなぁ、こんなとこが・・・。




昼間の横柄な態度と全く違うサンジの態度に、俺は嬉しくなってしまう。

この態度と表情が、俺だけに向けられるものだと知れば知るほど、愛おしさも増していく。

「・・・・・サンジ・・・・。」

俺は、そう耳元で囁いて、顎に手を掛け、サンジの唇を自分ので塞いだ。

「ん・・・・ゾロ。 ここじゃまずいって・・・・違うとこで・・・・」

サンジはそう言って艶を帯びた瞳で俺を見つめる。

「こんな時間、誰も来やしねえよ・・・もう、我慢できねえ・・・。」

俺は、噛みつくようにサンジの唇を塞ぐと、慣れた手つきであいつの衣服を剥ぎ取り、床に組

み敷く。

これでもう一週間・・・・。

毎日抱いても、飽きるどころかますます、この身体に溺れていく。

抱くたびに、こいつの表情に魅せられて・・・・・離せなくなっていく。

この俺が、だ。




確かに、こいつが、俺のもんだって知らしめるのは、悪くねえ。

しかし、知らしめる俺の対象は・・・・・・ウソップやルフィじゃねえ。




「はぁ・・・・ん・・・・・ゾロ・・・・・・もう・・・・・」

そう言って潤んだ瞳で俺を見つめるサンジの肌のまだ消えてない赤い印をなぞるように、唇

を胸へと移した。

半分勃ち上がりかけたサンジの雄の先端からは、透明な蜜が滴り、俺を劣情へと誘う。

俺は、空いている手をサンジの雄に添え、その蜜を先端に擦り込むように動かした。

「ッ・・・ああっ・・・・ヤダ・・・ゾロ・・・!!」

赤く熟れた胸の尖りを軽く甘噛みすれば、同性とは思えないほどの甘い嬌声が俺の耳を擽

る。

ビクビクと震えるサンジの身体を舐め回す様に視姦して、そっとその耳元で囁いてみた。

「嫌なら、やめるか・・・?」

キッとサンジの瞳に生気が戻る。

「ッ・・・てめえは、止めれるのかよ・・・。」

そう言って、俺は、グッと首筋に回された腕に引き寄せられた。




ああ、違いねえ。

もう・・・・・止まらねえ・・・。

どこまでも素直じゃなくて・・・・・

どこまでも、可愛い奴・・・・・。

こんな奴・・・・・そうそういねえな。




「・・・・・・無理だな。」

俺は、ニヤリと笑ってそれだけ言うと、サンジの体勢を四つ這いにする。

そして、ゆっくりと自分の雄をサンジの後口に埋め込んだ。

「ヒッアッ・・・!! 馬鹿・・・・んなもん、いきなり突っ込むんじゃ・・・・あ・・・ああっ・・・」

グッとサンジの下半身が力みだす。

それに伴い、サンジの内襞が、俺の雄を締めつけた。

血の匂いはしなかったものの、さすがに、いきなりはちょっときつかったようだ。

「クッ・・・・・んな事言ったって・・・・馬鹿、力抜けって・・・・。」

俺は、眼も眩むような射精感を必死でやり過ごし、サンジの雄に手を添え刺激を与えた。

だんだんとサンジの身体から力が抜けるのがわかる。

「あ・・・はぁ・・・ん・・・・ゾロ・・・・・も・・・・いいぜ・・・・」

俺は、あいつの言葉を合図にゆっくりと腰を引いた。

動くたびにあいつの内襞が俺のに絡みついてくる。

俺は、その動きに翻弄されながらも、ここ一週間で見つけたサンジの好いところを探るように

何回も角度を変えて突き入れた。

「アアッ・・・!! ッ・・・ゾロ・・・・そこ・・・・・触る・・・な・・・・あっ・・・ヤダッ・・・んっ・・・」

ビクンとサンジの身体が大きく震え、サンジが、金色の髪を振り乱してイヤイヤを繰り返す。

その姿は、俺を煽るには十分すぎて・・・。

俺は、サンジの雄から手を離し、サンジの腰を両手で抱えるとその一点だけを集中して突く

ように腰を動かした。

グチュグチュと淫猥な音が、キッチンに広がる。

俺もサンジも互いに熱を放出すべく、性急な動きに変わっていった。

「ヤッ・・・・ゾロ・・・あっ・・・・・・ダメ・・・・・も・・・・・あああっ・・・・ンッ・・・アーッ・・・・クッ・・!!」

ギュンッとサンジの内襞が俺の雄を締め付けて、サンジが床に熱を迸らす。

「ッ・・・クッ・・・ヤベッ・・・・サンジッ・・・ック・・・!!」

ほぼ同じくして、俺も堪らずにサンジの中に熱を叩きつけた。

はぁはぁと息のあがるサンジの身体を向き直させて、俺は、サンジに口付ける。

「ヒャッ・・!! あっ・・・・・馬鹿・・・動かすな・・・・んっ・・・ああっ・・・」

挿入れたまま体勢を入れ替えられたサンジは、そう言ってビクンと身体を震わせた。

その声に反応するように、俺の雄がまた、熱を帯び始める。




まだ、足りねえ・・・・。




「ッ・・・・サンジ・・・わりい・・・。」

俺は、サンジに形だけ詫びて、また腰を引いた。

さすがに一週間毎日ぶっ続けで、俺も悪いとは思ったが、生憎身体は正直だ。

俺は、欲求のまま、腰を動かす。

「えっ? あっ・・・・・ヤッ・・・・・ちょ・・・ちょっ・・・・あ・・・・んあっ・・・・」

サンジは、先の余韻に浸ることなく、また嬌声を上げ続けた。

そして・・・・・・外が白み始めた頃、サンジは、俺の腕の中で眠りについた。




今日もまた無茶させた。

・・・・・・ごめんな、サンジ・・・。




俺は、言葉の代わりにあいつの髪を優しく梳いて、その額にキスをする。

不意に、キッチンのドアが開く音がして、俺は、ドアの方に瞳を向けた。

入ってきたのは、ナミ。

「あら? ゾロ、あんた・・・・・・・・・!! ヤ、ヤダッ、ごめ!! ごめん、知らなくって・・!!」

ナミは、俺の腕の中で眠るサンジの姿を確認すると、全てを理解して慌ててそう謝る。

俺は、にやりと笑って、シーッと指を口の前に立てた。

そう、疲れ果てたサンジをナミの声で起こしたくは無いのだ。

あと数時間もすれば、また忙しく働かなくてはならないのだから。

そして、何より、この愛しい痩躯をもう少し抱きしめていたかった。

ナミが見ていると知ったら、決して俺には委ねないこの痩躯を。

ナミは、俺を見てコクコクと首を縦に振り、そっとそのままキッチンを出て行った。













その数時間後。

サンジは、そのだるい腰を擦りながら、シンクに立ち、朝食をを作り、いつもと同じ日が始ま

る。

ゾロもまた、いつものように船尾で寛ぎ、ウソップと楽しく談笑していた。

「おーい、ゾロ。 ちょっとこれ、手伝ってくんねえ?」

そんなゾロの元に、サンジがにっこりと笑ってジャガイモの入った篭を持ってくる。

「あ? なにすんだ?」

「ん・・・・皮を剥くんだよ。 決まってんだろ、ば〜か・・。」

ゾロの言葉にサンジは、横柄にそう返事してゾロの前に篭を置いた。

ゾロは、サンジの言葉にカチンときたものの、腰を擦るサンジの姿に黙ったまま、皮を剥き始

める。

そんな様子をウソップは、ただただ唖然と見つめていた。

「クク・・・。 なっ? ゾロってば、俺の言う事ちゃんと聞いてくれるんだぜ。 あの海賊狩りの

魔獣とも言われた男が、だぞ。 そんだけ、俺に惚れてるってことだよな・・・?」

サンジは、ウソップの耳元でこそこそとそう話をする。

ウソップも、信じたくはないが、瞳の前の光景は、サンジの言葉を裏付けているように見え

た。

ゾロはというと、サンジの言葉は聞こえてはいたものの、あまりにサンジが嬉しそうに話すの

を見て、黙っておく事にした。

手伝うのは、無茶をさせた罪悪感からだったのだが・・・・・

好きなのには、違いないのだから・・・。

「ほらっ、もう済んだぜ・・?」

篭一杯の剥いたジャガイモをそう言ってサンジに手渡す。

「おう、サンキューな。 さて、お次は、皿でも洗って貰おうかな・・・?」

サンジの口の端がそう言ってニヤリとあがった。

「えっ?まだなんかさせる気かよ・・・。」

「良ーじゃんか、たまには・・・。 俺だって手伝ってやるからさ・・・。」

子供のように口を尖らせてそう言うサンジに、ゾロは思わず苦笑する。

「ヘイヘイ。 手伝ってやるよ。 但し、今日だけだからな・・・。」

「おっしっ! んじゃあ、キッチンに行くか!」

ゾロの言葉にサンジは、上機嫌でにっこりと笑うと篭を手に持ち、ゾロと共にキッチンに向か

った。

「・・・・・・・・・・・・・・・・カップル誕生・・・いや、この場合、ホモップルと言うべきか。 どちらに

しろ、カヤ・・・。 俺は、この事実が、お前に届かない事を真剣に祈っている。」

一人船尾に取り残されたウソップは、青い空を仰いでそう呟く。

「・・・・・・・・・・無理ね。」

ウソップの呟きを聞いたナミは、テラスでそう言って溜息を一つ吐くと、キッチンのドアに瞳を

向けた。

キッチンの中からは、楽しそうな二人の声が、聞こえてくる。

「「・・・・・・・・・馬鹿ップル、誕生・・・。」」

ウソップとナミの声がハモったのは、言うまでも無い。










<END>




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<コメント>

こちらは、晴人様のリクで、
【如何に自分がゾロに愛されてるか他の人にふれまわるサンジ。】
だったと。(汗)
ち、違いましたか??晴人さん・・?
違っていたら、ごめんなさい〜!!(泣)
ご連絡頂ければ、書き直します!
っつうか、書き直し決定??
うっわ〜ん・・・!!本当にごめんなさい〜〜!!
脱兎!!