Reward その1 |
「頼みます、ナミさん。 この通り!」 「・・・・・・わかったわ、サンジ君。 けど、この貸しは、大きいわよ。」 「はい、ありがとうございます。 俺、それまで精一杯、お世話させていただきますか サンジは、ナミにそう言うと、嬉しそうに、キッチンに戻っていく。 「はい、ナミさんvv ホットレモネードですvv」 「サンジ君、夕御飯、あたし、パエリア食べたいわ。 ・・・それと、マリネも良いわ 「はい、ナミさんのおっしゃるとおりに・・・」 「サンジ君、そろそろ蜜柑、収穫しておいてね。」 「はい、ナミさんvv」 サンジは、ナミの言われるまま、バタバタと忙しそうに走り回っている。 「・・・・何だ、サンジの奴・・・・いつにもまして、ナミの世話に余念がないな。 ウソップは、そう言いながら、横でトレーニングに励んでいるゾロを見た。 「・・・・ゾ、ゾロ?」 ウソップは、その姿を見て、思わず、2、3歩後ずさる。 ゾロは、一人ブツブツと呟いて、トレーニングを終え、キッチンに向かう。 「なあ、喉、渇いた。 なんか、飲み物、くれ。」 ゾロは、サンジの腕を捕り、そう言う。 「あっ、ごめん、ゾロ。 キッチンに、飲み物用意してあるから、自分で、飲んでくれる サンジは、そう素っ気なく言って、ゾロの腕を振り払った。 「ああ、そうですかい。 そりゃ、ナミの召使いしてりゃ、俺なんかに、構う暇なんかね バタンッ!! ゾロは、皮肉たっぷりにそう言うと、キッチンに入り、勢い良くドアを閉めた。 「・・・ゾロの奴・・・・なに、カリカリしてやがるんだ? カルシウム、足りてねえのか サンジはそう呟いて、ナミの元に急いだ。 「ナミーッ! なんか、島が見えてきたぞーっ!!」 メリーの頭の上にいたルフィが、ナミにそう告げる。 「ふふふ、計算通りね。 サンジ君、約束通り、あの島に上陸するわよ。 ナミは、上陸にあたっての注意を、サンジに伝える。 「わかりました、ナミさん。 俺、プレゼント・・・・いや、買い物済んだら、すぐに戻って サンジは、ナミにそう言った。 「ふ〜ん・・・・プレゼント、ねえ・・・・・ ・・・・・そう言えば、明日あいつの誕生日じゃ ナミはそう言って、にっこりと笑う。 「・・・・ナ、ナミさん・・・・・そ、そんなんじゃ・・・・・」 サンジは、動揺して上手く言葉が出てこない。 「ふふふ、良いのよ、隠さなくったって。 この狭い船の上だもの。 あ〜、あたしもそ ナミはそう言ってサンジをちゃかした。 「いるじゃないですか、そこに・・・・」 サンジは、そう言って、ルフィを指さす。 「あ、あいつは、ダメよ・・・・・そう言うタイプじゃ・・・・/////」 今度は、ナミがどもってしまった。 「・・・・・ナミさん、顔、赤いですよ。」 すかさず、サンジがそう言い返す。 「・・・もう、サンジ君、そんな事言うなら、素通りするわよ!」 「ええっ?! それだけは、ご勘弁を・・・・・・・・・・・ くっ、くっ、くっ・・・・ 「うふふふ・・・・・・」 ナミとサンジは、お互いの顔を見て楽しく笑いあった。 ゾロは、一人、そう呟いた。 サンジは、そう言って、船を下りようとした。 「ちょっと、待てよ。 ・・・・・俺も、一緒に行く。 荷物持ち、必要だろ?」 ゾロがそう言って、サンジの後に続いた。 「あっ、いや、いいんだ。 今日は、いい。 ・・・俺、一人で、充分だから・・・・・・ サンジは、そう言って、さっさと一人で船を下りていく。 「チッ・・・」 ゾロは舌打ちをして、甲板に腰を下ろした。 「あらあら、サンジ君に振られちゃったわね。 元海賊狩りの魔獣、ロロノア・ゾロも、 ナミは、ゾロの様子に楽しそうにそう言った。 「うるせえ! とっとと、どっかにいきやがれ・・・・・」 ゾロは、ナミを思い切り睨み付けそう言い返す。 「おお怖っ! はいはい、魔獣に、斬られる前に、退散しますわ。」 ナミは、大げさに怖がって見せて、キッチンに入っていった。 「・・・・遅いわねえ、サンジ君。 何かあったのかしら・・・・ ウソップ、悪いんだけど、 いつまで経っても戻ってこないサンジを心配して、ナミが、ウソップにそう頼む。 「おお、いいぜ。 じゃあ、俺、ひとっ走り、行ってくる・・・・」 ウソップはそう言って、船を下りていった。 「・・・・・・・・・・。」 ゾロは、その様子を見て、のっそりと立ち上がる。 サンジは、そう言って、船に戻ってきた。 「もう、サンジ君、遅いじゃない。 何かあったんじゃないかと、心配したんだか ナミはそう言ってサンジを睨む。 「本当に、申し訳なかったです。 さっ、食事の用意、しますね・・・・・」 サンジは、そう言って、夕食の準備をしに、キッチンに向かった。 「さてっと・・・・・これで、終了・・・・・・あいつ、また、寝てるのかなあ・・・・・・・ サンジはそう呟いて、ゾロがいつも眠っている船尾へと向かった。 サンジは、ナミにそう聞いた。 「えっ?! 知らないわよ。 そこらへんで、眠ってるんじゃないの?」 「いや、俺もそう思って、探してみたんですが、何処にもいねえんですよ。 「あっ、忘れてた。 ウソップは、サンジ君を探しに行ったのよ。 サンジ君が、あんま ナミは、ウソップに言った自分の言葉を思い出し、ため息を吐いた。 そう大声で叫びながら、ウソップが、暫くして戻ってきた。 「ごめんね、ウソップ。 サンジ君なら、とっくに帰ってきたわ。 ・・・・・ところで、あん ナミは、ウソップに、謝りついでに、ゾロの事を聞く。 「ゾロ? いいや、会わなかったが・・・・・なんだ、あいつも、街に出かけたのか?」 ウソップは、首を傾げてそう返事した。 「・・・・・そう。 ゾロの姿がね、夕方から見えないのよ。 寝てるとばっかり思ってた ナミは、そう言って、サンジの居るキッチンを見つめた。 |
<コメント> 新しいサーバーで、心機一転、捧げモノぐらいは、1ページにしようと思っていた にもかかわらず・・・・・これです。(-_-;) いつもより、ゾロのやきもち妬き度が、若干高めです。 けど、サンジのことが心配で、結局探しに行ってしまいましたね・・・・・ これが、あんなことになるなんて・・・・・・ ・・・・・やっぱり、ゾロは・・・・・ゾロなんだ。 ・・・・・・そんな感じです。(笑) はてさて、ゾロは、何処にいるのやら・・・・・・ どこにしようか・・・・・・(汗) |