BORDER LINE


その2





翌日。

・・・・・・痛たた・・・・・・頭、痛てえ・・・・・・

・・・・・・昨日は、飲み過ぎた。

・・・・・・それもこれも、ゾロのせいだ。

・・・・・・あいつが、いきなり、あんな態度、俺に取るから・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・クソッ。

・・・・・・・あんな奴、こっちから、無視してやる!

・・・・・・今夜、ヤラせろって言ってきたって・・・・・・・

・・・・・・絶対に、ヤラせてあげねえんだからな!

サンジは、そんなことを考えながら、朝食を作り始める。

「おはよう、サンジ。」

「サンジ君、おはようvv」

「サンジ、肉あるか? 肉!」

「おはよう、サンジ君。」

「おう、サンジ。 相変わらず、早えな。」

チョッパー、ナミ、ルフィ、ロビン、ウソップが、皆、口々に、挨拶して、キッチンに入ってきた。

暫くして、起こされてもいないのに、ゾロが、キッチンに姿を現す。

「何だ、ゾロ。 今日は、早いなあ・・・・」

ルフィーのそんな一言に、他のクルー達は、一様に、頷く。

「まっ、たまには、な。」

ゾロは、そう言って、席に着いた。

「・・・・・・・・・人に気も知らねえで・・・・・・・・」

サンジは、ボソリと呟いて、それでも、皆のために、朝食を作り、テーブルに並べる。

アッという間に、綺麗になる、食器達。

コックのサンジには、この一時に、一番、嬉しさを感じる。

先程までの、不機嫌さが、嘘のように、晴れ晴れとするサンジ。

気持ちが、晴れ晴れとすると、思考も、楽観的になるモノで、サンジは、昨日のゾロの態度

が、疲れからきていたものと、そう、楽観的に考え始めていた。

・・・・・まあ、ゾロだって、たまには、あんな時も、あるよなあ。

今日は、もう、そんなことねえよな・・・・・・

サンジは、吹っ切れたように、明るく振る舞った。

賑やかで楽しい食事も終わり、クルー達は、思い思いの時間を過ごした。

・・・・・・・・しかし、サンジの楽観的見通しは、甘く、ゾロは、昨日と同じで、サンジにだけ、

素っ気なく、サンジとの接触さえ、避け始めた。

・・・・・・・そして、その夜も。

「・・・・・・悪りい。 ・・・・・・俺、先に寝るわ・・・・・」

夕飯もそこそこに、部屋に戻るゾロ。

「あっ、ゾロ・・・・・・・・」

サンジの言葉さえ、耳に入ってないようだ。

「・・・・・・サンジ。 本当に、喧嘩してるんじゃないのか? お前ら、昨日から、変だぞ。」

「してねえっていってんだろが!! あっ・・・・・・・・ごめん。 ウソップ・・・・・・ごめん・・・・」

サンジは、ウソップの言葉を、怒鳴り声で否定して、慌てて、ウソップに、謝る。

・・・・・・・・・やっぱり、ゾロ・・・・・・変だ。

・・・・・・・俺・・・・・・・避けられてるよな・・・・・絶対。

・・・・・・この状況で、避けられる原因と言ったら、やっぱり・・・・・・・・・

・・・・・・決定的だな。

サンジは、しょんぼりとして、食器を片付け始める。

「・・・・・あんな賭け、するんじゃなかったわ。」

そんなサンジを見て、ナミは、そっと呟いた。

皆が、それぞれの部屋に戻った静かなキッチンで、サンジは、今日も、酒を煽る。

「あいつが、飲む分も、れんぶ、飲んでやるのら! おーし、飲むろ〜、俺は・・・・」

サンジは、ゾロの好む強い酒をへべれけになるまで飲んだ。

・・・・・・・・・・・・俺は、嫌われた・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・こんな日が来るなんて、思ってみなかった。

・・・・・・・・それでも・・・・・・ゾロ・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・俺・・・・・・・てめえが・・・・・・・・・諦めきれねえ・・・・・・・・

・・・・・・・ゾロ・・・・・・・ゾロ・・・・・・・・ゾ・・・・・ロ・・・・・・

サンジは、おぼつかない足取りのまま、キッチンを出て、部屋に向かった。

ハンモックには、スースーと寝息を立てて、気持ちよく熟睡しているゾロの姿・・・・・・

プツンと、サンジの中で、何かが、きれた。

サンジは、ゾロの鳩尾めがけて、脚を振り下ろす。

「ウグッ! ・・・・サンジ、てめえ、何しやがる! 今、何時と思ってやがる! いい加減にし

ろよな!」

ゾロは、飛び起きると、腹をさすり、サンジを睨み付けた。

「・・・・・俺は・・・・もう、用無しか? 嫌になったら嫌になったと、ちゃんと言えばいいらろ!

てめえなんか・・・・・・・・・てめえなんか、もう、こっちから、願い下げら! 

てめえなんか・・・・・・・もう、好きでも何でもねえ!! 馬鹿野郎・・・っ・・」

サンジは、呂律の回らない声でそう叫ぶと、フラフラしながら、部屋を出ていこうとする。

「おい! ちょっと待てよ・・・」

ゾロはそう言って、サンジの腕を掴む。

「俺に触るな!!」

サンジは、ゾロにそう冷たく言い放って、ゾロの腕をふりほどいて、部屋を出ていった。

部屋を出たサンジは、そのまま、キッチンで、明日の仕込みを始める。

あんなこと・・・・・言うつもり無かったのに・・・・・・・

どうしてあんな風に、自分から、絆を断ちきるようなことをしたのか、そんな素直じゃない自分

が嫌で、サンジは、一人、声を殺して、泣いた。

仕込みは、ようとして進まず、サンジは、キッチンの床にうずくまるように、眠りについた。

暫くして、ゾロが、キッチンに入ってきた。

流しのすぐ下にうずくまるように丸まって眠るサンジを見つける。

サンジの頬は、涙で濡れ、閉じた瞳からは、涙の筋がまだ、続いている。

「・・・・・ごめんな、サンジ。 ・・・・てめえを、泣かすつもり、無かったのに。 そうまでして守

るほどの約束でもなかったのに・・・・・サンジ、ごめん。」

ゾロはそう言って、頬に伝う涙を拭い、サンジを抱き上げる。

ふわっとからだが浮き上がる感覚で、サンジは、目を覚ました。

目の前に、ゾロの顔がある。

サンジの思いが堰を切ったように溢れ出す。

「っ・・・・・ゾロ・・ゾロ・・・ゾロッ・・・ヒック・・・俺・・・嫌いになった?・・・・・もう・・・・いらない?

・・・・俺・・・どうしたらいい? どうしたら、もう一度・・・・好きになって貰える? 

・・・・・ゾロ・・・俺・・・・・いらない? ・・・ゾロ・・・ゾロ・・・・」

サンジはそう言って、泣きながら、ギュッとゾロの首にしがみついた。

ゾロは、その時、自分が、ここまでサンジを追いつめていたことを知った。

ゾロはそのまま、キッチンに置いてあるソファーにサンジを横たえると、触れるだけの口付け

を繰り返す。

「・・・・・ゾロ?」

サンジがとまどいがちに、ゾロの名を呼ぶ。

「・・・・サンジ・・・・すまねえ。 別に、てめえが、嫌いになった訳じゃねえんだ。 

・・・・・ナミと、約束して・・・・・・3日間、てめえと、何もしねえでいられたら、と、賭けをしてた

んだ。 てめえがここまで、俺のこと、思っていてくれたなんて、考えても見なかったか

ら・・・・・・・ごめんな。 ・・・・・辛い目に遭わせちまった。 元々は、てめえの喜ぶ顔が見た

くて始めた賭けだったのに・・・・・・・・・これじゃあ、何のために、今まで、我慢してたの

か・・・・・・・ははは・・・・・・ざまねえな。」

ゾロがすまなそうに、笑った。

「・・・・・・でも、それだけだったら、何で、昼間も、無視したりするんだよ! ・・・・・昨日の水

かけたときも、そのままムスッとして、どっかいっちまうし・・・・・・・俺、ショックだったんだから

な・・・・・・・・ 今日なんか、ずっと、俺のこと避けてたし・・・・・・・俺、俺、絶対、嫌われたん

だって・・・・・そう思って・・・・・・」

「それは・・・・・・・違うんだ、サンジ。 あれは・・・・・・あの時、お前、びしょ濡れだっただろ?

濡れたシャツが、その、なんだ、あれだよ、あれ。 あのな、てめえの肌に張り付いて・・・・・

乳首が透けて・・・・・・・・・堪らなくなっちまったんだよ。 ・・・・・俺も、修行がたりねえな。 

てめえのちょっとした仕草とかでも、つい、グラッとなっちまって・・・・・・・・・ 今日なんか、

朝から、もう、そのことばっかで・・・・・・てめえの顔さえ、まともに見れなかったんだ。

そんな俺が、てめえのこと、嫌いになるわけ、ねえ。 ・・・・・・それどころか、ずっと、こうした

いの、我慢してたんだ。 一度でも、触れたら、こうなるのわかりきっていたからな。

・・・・・・・でも、もうお終りだ。 俺の心も、身体も、こうして、お前に触れていたかった。」

ゾロはそう言うと、サンジの唇にゆっくりと口付けた。

少し開いた歯の隙間から、舌を滑り込ませると、サンジの舌をからめ取り、自分の口内に吸

い上げ、口内をゆっくりと舌でなぞっていく。

「んんっ・・・・・ん・・・・ふ・・・・ん・・・・・・」

だんだんとサンジの舌もゾロの舌にあわせて絡み合い、ピチャピチャと音が、口から漏れる。

飲み込めない唾液が、口の端から滴り、ゾロは、ようやく、サンジの唇から首筋に自分の唇

を落とした。

「・・・・・もう、薄くなっちまったな。」

ゾロは、そう言って、4日前、サンジに付けた赤い印の上に、また、同じように、赤い印を重

ねていく。

そして、首筋から鎖骨へと所有の印を散らしながら、片手で、器用にサンジのシャツを脱が

せた。

「てめえのここ、本当に、可愛いよな。 食っちまいてえ。」

ゾロは、片方の手で、一方のピンク色の胸の尖りをつまみ、もう一方の尖りを口に含む。

そして、指の腹と舌を使って、ぷくっと上を向いてきた尖りを転がすように、愛撫し続ける。

「ひゃあん・・・・・ゾロ・・・・・ヤッ・・・・あん・・・あぁん・・・・ゾロ・・・・・ああ・・・」

サンジは、ゾロの舌と指の動きに、敏感に反応し、嬌声をあげる。

ゾロは、指を胸の尖りから、離すと、そのまま、腹の上を撫でるように移動させ、ズボン越し

に、サンジの雄に触れる。

サンジの雄は、ズボンがきつくなるほどに、その容積を増していた。

「・・・・・きつそうだな。 今、楽にしてやる。」

ゾロはそう言って、片手で、ベルトをはずし、下着と一緒に、ズボンを下ろす。

そして、手をサンジに雄に添え、ゆっくりと上下に扱き始めた。

「はあん・・・・・・ゾロ・・・・・・あああ・・・・ああ・・・ん・ん・・・・・・・ゾロ・・・・」

ビクビクとサンジの雄は、余裕無く脈打ち、限界が近いことを知らせている。

サンジの雄の先端からは、透明な液が滲み出て、竿を伝う。

「ああん・・・・・ゾロも・・・・・・・ゾロも、一緒に・・・・・・ねっ・・・・・・・」

サンジはそう言って、ギュッとゾロの首に腕を廻した。

ゾロは、サンジの愛液で濡れた手を後ろに這わすと、ゆっくりと、指を挿入した。

サンジの愛液で、濡れた手は、さほどの抵抗もなく、ゾロに慣らされた内襞をなぞっていく。

ゾロは、指の数を2本、3本と増やし、内襞を丹念にほぐし、サンジの最奥の好いところを掠

めるように、何度も動かした。

「あああっ・・・・・あん・・・・ああっ・・・・・そこ・・・・ダメ・・・・ゾロ・・・ゾロ・・・あ・・はあん・・・」

サンジは、ゾロの指が掠める度に身体をヒクつかせ、腰を浮かせる。

上気した肌に、濡れて揺らぐ蒼い瞳、涙で濡れた頬に、金色の髪が、張り付いた。

そのサンジの艶に煽られるように、ゾロは、指を抜いて、サンジの膝を抱えると、己の雄を押

し当て、ゆっくりと、内襞を押し広げるように挿入した。

「あああっ・・・ああ・・・・きつ・・・い・・・・・っはあ・・・・あん・・・・・ゾロの・・・・おおき・・・過ぎ

・・・・ああん・・・裂けちゃ・・・・いそう・・・・あん・・・」

二日ぶりの行為に、ゾロの雄は、いつもに増してその容積を増し、サンジは、無意識に、

腰を引く。

ゾロは、サンジの腰が逃げないように、両手でしっかりと腰を抱くと、そのまま、一気に突き

入れた。

「ひゃ・・・・・あっ・・・・・ゾロ・・・・・ヤッ・・・・苦し・・・・・はあ・・・・・ああん・・・ゾロ・・・

ゾロ・・・」

サンジは、言いようのない圧迫感に耐えて、ゆっくりと、息を整える。

サンジの内襞は、元に戻ろうと収縮を繰り返し、ゾロは、めまいを感じるほどの射精感を、

根性で、耐えた。

「わりい、サンジ。 久しぶりで、もう、もたねえ・・・・・」

ゾロはそう言い終わらないうちに、激しく、腰を打ち付けた。

「あん・・・ゾロ・・・・ダメ・・・・・・・もっと・・・・ゆっくり・・・・そんな・・・激しく・・・・動いちゃ・・・

ああん・・・ゾロ・・・・ヤッ・・・・」

サンジは、ゾロに激しく揺さぶられ、ますます艶を増していく。

ゾロは、サンジの最奥の一点を探り、そこを集中して責めた。

「ああっ・・・・・ヤッ・・・・そこ・・・・・ばっかり・・・・・は・・・んん・・・・ゾロ・・・・・ダメ・・・・ヤッ

イク・・・・・あああっ・・・・・・そこ・・・・・ダメェ・・・・・イッちゃう・・・・・ゾロ・・・ゾロ・・・・クッ・・」

サンジは、頭を大きく左右に振って、ブルッと身体を震わせると、自分の腹の上に白濁の精

を吐き出した。

射精により、内襞が、小さく収縮を繰り返し、キュッとゾロの雄を締め付けては、また小さな

収縮を繰り返す。

「・・・サンジ・・・・・クッ。」

ゾロは低く呻いて、サンジの中に、白濁の精を吐き出した。

内襞で、ヒクつき射精するゾロの雄に、サンジは、ビクンと身体を震わせ、その結果、内襞

が、また、ゾロの雄をキュッと、締め付ける。

サンジの中で、ゾロの雄が、また、熱を帯び始めた。

「・・・サンジ・・・・まだだ・・・・・・まだ、足りねえ・・・・・」

ゾロはそう言って、また、激しく腰を動かし始める。

「えっ・・・・・ヤッ・・・・さっき・・・・イッた・・・・・あん・・・・ばかりなのに・・・・ああっ・・・・

ゾロ・・・・俺、まだ・・・・あっ・・・・・ヤッ・・・・また・・・・・ヤダ・・・・・クル・・・・・・はあん・・・・

あああっ・・・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・ヤッ・・・・また・・・・イッちゃ・・・・うっ・・・・・クッ・・・」

一度イッた身体は、すぐに、快感を呼び、サンジは、再び、快楽に飲み込まれていく。

ゾロもまた、久しぶりのサンジの身体に、なかなか、熱が冷めやらず、二人は、朝まで、お互

いの身体の熱を分かち合った。














++++++++++++++++++



翌日・・・・・・・・

「ゾロ・・・・はい、これ。」

そう言って、ナミは、封筒を手渡す。

「ナミ、すまん。 ・・・・俺、約束・・・・・」

「良いわよ、そんなもの。 ・・・・これは、あたしが、サンジ君、泣かせちゃったから・・・・・

・・・・・・・サンジ君に、買いたい物があるんでしょ? だから、あんな賭けまでして・・・・

これは、あんたにあげるんじゃなくて、サンジ君にあげるの。 まあ、あげるお金が、途中で、

品物に変わろうが、私の知ったことじゃないけど・・・・・・・確かに、あんたに預けたから・・・・

絶対に、サンジ君に渡すのよ。 いい?」

ナミは、ゾロの言葉を遮ってそう言うと、テラスに戻っていく。

「あっ、そうだ。 言い忘れてたけど、サンジ君が、料理できるようになるまで、あんたが、

料理作るのよ。 わかった? 朝から、皆、何も食べてないんだから・・・・・・・ 

そろそろ作らないと、うちの食欲魔人が、暴れ出すわよ。 じゃあねvv」

ナミは、にっこりと笑って、テラスに戻っていった。

「サンジーッ!! 何処だー!! 俺、腹減ったぞーっ!!」

大声を上げて、ルフィが、サンジを捜し回る。

「おい、ルフィ! サンジは、今、動けねえ。 俺が、代わりに何か作ってやるから、ちょっと、

まっとけ。」

ゾロはそういうと、慌ててキッチンに入っていった。

キッチンのソファーに、サンジは、まだ、意識を飛ばして眠っている。

「・・・・・・さすがに、朝までは、ヤリ過ぎたな。」

ゾロは苦笑しながら、そう呟いて、サンジの頬に唇を落とす。

「さて、やりますか・・・・」

ゾロはそう言って、久しぶりに、料理を作り始めた。










 <END>






    
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<コメント>

クミ様、こんなもんで、如何だったでしょうか??
長らくお待たせして済みませんでした! お題は、
『サンジ、ゾロに構って貰えずに、キレる!最後は、ラブラブで』でした・・・・・
う〜ん・・・・微妙・・・・かなり、微妙・・・(笑)
ゾロ・・・・いったい何の料理を作ったのか・・・・・
是非、知りたいなあ・・・・・
それより、ゾロは、なんで、賭けなんかしたのだろう・・・・・
それはね、そんなことでもない限り、ゾロが、サンジを構わないって事が、
ありえないからさっ(笑)
では★