彼の上機嫌、彼氏の不機嫌

その1




いつもの通り、皆が寝静まった深夜のキッチン。

ゾロとサンジは、仲良く、酒を飲み交わしていた。

いつもより多く酒が入ったのか、サンジは、ことのほか上機嫌で、昔のことを話し始めた。

「・・・でよう、そいつったら、おかしーでやんの。 俺の誕生日に、飴細工のでっけえ

クマ作ったりさ、バレンタインの時なんか、俺に、数で負けて、その腹いせに人のチョ

コ、勝手に食うしよ。 だいたい、3つも年上のくせして、やることなすこと、ガキくせえ

っていうか・・・あっ、でも、料理の腕と、戦闘能力は、バラティエでも、ピカイチの奴だ

ったよな・・・って、おい!ゾロ。聞いてんのか?せっかく、俺様が、昔話聞かせてや

ってんのに、何、ムスッとしてやがんだ?あん?」

サンジは、隣で不機嫌面したゾロに向かって、そう言った。

「・・・・・」

ゾロは、ムスッとしたまま、酒をあおる。

「なんだぁ〜、その態度は!!」

サンジは、ゾロに掴みかかる。

ゾロは、酔っているサンジを軽くあしらうと、サンジに向かって、ボソリと呟いた。

「他の野郎の話なんかするな。 酒が不味くなる。」

「ほよ?! ば、ばーか。何言ってんだよ。 そもそも、てめえが、『何か、話せ。』って

言ったんじゃねえか。そんなつまんねえ事言ってっと、やきもち妬いてるように聞こえ

るぞ? マリモマン。」

サンジは、へらへらと笑うと、ゾロの肩にもたれかかってきた。

「馬鹿は、どっちだ。 やきもち妬いているようじゃなくて、妬いてんだよ!このどんか

ん!!」

そう言って、ゾロは、サンジを抱きしめた。

「クッ、クッ、クッ。 ガキだなあ、てめえも。 だいたいそんな大昔の奴にやきもち妬く

なんざ、修行が、足りねえんじゃねえのか? 剣士たるもの、いつ何時も・・・」

「うるせえ!!」

ゾロは、サンジの言葉を遮るように、噛みつくような口付けをした。

「んっ?!・・・・ん・・・んふ・・・・・んんっ・・」

いつしか、サンジの腕もゾロの背中にまわり、口付けも、より深いモノへと変わる。

互いの舌を絡め、吸い上げ、どちらのモノともわからなくなった唾液が、サンジの口の端を流

れつたう。

「・・・んっ・・・はぁ・・・ん・・」

サンジは、恍惚の表情で、ゾロの肩に顔を寄せた。

「格納庫、行くか?」

ゾロが、優しくサンジの耳元で囁く。

「・・ん・・・」

サンジは、コクンと頷くと、そのまま、ゾロの首に腕を廻した。





「・・んっ・・・・はぁ・・・んっ・・・ゾロォ・・・」

揺れる瞳・・・

上気したピンクの肌・・・

濡れて、甘い吐息を吐く唇・・・

昼間のサンジからは、想像もつかないその媚態は、凄く扇情的で、ゾロの理性は、全く、役

に立たなくなる。

ゾロは、サンジの口内を、ゆっくりと舌でなぞる様に侵入し、サンジの舌をからめ取る。

そして、シャツのボタンに手をかけ、1つずつはずし、脱がせていった。

はだけたシャツの合間から現れる、2つの赤い尖り。

ゾロは、舌を絡めたまま、片手で、その赤い尖りをつまんだ。

「んんっ・・・ふ・・・・・ん・・ん・・・んん・・・んーっ・・」

サンジが、ビクンと、身体をそらせた。

(本当に、敏感だよな・・・胸だけでも、イケんじゃねえのか? よし、試してみるか。)

そんなことを考えながら、ゾロは、ようやくサンジの唇を解放した。

「んっ、はあーっ。」

サンジは、大きく息を吸い込む。

ゾロは、そのまま、首筋、鎖骨と、舌を這わせ、赤い所有に印を散らしながら、もう片方の胸

の尖りへと唇を付けた。

「んっ、あっ・・・いやぁ・・・・あん・・・」

サンジの身体が、大きくしなる。

「そんなに良いのか?ここ。」

ゾロは、サンジに、意地悪く言う。

「んっあっ・・・あは・・・ば、馬鹿・・・そんな・・わけ・・あんっ・・・レディじゃ・・あるまい

し・・・んん・・・あっ・・・ふぁ・・・」

サンジは、流されそうになる快感に必死で耐え、ゾロに、そう言い返した。

「ふ〜ん。・・・じゃ、こんなんでも、平気か・・・」

ゾロは、そう言うと、舌で、弧を描くように舐め上げ、赤い尖りの先端を押しつぶすように、

何度も、ぐりぐりと舌を押し付けた。

そして同時に、反対側の赤い尖りを指先でつまみ、親指で、先端を押しつぶす。

「あっ・・ひゃんっ・・・やめ・・・いやあ・・・それ・・・やめ・・・んあ・・・はぁん・・・・」

サンジの嬌声が、ますます高くなった。

「素直じゃねえなー。 てめえのこれは、すっげえ素直なのにな。」

ゾロは、そう言って、ズボンの上から、サンジの雄を握り込んだ。

「あああっ・・・あん・・・いやだぁ・・・もう・・・もう・・ダ・・メ・・・だって・・・」

サンジは、無意識に腰を振ると、ゾロに哀願する。

「ゾ・・ロォ・・・俺・・・もう・・・」

「仕方ねえなあ。」

ゾロは、赤い尖りを口に含みながら、器用にサンジのベルトをはずし、ズボンと下着を同時に

おろしてやった。

サンジの雄は、すでに天をついて、先端から透明な液が滲み出て、ビクビクと脈打っていた。

「んはあ・・・あん・・・ああ・・・・んっ・・・」

こみ上げる射精感に、自分のモノを扱こうとしたサンジの手をゾロは、片手で、頭の上に縫い

つけて、サンジの雄には触れず、胸の赤い尖りだけを愛撫し続けた。

「あはぁ・・・んっ・・・ゾロ・・・手・・・放し・・・んあっ・・・」

サンジの蒼い瞳からは、快楽に翻弄され、次々と溢れ出す涙が、止まらない。

それでも、ゾロは、左右の赤い尖りを舌で転がし、指でつまんだ。

そして、爪と歯で、両方いっぺんに、かりっと噛んだ。

「っんああ〜!!・・・あ・・んっ・・・・あああ・・・んっ・・クッ。」

サンジは、ひときわ高い嬌声を張り上げ、腰をブルッと震わせると、自分の腹に、白濁の精を

吐き出した。

(やっぱりこいつ・・・すっげえ・・・エロい・・・)

ゾロは、腹に付いているサンジの精を手に取ると、太股を割り、秘蕾に塗り込めるように、指

で撫で回した。

「馬鹿ゾロ・・・変態・・・」

そう言って、サンジは、ゾロに、噛みつくようなキスをした。

「ん・・・んふ・・・ん・・」

何度となく絡み合う舌と舌。

その間も、ゾロは、サンジの秘蕾に指を挿入し、内襞をほぐすように、丹念に襞をなぞってい

く。

そして、クチュッと淫靡な音を立てて、ゾロの3本の指を飲み込み、ほぐれた頃、

「挿れるぞ。」

ゾロが、そう言って、サンジの中、挿入してきた。

「うん・・ぐ・・・ふ・・・ああ・・・ああ・・・」

何度ヤっても慣れることのない行為。

きついのは、最初だけ、そうわかっていても、サンジには、この圧迫感に耐えるのは、容易

ではなかった。

それをわかっているのか、ゾロは、サンジの息が整うまでは、動こうとしない。

「もう、いいか?」

そう一言、サンジに言い、コクンとサンジが頷いて、初めてゾロは、腰を引いた。

そして、ゆっくりと腰を動かして、サンジの良いところを探っていく。

「んっ・・・んああ・・・あん・・・」

身体を内側から揺さぶられ、サンジの口から、また嬌声が戻ってきた。

「んあああ!!・・ああ!!・・・そこ・・・だめぇ・・・いやっ・・・」

不意に、サンジの身体が、ビクンとのけぞる。

「・・・ここだな。」

ゾロは、そう言うと、その最奥の一点に集中して、深く、激しく挿入を繰り返した。

「ああん・・ゾ・・ロ・・・俺・・もう・・・イキ・・・そ・・・」

クチュ、クチュと淫靡な音を立てて、サンジが、ゾロにしがみつく。

「ああ、俺も・・我慢できそうにねえ・・・」

ゾロは、そう言うと、ますます激しくサンジを責めた。

「クッ・・はぁ・・・ん・・・ゾロ・・ゾロ・・・ダ・・・メ・・・イ・・・クッ」

サンジは、自分の腹の上に2度目の白濁の精を吐き出した。

射精のヒクつく動きは、サンジの内襞に収縮を与え、ゾロの精を絞り尽くすような動きに変わ

る。

「クッ・・サンジ・・」

ゾロもまた、その収縮に耐えきれず、サンジの中で白濁の精を叩きつけた。


『明日は、上陸の準備とかで、朝から忙しいから』と言って続きを3回で制され、ゾロは、

いつものように、サンジを抱え、風呂に入った。

サンジの身体を清めるのは、ゾロの日課になっている。

最初こそ、己の欲望を抑えることに精一杯のゾロであったが、最近では、湯船で、自分に全

てを委ねてもたれかかってくるサンジの重さが心地よく、俺だけという優越感が、ゾロに、満

ち足りた幸せをもたらしていた。

だが、今日は、さっきのサンジの話が耳に残り離れない。

(あの言い方は、まるで・・・)

ゾロは、思っていたことを口にした。

「てめえ・・・さっき言ってた奴のこと、・・・好きだったのか?」

サンジは、暫く間を空け、ゾロにもたれかかったまま、こう言った。

「ああ? そんなこと、考えたこともねえよ。 ただ・・・」

「ただ、なんだ?」

「ただ、俺には、兄弟というモノがいなかったから、まあ、そんなところだ。 それに、

もう、大昔のことだ。」

サンジは、そう言うと、ゾロに軽く、キスをした。

「・・・・・・」

ゾロは、なんだか旨くはぐらかされたような気がしたが、サンジがそう言ってる以上、もう話す

ことはないと判断し、そのまま暫く、湯船に浸かった。

「zzzzz・・・」

サンジから、寝息が聞こえる。

「フッ。 しょうのねえ奴・・・」

ゾロは、サンジを抱いて湯船から上がると、丁寧に体を拭いて着替えさせ、男部屋に運ん

だ。

サンジをベッドに寝かせ、自分もハンモックに戻ろうとしたとき、

「シュ・・ウ・・」

とサンジの口から名前が聞こえた。

「・・・・・・・・」

ゾロは、直感的に、さっきの話の男の名だとわかってしまった。

自分の心に、黒いシミが出来るのを、ゾロは感じた。




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<コメント>

初っぱなから・・・ヤってますぜ、旦那・・・
だって、今回のキリリク依頼者は、何と言っても、【茜様】!
これくらいから入らないと・・・って、何か、違う???
は、は、は。実は、胸だけでイクサンジが、書きたかっただけなのさ!!

では、逃げる!!