Darling☆Panic


その2.







「じゃあ、留守番頼んだわよ。 くれぐれもあたしの宝に何かあったりしたら許さないんだから

ね。」

そういい残して船を降りるナミを先頭にして、クルー達は全員、船を降りて行った。

船に残されたのは、俺と・・・・・・・・サンジ。

さっきの事が尾を引いてて、俺とサンジの間に微妙な空気が流れてる。

あまりの俺の考えてるサンジと現実のサンジとのギャップが激しくて、俺は対処できずにい

た。




いつもなら、こんな事ねえのに・・・・。




いつも喧嘩しても、その日のうちになんとなく仲直りしてて・・・・・

んな気まずい雰囲気なんて一回も味わった事ねえのに・・・・

サンジはビクビクして俺を見てるし・・・・・・俺は、俺でそんなサンジの姿見るのが嫌で・・・・

つい、避けちまう。

そんな情況で、これだなんて・・・・・しかも、明日は俺の誕生日。




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最悪だ。

なんでこんな事に・・・・・。




俺の口から出るのは、溜息ばかり。

「あ、あのさ・・・・ゾロ・・・・」

サンジが遠慮がちに俺にそう話し掛けてきた。




だから・・・・・・・その怯えたような瞳をするなよ。




「あ? なんだよ。 言いてえ事があれば、言えよ・・・。」

「ん・・・・・・・夕食は何が良いかなぁって・・・・・そう思ってさ。」

そう言って微笑んだサンジに、俺はハッとする。

言葉は違っても・・・・・・・その仕草と微笑が同じだったから・・・。




そう・・・・・・・・どんなに情況が変わろうが、サンジはサンジだって事。




なんか、俺の中で憑き物が落ちたかのようにすっきりとした。

俺は、一体なんに戸惑っていたんだろう。




サンジは・・・・・・・・サンジなんだ。




「ん・・・・・・何でも良いぜ? あ、簡単な物でいいからな。」

俺はそう言って、サンジを腕に引き寄せる。

「うわっ!! もう・・・・・いきなりなんだから・・・・・」

「クク・・・・・・・飯は、てめえで良い・・・・。」

「ッ・・・・・馬鹿・・・・・・」

そっとサンジが照れたように、俺の肩に頭をつける。




くぅ・・・・・・可愛い・・・




そっと顎に手を掛けて、顔を上げさせた。

頬がピンク色に紅潮して、揺れる蒼い瞳が俺を誘う。

そっとその薄い唇に触れる。

「あ、ゾロ・・・・・ちょっと良い?」

急に後ろから声がした。

街に出て行ったはずのチョッパーの声。

「ああ・・・・・なんだ?」

ちょっぴり好いところを邪魔されてムッとしたが、無視するわけにもいかねえし。

スッとサンジから離れて後ろを振り向いた。

「あ、あのさ・・・これ。 寝る前にもう一度張り替えといてね・・・。 じゃあ・・・・」

チョッパーはやや頬を紅潮させて俺にそう言うと、帽子を深く被ったまま船を降りていく。

どうやら、サンジとのキスの場面から見てたらしい。




お子ちゃまにはちと刺激が強すぎたか・・。




なんて、苦笑してサンジの方を向き直ったら、そこには既にサンジの姿はなかった。

キッチンから鼻歌が聞こえる。




こっちのサンジは、どうやら凶暴じゃねえみてえだな。




俺は、ゆっくりとキッチンに入る。

そして、シンクに立つサンジを背後からギュッと抱き締めた。

「ひゃあ!! ヤッ・・・・なにすん・・・・!!」

抗議の声を上げようとした唇をそのまま自分ので塞ぐ。

「ふ・・・・・んっ・・・・・んんっ・・・・」

サンジの唇からくぐもった声が漏れ、俺に抗議するように見開かれた蒼い瞳が次第に閉じて

いく。

暫くその唇を堪能してゆっくりと唇を離した。

潤んだ蒼い瞳に俺が映ってる。

「あのな・・・・・ナミさんが後で着てねって・・・・・ゾロへのプレゼントだからって・・・・」

そう言って、サンジがなにやらゴソゴソとシンクの下から取り出した。

ピンク色の大きな袋に金色のリボン。

何かと思い、中を覗くと・・・・・・・・




ナイスだ!ナミ!!




俺は心の中で、ナミに深く感謝した。

俺は、その袋を片手に、サンジの腕を取り、歩き出す。

目指すは、あのデンと居座っているベッドの上だ。

「ちょ、ちょっと!! ゾロ、待っててば!! まだ、誕生日じゃねえだろ?! 日付が変わっ

たら・・・なっ? だから、もう少し待って!! それに、俺・・・・・ゆっくりと・・・・してえ・・・。」

足を止め、耳まで真っ赤にしたサンジが俯き加減でちらっと俺を仰ぎ見る。

これには、参った。

言う事を聞かざるを得ねえ。

「・・・・・・・・わかった。 じゃあ、待ってるから、早く飯にしようぜ。」

俺はサンジの額にチュッと口付けして、テーブルに座り、酒を飲んだ。

暫くすると、おいしそうな匂いが鼻に届いて・・・・

俺達は、久しぶりに二人だけの食事を楽しんだ。








時刻は、23時55分。

明日の俺の誕生パーティーの仕込みでサンジはまだキッチンから戻ってこない。

俺の方は風呂も済んで準備万端、ヤル気満々なんだがなぁ・・・。

サンジが部屋で待ってて(「待ってろ」じゃなくて「待ってて」ってのが、絶妙に可愛いんだよ

なぁ)と言うので、待っているんだが・・・・

ボーっとしているとなんだか眠たくなってきた。




・・・・・瞼が重い。




「ゾロ・・・・なぁ、ゾロ〜v 起きてv 起きなきゃお注射しちゃうぞv」

耳元で囁かれたサンジの声に俺は飛び起きる。

たぶん、今までで自己最速の寝起きだ。

「へへ・・・・待たせたな、ゾロ・・・」

はにかみがちにサンジがそう言って微笑む。

その姿と言ったら・・・・・・白衣の天使ナイチンゲール。

いや、正確にはピンクのナイチンゲール。

薄い桜色のナース帽に、同色のナース服。

ご丁寧にガータベルトに白いストッキングまで装着してやがる。

「クスクス・・・じゃあ、ロロノアさん、頭の傷の手当てからしましょうね・・・。」

ニコニコと楽しそうにサンジが俺の頭の傷を看る。

「これで、よしっと!」

ぺたりと傷に絆創膏を張り、サンジが俺の顔を覗き込んだ。

「他に、なんか御用は・・・?」

その声が耳に届くより早く、俺はサンジの腰を引き寄せる。

「あっ!! キャッ!!」

バランスを崩し、サンジが俺に倒れこんだ。

手に持っていた木製の救急箱と共に・・・・。

ガコンっと鈍い音が俺の頭上でする。

なんか、瞳の前が真っ暗になってきた。

「ゾロ!! オイ!ゾロ!大丈夫か・・・・」

サンジの声が遠くに聞こえる・・・・











「・・・ったく、おらっ! いつまで寝てんだよ!!」

ピタピタと俺の頬を誰かが叩いてる。

瞳を上げると、そこには煙草を咥えたいつもの服装のサンジ。

「てめえ、いつ着替えて?! あの服はどうした!!あの服は!!」

俺は、サンジの胸倉を掴み、そう叫んだ。

「あ? あの服って・・・・・てめえ、脳みそ大丈夫か? オイ、チョッパー、診てやってくれ。 

クソマリモの頭が、とうとう、どうにかなっちまったらしい・・・。」

俺の両手を払いのけ、サンジが隣にいるチョッパーにそう言う。

「あ、うん、わかった。 ゾロ・・・・ちょっと診せてな・・・。」

呆然としている俺の頭をチョッパーが診た。

「ああ、これくらいなら大丈夫だ。 ちょっと切れてるだけみたいだから。 念の為に絆創膏貼

っとくね。」

「痛っ!!」

傷に触れた絆創膏が、俺に、これが現実だと教えてくれた。

「これで、よしっと。 あ、サンジ、今日、夕方には島に着くってさ。 ナミがサンジに伝えてっ

て、そう言ってたぞ。 じゃ、俺も陸に降りる準備しなくちゃ・・・」

そう言ってチョッパーが、キッチンを出て行く。

「・・・・・・・ちょっと聞いて良いか?」

「あ?なんだ、マリモマン。 俺は明日の仕込みもあって忙しいんだ。 手短にしてくれ

よ・・・」

紫煙を揺らし、サンジは俺にそう返事した。

「なぁ・・・・・今、何日だ?」

「ハァ?? いきなしてめえ、なに言って・・・」

「良いから、教えろ。」

「10日だよ。 11月10日・・・」

ボソリとサンジが呟くようにそう言う。




・・・・・・・・あれは、夢だったのか・・・?

あんな・・・・・あんなにリアルだったのに・・・・・・

あの可愛い素直なサンジも・・・・・・・・・・幻なのかよ。




俺は思いっきし落胆した。




せっかく、あのサンジに慣れてきたところなのに・・・・

また・・・・・こいつかよ・・・。




瞳の前のサンジを恨みがましく見つめる。




別にこいつのせいってわけじゃねえんだけどさ・・・・・

本当に、いい夢だっただけに・・・・

あーチクショー!!

どうせ目覚めるなら、犯っちまった後で・・・・・




「俺の馬鹿・・・・・」

「あ? なにが馬鹿なんだ?」

「いや・・・・・良い・・・」

俺は、力なくそう返事するとキッチンを出て、部屋に向かった。

「クク・・・・・・ある訳ねえよな・・・」

ドアの隣りの壁を見つめ、そう呟いて俺は、男部屋のソファーに寝転ぶ。

そして、そのまま瞳を閉じた。












「ゾロ、いい加減起きろ。 もうすぐてめえの誕生日だぜ・・・?」

そう言うサンジの声に俺は目を覚ます。

ゆっくりと瞳を開けた俺の前に見えたサンジの姿は・・・・・・・・・・・・・・・

失われた筈のピンクのナイチンゲール。

「サ、サンジぃ?!」

「な、なんだよ・・・・・・ナミさんが・・・・・・・・無理やり・・・・・・脱いだら口利かねえって・・・・怒

るってそう言うから、仕方なく・・・・・・」

裏返った俺の声に、サンジは真っ赤な顔して俯いて、ボソリと呟く。




ナミ!! 

てめえ、最高だ!!




言葉ももどかしく、グイッとサンジの腕を引き寄せる。

「うわっ!! てめっ・・・この・・・・!!」

俺の上でサンジは真っ赤な顔をしたまま、俺を睨み付けた。

「てめえ・・・・そそる。 犯らせろ・・・・・」

耳元でそう囁いて噛み付くように口付ける。

「んっ・・・ん・・・・はぁ・・・・・なに、てめえ・・・・・こう言う趣味・・・?」

にやりと不敵にサンジが笑う。

「クク・・・・・俺の為に着てくれたんだろ・・・・?」

「あ、ば、馬鹿!! うんなんじゃ・・・・んっ・・・・」

減らず口を聞くサンジの唇を自分ので塞いだ。

スッとサンジの腕が俺の首に回り、サンジが俺に応えだす。

「んっ・・・・ん・・・・はぁ・・・ん・・・・ッロ・・・・・」

サンジは涙で揺れる瞳で俺を見つめ、うっとりとした表情で俺の名を呼んだ。

俺はその声に煽られるように、ナース服のジッパーを降ろし、ツンと勃った胸の尖りを口に含

み愛撫する。

「あッ・・・・ひゃ・・ん・・・・ああ・・・・や・・・め・・・ヤッ・・・・・」

身体をビクビクと小刻みに震わせて、サンジの金糸が左右に揺れた。

スッと太腿をなでると、ビクンと大きく身体が震える。

裾をたくし上げ、下着の間から手を滑り込ませた。

ぬるっと濡れた感触に触れる。

「あっ・・・ん・・・・ヤッ・・・・ダメ・・・・だ・・・・ゾ・・・・・ロッ・・・」

ギュッとサンジは俺にしがみつく。

「ダメじゃねえだろ・・・・・こんなに濡らしといて・・・・・やらしいな・・・・サンジ・・・・」

そう耳元で囁いて、上下にゆっくりとサンジの雄を扱いてやった。

「ぅ・・・・あ・・・・・ん・・・・言うな・・・・・ああっ・・・ヤァ・・・・クッ・・あっ・・・・」

俺の手の動きにあわせ、サンジの腰が上下に揺れる。

ぬるぬるとサンジの雄の先端からは透明な蜜が流れて手を伝い、後口の方まで濡らし始め

た。

「ハッ・・・・・まだ、そんな口利けるんだ・・・・余裕だな・・・・」

かぷっと耳朶を甘噛みし、俺は扱く手の速度を速め、りん口にその溢れ出る蜜を塗りこめる

ように親指で押し広げる。

「アアッ・・・・・ぁ・・あ・・・・んっ・・・・・ヤァ・・・ゾロッ・・・ア・・・・ダメ・・・ェ・・・・クッ・・・!!」

ビクンとサンジの背中が仰け反り、ドロッとした液が俺の手を雫した。

はぁはぁと荒く息をするサンジの顔中に何度も口付けを繰り返し、濡れた指をその後口に挿

し入れる。

「んぁ・・・・ゾロォ・・・」

俺の指の動きにももどかしげに腰を揺するサンジ。

「ッ・・・・てめえ・・・・エロい・・・」

内襞を掻き回す指もそこそこに、俺は自分の雄を突きいれた。

「アアッ・・・あっ・・・・デカ・・・・ヤッ・・・・壊れ・・・・る・・・あ・・・・・・」

涙を堪えず頬を濡らし、サンジがイヤイヤを繰り返しながら、俺を見つめる。

「ッ・・・クッ・・・・悪い・・・・サンジ・・・」

根元まで入るのを待たず、俺は腰を動かし始めた。

「ぁ・・・・ヤ・・・ん・・・・ゾロ・・・・ゾロ・・・・・ゾォ・・・・ロッ・・・!!」

始めこそきつかったが、だんだんとスムーズに挿入が出来るようになってきた。

ぐちゅぐちゅと繋がった箇所から淫猥な音が耳を擽る。

射精したばっかのサンジの雄がまた頭を擡げ始めた。

「ふ・・・・ぁ・・・・あん・・・・・ゾロ・・・・も・・・っと・・・・んんぁ・・・・」

グッと俺の背中に爪を立て、サンジが俺の動きにあわせて腰を揺する。

これがまた凄えエロい。

日頃の横柄な態度と全く違う、俺だけに見せるもう一人のサンジがここに居る。




夢で現れたあの素直なサンジも良いんだけどな・・・・

やっぱ、俺にはこいつが最高だ。




チュッと軽く口付けて、期待に沿うよう激しく腰を突き入れる。

「あっ・・・はぁ・・・ん・・・・・ゾロの・・・・奥まで・・・あ・・・・ダメ・・・も・・・・・俺・・・イッ・・・」

ギュッと俺にしがみつき、キュッとサンジの内襞が急速に縮こまる。




あ、ヤベ・・・・・俺も・・・・保たね・・・・・




サンジの内襞に翻弄され、俺も自分の熱を放出に向けて一心に挿入を繰り返した。

「アアッ・・・うぁっ・・・・あ・・・・ゾロッ・・・・イ・・・・・クッ・・・!!」

「ッ・・・・・クッ・・・!!」

ほぼ同時に射精する。

「はぁはぁ・・・クク・・・・いつもよか、早くねえ・・・?」

「うるせえ・・・・てめえがんな格好してるからじゃねえかよ・・・。」

「クク・・・・そそられる? 変態エロマリモ・・・」

「まっ、な・・・・変態は余計だ、変態は・・・」

相変わらずの悪態ぶりに、俺はサンジの唇を塞ぐ。

「んっ・・・んんっ・・・・ぷはっ・・・・なにすん・・・・」

抗議の視線を向けるサンジに構わず、俺はグイッと腰を引き寄せた。

「あっ・・・・クソッ・・・・まだ・・・・挿れっぱな・・・あ・・・ん・・・」

それ以上、サンジが俺に悪態を吐く事はなかった。






なんか不思議な俺の誕生日・・・。

あの素直なサンジを抱けなかったのが、少しだけ心残りなのは、俺だけの秘密にしとこう。

こう見えても、こいつ、凄えやきもち妬きだから・・・・

俺、まだ、死にたくねえし・・・・・・・

野望の前に痴話喧嘩で死ぬなんて・・・・・・・

・・・・・・・・・・・笑えねえ冗談だ。







ロロノア・ゾロ、サンジの寝顔に真剣にそう思った誕生日の朝だった。










<END>






<back>


 



<コメント>

間に合った?! 間に合いました??(笑)
どうでもいいような・・・・ええ、別にロロ誕じゃなくても・・・
って話でしたが・・・・・
これで、公約は果たしたぞぉ〜!!!
相も変わらずお馬鹿な話・・・
ここまでお付き合いありがとうございました!!

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