サンジでアミーゴ☆ その1 |
「首領クリーク。 済みませんが、一週間ほどお暇を頂やす。」 「ん?なんだ? どっか行くのか?」 「へい、ちょっと野暮用で・・・」 「しょうがねえな。 さっさと済ませてこいよ。」 「へい、んじゃ、行ってきやす。」 ギンは、クリークと、そう会話して一人小船に乗って海賊団から離れる。 「サンジさ〜んvv 待ってて下さいねvv 貴方の誕生日には、一番でお祝いをしに行きます はやる気持ちを抑え、ギンは、途中、真っ赤なバラの花束と、プレゼント用にネクタイとネクタ 見張り台にいるウソップが、丁度甲板を通りかかったゾロに聞いた。 「?? 小舟?」 ゾロはそう言うと、見張り台に素早く上がり、双眼鏡でその小舟を見る。 「・・・・チッ。 もう来やがったか。 相変わらず、ストーカーまがいのことばかりしやがっ ゾロは、不機嫌さを隠そうともせず、ウソップにそう告げる。 「えっ?! でも・・・・・別に敵船って訳でもねえし。 ・・・・・無抵抗な奴を攻撃するのはな 「ウソップ・・・・・・・てめえ、この船がどうなっても良いんだな。 あいつが来れば、間違いなく ゾロは、ウソップの言葉を遮ると、三代鬼徹をかちりと鳴らし、ニヤリと笑った。 ウソップは、そう言って見張り台を下りて格納庫に向かった。 「あら?ウソップ、見張りはどうしたの? 一体、何処に?」 途中、ナミに話しかけられ、ウソップは、ナミにギンが来たことを告げる。 「そう。 相変わらず、早いわね。 けど、ウソップ、彼は良いのよ。 あたしが招待したんだ ナミは、にっこりと笑ってウソップにそう言った。 ウソップは、ナミにそう言いながら、キッチンへと足早に消えていった。 「・・・・・本当に、早いわよ、ギン。 あたしが招待した日は、明日なのに。 これは、一日分 ナミは、見張り台にいるゾロを見上げてそう呟くと、キッチンに向かう。 「サンジ君、ちょっとお願いがあるんだけど、な・・・・・」 「なんですか、ナミさんvv 貴女のお願いなら、このサンジ、どんなことでも叶えましょうvv」 サンジは、瞳からハートを飛ばしながらナミにそう言った。 「実はぁ・・・・・明日、サンジ君、誕生日でしょ。 だから・・・・・・・パーティーを・・・・・ごにょご ナミは、明日のイベント企画をサンジに話す。 「えっ?! そんな大々的にお祝いしてくれるんですか?? いやあ、ナミさんってば、そん サンジは、ナミの言葉に感動しながらも、なんでわざわざギン達が来るのか解らず反対に尋 ナミは、甘えた声でサンジの耳元でそう囁く。 「・・・・・サンジ。 少しは、今までの経験から学習しろよな。 そう時のナミは・・・ 「余計なことは言わなくて良い!!」 ナミは、ウソップの言葉に反応してウソップの頭に速攻で天候棒をめり込ませた。 「とにかくそう言うことだから。 ギンのことよろしく頼むわ。 あのやきもち剣士と悶着を起こ ナミは、サンジに身体を密着させてそう囁いて、軽くウィンクしてキッチンを出ていった。 「ああ〜vv ナミしゃんの胸が、ムギュッとvv ムギュッとvv 幸せだーっvv」 サンジは瞳をハートにし、完全にナミの術中に填っている。 「サンジ、カヤから貰ったこの船が・・・・・・なんとかしてくれ。 あの二人を止められるのは、 ウソップは、サンジに涙ながらにそう訴える。 「任しとけって。 俺だって、ナミさんの行為を無駄にしたくねえからな。」 サンジは、ウソップにそう言って、サッとキッチンを出ていった。 「はん、勝手に自分の呼ばわりされたら、サンジさんが迷惑する!! 第一、俺は、サンジさ ゾロの言葉にギンはそう反論して、一枚のチケットを取り出す。 「なんなんだよ、その紙切れは・・・・」 ゾロが、そのチケットを見つめそう聞く。 「ふふん。 これはだな、この前、俺が貰ったパーティーチケットだ。 サンジさんの誕生日を ギンは、堂々と胸を張ってゾロの瞳の前にチケットをちらつかせた。 「・・・・・・・・あの守銭度魔女が。」 ゾロは、そのチケットの出所がナミだと気づき、歯ぎしりして悔しがる。 「ふふん、どうだ。 コレがある限り、てめえがいくら、俺を追い出そうとしても無駄無駄。」 ギンは、そう言ってフンと鼻を鳴らした。 「・・・・・・じゃあ、そのチケットが、無くなれば良いんだな・・・・・」 ゾロはそう言って、三代鬼徹を鞘から抜き、ギンの持っているチケットめがけて振り下ろす。 ドカッ!! 激しい音と共に、ゾロの身体が甲板に沈んだ。 「止・め・ろ!!」 サンジはそう言って、ゾロの頭に振り落とした脚を除けた。 「サンジしゃんvv」 瞳からハートを飛ばしサンジを見つめるギンを後目に、顔をしたたかに打ち付け、ゾロは、 「・・・・っ・・・痛てえ!! サンジ、てめえ・・・・・・」 いつものことと解っていながら、ゾロは、言葉より先に脚が出るサンジを魔獣さながらに睨み 「なんだ? 文句があるのか?? ギンは、正式に俺のパーティーに呼ばれた客人だ。 サンジは、そんなゾロを一瞥し、紫煙を揺らしてそう告げる。 「・・・・・・勝手にしろ!!」 ゾロは、きつくサンジを睨み付け、そう言って船尾に歩いていく。 「・・・・・・困ったもんだね、あいつにも。 そんなに俺が、信用できねえかね・・・・・・ったく、ガ サンジはタバコを揉み消すと、ゾロの背中にそう呟いた。 「サンジさん、俺、ずっと会いたかったです!! あっ、コレ、プ、プレゼントっす!」 ギンはそう言って、来る前に買ったバラの花束とプレゼントをサンジに手渡す。 「ああっ、バラの花が・・・・・・サンジさん、すみません。 俺、また買って来直して・・・・・」 ギンはそう言って、小舟に飛び乗る。 「ギン!! 良いって!! 俺は、コレで充分だ。 わざわざ買い直しに行ってくれなくても。」 サンジは、小舟を動かそうとしていたギンにそう言ってにっこりと笑った。 「サンジさん・・・・・・俺・・・俺・・・・」 ギンは、見上げたサンジの笑顔に胸がキュンとして言葉が詰まる。 「わかったら、さっさと上がって来いよ。 ゲストには優しくしねえとな。 それから・・・・・ サンジはそう言って、先程ギンが寄越したプレゼントをもう一度ギンに返す。 「あ、ありがとうvvサンジさ〜ん・・・・・やっぱり、俺・・・・サンジさんのこと、好きっす! ギンは、サンジの言葉に感激して甲板に着くなり、サンジを抱き締めようと飛びついた。 「・・・・・・それを止・め・ろって、いつもそう言ってるだろ。 気色いんだよ!てめえは!!」 サンジは、飛びついてくるギンの顔に脚をめり込ませ、そう言う。 「そんなつれないサンジさんも・・・・・好きだ・・・・・」 ギンは、鼻から血を流しながらそう呟いて、甲板に倒れていった。 「・・・・ったく、少しはまともな奴は、いねえのかね。 おい、ギン。 もうすぐしたら飯だから、 サンジはギンにそう言って、キッチンに向かった。 |