treasureサン誕




誕生日の夜明け。
サンジはゾロと結ばれた。





endless happy



「ん・・・・・・」
毛布からはみ出した脚が少し寒くて、サンジは小さく身じろいだ。
その直後、誰かの手で脚に毛布がかけられる。
(あー・・・、あったけー・・・・・・)
ひなたの匂いがする毛布が気持ちよくて、サンジはまた眠りに落ちかける。
うとうとしていたら、さらりと髪を撫でられた。
気持ちいい、その手。
大きくてあったかいその手に、少しだけ頭が覚醒する。
「んん・・・?」
まだくっつきそうな瞼を開けて、辺りを見回す。
そこには積み上げられた食料箱や、樽にロープなど。
ここが格納庫だと気付いたのは、少ししてから。
(あれ・・・?なんで俺、こんなトコで寝てんだ・・・?)
寝惚けた頭で、いろいろと思い出していたら。
「おう、起きたか?」
「っ!!!」
背中から聴こえてきた、優しい声。
その声で一気に目覚めたサンジは、首だけを後ろに向ける。
そしたらまた、柔らかく髪を撫でられた。
「よく寝てたな」
「ゾ、ロ・・・・・・?」
「おはよう」
ちゅっ、と。
唇に触れた小さなキスで、サンジは全てを思い出した。
「っ!!!!!!!!!!」
その瞬間、サンジは全身を真っ赤にして。
ばさっと毛布の中に隠れてしまった。
思い出した。
自分は昨夜、ゾロと結ばれたんだった。
鮮明に甦ってきた記憶に、サンジは更に恥ずかしくなって。
「〜〜〜っ!!!」
毛布の中で丸くなるサンジに、ゾロは優しく微笑みながら。
赤く染まった身体を、背中からそっと抱きしめた。
「っ・・・・・・!」
「誕生日、おめでとう」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・がと」
こんな甘い朝は初めてで、サンジはどうしていいかわからない。
直に感じる熱い体温に、興奮してしまいそうな自分。
(どうしよっ、すっげー恥ずかしいっ・・・!こんな朝から・・・・・・・・・・・・・・・朝?)
「あ―――――――――っ!!!」
「うおっ!?どうした?」
「あっ、朝ご飯っ!!」
慌てたサンジが、くるりと振り返ると。
嬉しそうに笑ったゾロがいた。
「ゾロ・・・?」
「やっと顔見せてくれた」
「っ!」
ぎゅうっと正面から抱きしめられて、どきどきが止まらない。
「なんか・・・・・・、まだ実感わかねえ。お前と・・・・・・・・・こうしてるなんて」
ずっと秘めていた想い。
ようやく伝えられたけど、きっと嫌がられると想っていた。
だけどサンジは、『好きだ』と応えてくれた。
サンジの誕生日のはずなのに、自分がプレゼントを貰った気分だった。
「好きだ」
「わっ、わかってるから・・・・・・も、離して・・・?」
ゾロの甘い声が酷く照れくさくて、ここから逃げ出したくなる。
「め、飯作んねえと・・・・・・・・・みんな起きちゃうし・・・」
「今日はやめとけ」
「えっ・・・?」
「誕生日くらい、ゆっくりしろ。飯なら、ナミかウソップが作るだろ?」
「で、でも・・・・・・」
「いいから今日は・・・・・・俺といろ」
それ以上、何も言わせないように。
ゾロはキスをした。
「ん、ふっ・・・!」
不意打ちみたいな深いキスに、僅かばかりの抵抗をしたけど。
それは意味のないもので。
いつしかサンジも、キスに溺れていた。
細い両腕を回して、ぐっとゾロを引き寄せる。
そんなサンジの行動に気をよくすると、ゾロは未だ濡れているサンジの蕾に指を埋めた。
「ひゃっ・・・!ちょっ、ゾロっ!?」
「ん?」
「なっ、何してっ、あっ・・・!」
濡れたままだったソコは、ゾロの指を難なく飲み込んでいく。
「馬、鹿っ・・・!朝からっ・・・・・・」
「だってお前、可愛いし」
「訳わかんねっ・・・、あんっ・・・!」
くちゅりと自分の中で、ゾロの指が動いた。
散々愛されたソコは、ソレをもう快感と受け取る。
「や、やだっ・・・、ゾロっ・・・!」
「・・・・・・・・・悪い。我慢きかねえ」
ゾロはそう言うと、早々に指を抜き。
代わりに熱くなった自身で、サンジを貫いた。
「あっ、あぁっ――――――っ!!!」
いくら綻んでいたとはいえ、いきなりだとやはり多少の苦痛が残る。
「サンジ・・・」
「ふえっ・・・、えっく・・・・・・」
「悪い・・・・・・」
目尻から絶え間なく落ちる涙を、無骨な指で拭う。
小さく震える身体を宥めるように、大きな手で何度も撫でる。
「う、んっ・・・、ぁ・・・」
さわさわと優しく撫でられるたび、苦痛が和らぐ気がして。
だんだんと甘い疼きが、身体に伝わってくる。
「ん、んふっ・・・、あ・・・」
「もう・・・・・・・・・大丈夫か?」
「んっ・・・、だいじょぶ・・・・・・」
きゅうっと抱きつくと、より身体が密着した。
「無茶した分・・・・・・・・・、ちゃんと、しろよっ・・・」
「ちゃんとって?」
にやにやといやらしい笑みを浮かべながら、ゾロは楽しそうに訊ねてくる。
そんなゾロが恨めしくも愛しい、だなんて。
「ちゃんとっ・・・・・・、気持ちよくしやがれっ・・・!」
「了解♪」
サンジの許しを得て、ゾロが動き出さんとしたその時だった。





『どかっ!!!』




乱暴に扉を蹴りつける音。
驚いた2人の動きが止まる。
「サンジく〜ん?ゾロ〜?いるんでしょ?」
聴こえてきたのは、ナミの声。
「っ・・・・・・!!」
驚いて力が入ったのか、サンジがきゅうっとゾロを締め付ける。
「あほっ・・・!力抜けって・・・!」
「ぁっ・・・、っ・・・!!」
ナミに聴こえないようにと、必死に声を抑えるサンジ。
そんなサンジを宥めるように、優しく抱きしめる。
「何の用だ?」
「私たちさぁ、今から街に行ってくるから。夕方までは帰って来ないと想うわ」
「で?」
「無茶しない程度に、仲良くしてね♪」
楽しげな声の後、サンダルの音が遠ざかっていった。
「ゾロ・・・・・・、今の・・・」
「・・・ナミだな」
「ナ、ナミさん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気付いてる・・・?」
「・・・・・・・・・・・・・・・ああ」
「ぶえっ・・・うぇ〜〜〜・・・」
ナミに知られた事が、よっぽどショックだったのか。
サンジは抱きしめられたまま、酷く泣き出してしまった。
「おい、泣くなよ」
「だって、うぅっ・・・」
「泣くなって・・・・・・」
「ナミさんにっ、ナミさんにばれちゃったぁ・・・・・・」
あまりにも『ナミ』と連発するサンジに、ゾロはついかちんときて。
「なら、やめるか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・え?」
「ナミにばれたのが嫌なら、付き合うのやめるかっつってんだよっ」
少し意地悪な事を言ってしまう。
ゾロの言葉に、サンジは一瞬だけきょとんとして。
次の瞬間。
「う゛〜〜〜〜〜〜」
奇妙な唸り声を上げて、更に激しく泣き出した。
「うおっ!?」
「なっ、なんでそんな事言うんだよっ・・・!ひっ、ひでぇっ・・・」
「おっ、おいっ」
「好きって言ったくせにっ、え、えっちもしたくせにっ・・・」
ぼろぼろと溢れてくる涙に、自分が言い過ぎたと気付く。
「悪い!俺が悪かった!!」
「ひっく、えっ、ふえぇぇぇ〜」
「お前があんまりナミの事気にするから!そんで嫉妬して酷い事言っちまった!」
「嫉・・・・・・妬・・・?」
ゾロからの『嫉妬』という言葉に、サンジの涙が止まる。
見上げると、何処か照れくさそうなゾロ。
「お前が・・・・・・・・・、ナミの事ばっか言うから・・・・・・」
それで嫉妬したと。
「ゾロ・・・・・・」
胸の奥がきゅうんとなって、サンジはゾロにしがみつく。
「俺っ・・・・・・、いい・・・。ナミさんにばれても・・・・・・・・・」
「サンジ・・・」
「ゾロと一緒にいられるなら・・・・・・・・・いい」
少しだけ切なさの滲んだ声色に、たまらない想いがこみ上げる。
涙で濡れた頬に何度もくちづけて、そろりと腰を撫で上げる。
「あ、んっ」
「そんじゃ誰もいなくなった事だし・・・、続きといくか」
華奢な腰を両手で掴み、ゾロは激しく腰を動かす。
「あぁっ、や、はっ・・・!」
締め付けを抉るように、深く差し込まれるゾロ。
敏感な箇所をがんがん攻められて、サンジは必死にゾロの背中にしがみつく。
「んんぅっ・・・!ゾロ・・・、ゾロぉ・・・!!」
「サンジ・・・、愛してる・・・・・・」
「あっ・・・、もっとぉ・・・・・・」
「ん?」
可愛らしい声で強請るサンジに、少しだけ動きを緩くして顔を覗き込む。
青い瞳を潤ませて、頬は真っ赤で。
「もっと・・・」
「なにが?」
「もっといっぱい・・・・・・・・・、言って?」
今までずっと不安だったから。
嫌われてると想ってたから。
だからそのぶん、たくさん伝えて欲しい。
「いくらでも言ってやるよ。・・・・・・・・・・・・・・・愛してる」
「ゾロっ・・・!」
「サンジ」
「あんっ、や、駄目っ・・・!」
ぐちゅぐちゅと、繋がった部分から卑猥な音が響く。
それが恥ずかしいのに、また快感を煽られる。
「ん、あっ!ゾロっ・・・、もっ、やぁんっ」
「好きだっ・・・・・・」
「い、あぁんっ・・・!俺もぉ・・・!好きっ・・・、大好きっ・・・!!」
ぐぐっと体重をかけながら、1番深いトコロを刺激されて。
「あ、はっ、やぁぁっ・・・!!!」
どくん、と。
お互いに熱を解放していた。










「ん・・・」
さらりと髪を撫でる感触に、ゆっくり意識が浮上する。
目を開けると、そこはやはり格納庫で。
さっきと違っているのは、服をきちんと着ている事。
「目、覚めたか?」
「ゾ、ロ・・・?」
「身体とか勝手に拭いたけど・・・、気持ち悪くねえか?」
身体を拭いたという事は、当然ゾロを受け入れていたトコロも綺麗にされたという事で。
その様を想像して、かぁっと顔に熱が集まる。
「へ・・・・・・き・・・。ありが、と・・・」
「誕生日だしな。特別だ」
「今・・・・・・何時?」
「7時少し回ったくらいだな」
「7時っ!?」
自分が気を失っていた時間の長さを知って、サンジは驚いて起き上がる。
が。
「〜〜〜っ!?」
下半身に力が全く入らなくて、ヘナヘナと毛布の上に逆戻り。
そんなサンジの様子に、ゾロは苦笑して。
「悪いな・・・。ちっとヤりすぎた」
「〜〜〜っ・・・!エロ剣士っ!!!」
「しゃーねぇだろ?お前が可愛すぎんだから」
当然の事のようにそう言って、金髪にキスを落とす。
その自然で気障な仕種に、また顔の熱が上がる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気障ゾロ」
「はいはい。さてと」
「うわっ!?」
すっかり気を抜いていたサンジは、いきなりゾロに抱き上げられて。
慌ててしがみつくと、ゾロはにんまり笑っていた。
「なっ、なにすんだよっ!!」
「だってお前、歩けねえだろ?俺が運んでやる」
「ばっ、馬鹿っ!!ナミさんに見られるだろうがっ!!!」
「お?ナミにばれてもいいっつったのは、誰だったけか?」
「っ!!!」
情事の中の言葉を覚えていたゾロに、サンジは抵抗出来ない。
「ん?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「くくっ」
「笑うなっ!」
「はいはい」
ぷぅっと膨れたサンジの頬に、小さなキスをして。
かちゃっと格納庫の扉を開くと―――――――――。





「「「ハッピーバースデーっ!!!!!」」」




ぱーんとクラッカーの弾ける音と共に、ひらひらと舞う紙吹雪。
いきなりの事に呆然としているサンジ。
甲板にはいつの間にかテーブルが出され、その上には湯気の立ち上るたくさんの料理。
「こ、これ・・・?」
「私が作ったのよ。サンジくんほどは美味しくないと想うけど」
「とっ、とんでもないですっ」
「ふふvはいこれv」
ナミからのプレゼントは、シャツとネクタイのセット。
「本当はね〜?私もタイピンにしようと思ってたんだけど、誰かさんに先越されちゃって♪」
「・・・・・・うるせえ」
「ありがとうございますvvv」
「サンジ!俺はキッチンに、調味料棚を作ったからな!ずっと欲しいって言ってただろ?」
「えっ!?わざわざ作ってくれたのか!?」
「買うより安くつくしな。俺、あんま金ないし」
「ウソップ・・・。ありがとな」
「俺はこれだっ!!!」
どーん!っとルフィが差し出したのは、リボンのついた骨付き肉(超巨大)。
「え・・・、お前、これ・・・」
「1番でっかい肉だ!!誕生日だからな!!」
肉大好きなルフィが、自分の為に必死に我慢してくれたとわかり。
「ルフィ・・・・・・」
「しししっ♪」
みんなのあったかい想いが伝わってきて、視界がぼやけていく。
気付いた時にはもう遅くて、ぽろぽろと涙が零れていた。
「みんなっ、ありがとっ・・・。俺っ・・・・・・」
「やだっ、サンジくんたら。大袈裟よ?」
「そうだぜ〜?仲間なんだから、当然の事だろ?」
「サンジ、泣くな!肉食って元気出せ!!」
「サンジ」
最後にゾロが優しく、サンジの頭を撫でる。
「俺っ・・・、すっげー嬉しいっ・・・。みんな・・・、ありがとっ!!!」










これからもずっと。
みんなと一緒に。
終わらないしあわせな旅を。










END.









<コメント>

いやあんvv レボレボ☆あゆみちゃまのサン誕DLF小説です。
これは、第三弾という事ですvv
まさに、大団円vv その前に朝からH!!(笑)
やっぱり、最後は、みんなでお祝いvv
本当に、根こそぎ頂きましたvv(強欲な奴)
拙なサイトが潤って助かりますvv
こんなに素敵な作品をたくさんありがちょーvv
本当にごちそうさまなのだ!
こんな素敵で、エリョエリョラブなあゆみちゃまのサイトは、
こちらから、どうぞ〜vv


<treasure>