treasureサン誕




誕生日の夜。
1番欲しかったプレゼント。
それは―――――――――。





wish



月の明るい、誕生日の夜。
日付が変わるのと同時に、『おめでとう』をくれたのは。
1番、『おめでとう』を言って欲しかった人。
そして想いもくれた。
「うっ・・・、ひっく・・・・・・」
腕の中で泣き続けるサンジに、ゾロは実は困っていた。
女の経験はあっても、こんな関係になるのは初めてで。
こんな風に泣くサンジを、慰める術もわからない。
「おい・・・・・・」
「うぇっ、えっく・・・」
「泣くなって・・・・・・」
「だって・・・・・・、だって嬉しくって・・・」
ゾロは小さく溜め息をつくと、サンジの顎に手を添えて。
少しだけ、上にあげて。
目元に滲んだ涙を、ぺろりと舐めた。
「っ!!!!!!!!!!」
瞬間、サンジの顔は真っ赤になって。
慌ててゾロの腕の中から逃げる。
「あ、う、え、あ、こっ、これ!あっ、開けてもいいっ!?」
手の中の小さな箱。
想いを伝え合っていたせいで、開ける事を忘れていた。
「ああ」
柔らかく微笑むゾロに、高鳴る胸を押さえながら。
サンジは深いグリーンのリボンを、ゆっくり解いていく。
「あっ・・・・・・!」
中から現れたのは、シルバーのタイピン。
月の光を受けて、静かに輝いている。
「綺麗・・・・・・」
「店で見かけて・・・・・・。絶対お前に似合うと想ったら・・・、買ってた」
「ありがと・・・」
小さなタイピンを、サンジは大事そうに抱きしめて。
「すっごく嬉しい・・・!大事にするな?」
月明かりの中で、零れんばかりの笑顔のサンジ。
その笑顔がたまらなく愛しくて。
その腕に抱きしめて、くちづけた。
「んっ、んっ・・・!!」
突然、強い力で抱き寄せられて。
サンジは手の中のタイピンを、しっかりと握り締める。
そしていつしか、甘いキスに溺れていた。
「ん、ふ・・・・・・」
想ったより柔らかい唇が、自分のソレを包み込む。
その心地よさに、うっとりしていたら。
とんとん、と。
ゾロの舌が、サンジの唇をノックする。
(こっ、これは・・・ひょっとしてっ・・・・・・)
頭に浮かんできたその単語に、サンジの体温が一気にあがる。
(・・・・・・・・・?)
ゾロはゾロで、急に身体を固くしたサンジが不思議で。
とりあえず唇を離してみると、サンジは真っ赤な顔で酷く緊張した面持ちだった。
「・・・・・・・・・どうした?」
「あ、んと、俺っ・・・・・・・・・」
「サンジ?」
「っ、俺っ・・・・・・、初めてなんだっ・・・!」
「初めて・・・?」
「そ、その・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ディープキス
最後の単語は、波の音に消されそうなくらい小さくて。
それでもこの距離で、ゾロの耳に届かない訳はなかった。
「そうなのか?」
「だっ、だから俺っ、どうしていいかよくわかんねからっ・・・」
「大丈夫だ」
「ゾっ、ゾロ・・・?」
「全部、俺に任せてろ」
「ゾ、んむっ・・・」
今度は初めから深いくちづけで。
ゾロの舌は遠慮なく、サンジの口腔をまさぐる。
「んんっ、ぷっ・・・」
くちゅんと時折聴こえる濡れた音が、酷く恥ずかしくて鼓動が速まる。
こんなに激しく鳴っていたら、ゾロに聴こえるんじゃないかってくらい。
ゾロの舌が頬の内側を掠めるたび、ぞくぞくと背筋に電気が走る。
「も、やぁ・・・・・・」
「まだ足りねえ」
「う〜・・・・・・。・・・・・・・・・だったら、俺にもう1つ、プレゼントくれよ」
「あ?」
恥ずかしくて顔は見れないから。
俯いたまま、震える指で。
「コレ・・・・・・・・・・・・欲しい」
とん、と。
サンジが指差したのは、ゾロ。
一瞬きょとんとしたゾロの顔が、すぐに破顔して。
「っわ・・・・・・!」
軽々とサンジを抱き上げると、驚く蒼い瞳に微笑んで。
「こんな傷だらけの身体でいいんなら、いくらだってやる」
「ほ、んと・・・・・・?」
「ああ」
サンジが握ったままだったリボンを取って、器用に歯を使いながら。
きゅっと褐色の腕に、深いグリーンのリボンが巻かれる。
「ほらよ」
そしてその腕を、サンジに差し出す。
「っ・・・・・・・・・気障っ」
ぎゅうっとしがみついてくるサンジの背中を、ぽんぽんと叩いて。
ゾロは歩き出した。
向かう先は―――――――――。










辿り着いたのは、狭い格納庫。
サンジを抱えたまま、見張り用の毛布を床に敷く。
その上に胡座をかいて、そしてまたその上にサンジを乗せる。
緊張からか、サンジの身体はすっかり固くなっていて。
「誕生日、おめでとう」
「・・・・・・・・・うん」
「アレ、気に入ったか?」
「・・・・・・・・・うん」
「俺が好きか?」
「・・・・・・・・・うん」
「・・・・・・・・・抱くぞ?」
「っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん」
「・・・愛してる」
「っ・・・!」
その一言に。
ずっと俯いたままだったサンジが、顔を上げた。
「愛してる」
「ゾっ」
「やっと抱きしめられた」
きゅうっと腕の中に閉じ込められて、熱いモノが込み上げてくる。
「ゾ、ロっ・・・・・・!」
「サンジ」
いつの間にか溢れていた涙を、優しく拭われて。
そのまま、キスをする。
「ん、ぅ・・・」
くちづけを交わす間、ゾロの手は意外な器用さで、サンジの服を脱がせていく。
ぷつぷつとスーツとシャツのボタンを外され、どんどん露わになっていく肌。
いくら薄暗い格納庫とはいえ、恥ずかしい事には変わりはなくて。
たくさんの恥ずかしさと怖さで、無意識に身体が震える。
「怖いか?」
「わ、かんなっ・・・・・・」
潤んだ蒼い瞳に、そっと微笑んで。
するりと指を絡ませる。
「こーやって・・・、ずっと手繋いでるから」
「ゾロ・・・」
「だから怖がんな」
そう言うとゾロは、露わになった白い肌にくちづけた。
「んっ・・・!」
浮き出た鎖骨をぺろりと舐められた後、柔らかく歯を立てられる。
そんな事だけで、昂ぶる身体。
「綺麗な肌だな・・・」
「っ・・・、んな事言うなっ・・・!馬鹿ゾロっ・・・」
本当に綺麗だからそう言っただけなのに。
照れているとわかってはいるが、少しだけ面白くない。
「可愛くない事言うなって」
「やっ・・・、可愛い、とか・・・・・・やだっ・・・」
顔を真っ赤にして睨んでくる様は、『可愛い』としか想えなくて。
ゾロは小さく笑いながら、綺麗な白い肌に赤い痕を残していく。
「ふっ・・・、んっ」
時折、ちくりとした痛みが走る。
それに反応するたびに。
ゾロが『ごめん』と言うように、その部分を舐めるから。
「あ、はっ・・・」
「サンジ、可愛い・・・」
「もっ、言うなって・・・ひゃあっ!?」
不意に。
ゾロの唇が乳首に触れて、大きな声が飛び出した。
「ちょっ、ゾロっ、や、あ、あんっ」
ちゅくちゅくと、まるで赤ちゃんが授乳されているように。
ゾロはサンジの乳首に、強く弱く吸い付く。
「ひ、うんっ・・・」
唇と舌で遊ばれたソコは、次第に芯を持って尖り出し。
ゾロが唇を離す頃には、赤くなってぷくんと膨れていた。
(これは・・・・・・・・・たまらん)
白い肌に浮かび上がる赤い乳首に、ゾロの目は釘付けで。
それがまた、サンジの恥ずかしさを駆り立てる。
「もっ、やだっ・・・!見ちゃやだっ・・・!」
「無理だっての」
「うう〜・・・」
「いいから・・・黙って感じてろ」
そう言いながら、空いている手で、濡れた乳首をきゅっと摘まむ。
「んんっ」
指で摘ままれたまま、きゅうっと擦られて。
それはダイレクトに下半身に響いて。
「やっ・・・。ゾロっ、んあっ・・・・・・」
どんどん昂ぶっていく自身に気付かれたくなくて、サンジはどうにか腰を引いてみるけど。
その前にゾロの手がスラックスに伸びて、ボタンを外した隙間から手が差し込まれた。
「うっ、わ―――――――――っ!!」
「お前、うるせえ」
「ばっ、馬鹿っ!触んなっ、離っ、あんっ!」
「もう濡れてんぞ?」
「ひ、あっ・・・!やぁっ・・・」
ぐちゅぐちゅと、下着の中から卑猥な音が聴こえる。
ゾロの手が動くたび、その音が耳をつく。
「駄目っ・・・!そんなっ、したらっ・・・・・・!!」
「お前って・・・・・・すっげー敏感」
「あ、ゾロっ、やだっ・・・!」
見知った感覚が近づいてきて、サンジは切羽詰った声をあげる。
なのにゾロは、一向にやめてくれなくて。
むしろ、手の動きを速めてくる。
「馬鹿っ、や、あんっ」
「すっげー・・・・・・・・・クる」
「ん、やぁっ、あぁんっ・・・・・・・・・!!!」
びゅくん、と。
サンジは下着の中で、白濁を零した。
「ん、はっ・・・はぁ・・・・・・」
「悦かったか?」
「〜〜〜っ!!」
デリカシーのないゾロの言葉に、居た堪れないほどの恥ずかしさに襲われるけど。
悦かった事は、隠しようのない事実で。
「・・・・・・・・・・・・・・・った」
「そっか」
にかっと笑うと、ゾロは素早くサンジのスラックスを下着ごと脱がし。
そのままゆっくりと、毛布の上に横たえる。
そして自分も、シャツを勢いよく脱ぎ捨てる。
「っ・・・」
薄闇に浮かび上がる、大きな刀傷。
それはゾロの証。
そっと傷に触れると、ゾロがくすぐったそうに笑った。
覆い被さってくる熱い身体を、ぎゅうっと抱きしめる。
「好き・・・・・・」
「おう」
啄ばむようなキスを繰り返しながら。
ゾロは濡れた指で、そっとサンジの蕾に触れた。
「ひっ・・・」
「絶対傷つけたりしねえから・・・力抜け」
するすると、ソコを潤すように濡れた指が行き来を繰り返す。
そして周りが潤った頃を見計らって、ゆっくりと指が挿いってくる。
「あっ、はぁっ」
「ゆっくり息しろ」
「ん、ふっ、ふうっ」
「そうだ」
何度も深呼吸を繰り返しているうちに、サンジの身体からは力が抜けていき。
気がついた時にはもう、指が1本挿いっていた。
「わかるか?指、挿いってんの・・・」
「言っちゃ・・・・・・やだぁっ・・・」
自分の中にゾロの指が挿いってるかと想うと、不思議な感覚で。
ゾロの指が動くたび、リアルにソレを感じる。
「痛くは・・・ねえみてぇだな」
「ひゃっ、あんっ!動かさないでっ・・・!」
ぎゅうっと目を瞑りながら、真っ赤な顔で必死に縋るサンジ。
初めてのはずなのに、この乱れ様。
ゾロが興奮しないはずがなく。
「なんか・・・、俺がプレゼント貰ってる気分だな」
「やぁっ・・・!違う、もんっ・・・」
「サンジ?」
「今日は俺にっ・・・、ゾロちょうだい・・・・・・!」
ずっと欲しかったから。
そう言った瞬間、目尻から涙が落ちた。
「サンジ・・・」
「ずっと・・・、ずぅっとゾロが欲しかった・・・・・・!」
「サンジっ」
ぎゅうっときつく抱きしめて、深くくちづける。
「俺もだ。お前にずっと触れたかった」
「ゾロっ・・・」
「愛してる。もう離さねえ」
「俺、もっ・・・!愛してるっ・・・!!」
後から後から溢れてくる涙を、ゾロの唇が拭っていく。
「も・・・、いいか?挿れるぞ?」
「ん・・・・・・。きて・・・?」
恥ずかしながらもサンジは、自ら脚を少しだけ開く。
その様子に興奮しながら、ゾロは熱くなった自身を宛がう。
「あんっ・・・」
その熱さに少しだけ身じろいで。
「ゾロっ・・・、早くっ・・・・・・」
可愛くて淫らなサンジに、たまらない愛しさを覚えて。
「愛してる・・・」
もう一度、甘い言葉を囁いて。
ゾロは一気に、サンジを貫いた。
「あ、んっ――――――っ!!!」
指とは比べ物にならないほどの質量なのに。
何故かサンジは、全く痛みを感じなかった。
痛みの代わりに溢れ出すのは、ただ。
愛しい想いだけ。
「んっ、ああっ・・・!」
「サンジっ・・・。すっげーいいっ・・・」
「あ、ゾロっ、やあっ、あんっ」
「悪い・・・。我慢効かねえ」
「んんっ・・・!いっぱい・・・してっ・・・!」
「っ・・・!!!」
そこからはもう。
ただ、お互いにお互いの熱を求めて。
「あ、あぁんっ・・・!やんっ、もっ・・・とぉ・・・・・・!」
「サンジっ・・・」
「ひ、はあっ・・・!ゾロぉ・・・!!」
ぐちゅぐちゅと。
繋がった部分からは、水音が絶えず聴こえてくる。
目一杯拡がったソコは、繰り返される抽挿で。
甘い疼きを、繰り返しサンジに伝える。
「もっ・・・、駄目ぇっ・・・!イくぅ・・・・・・!!」
ぽろぽろ溢れる涙に見惚れながら、ゾロは絶頂を目指して更に激しく動く。
「あ、やぁっ!ゾロっ、ゾロっ・・・!!」
「サンジっ・・・、愛してるっ・・・!」
「あ、あぁっ・・・・・・!!」
「つっ・・・!!」
一際深いトコロを突き上げられて。
サンジは勢いよく、白濁を飛ばし。
かくんと、ゾロの腕の中で意識を失った。
そしてサンジの中でイったゾロは、ゆるりと腰を引いて。
腕の中で気を失ったサンジを、酷く愛おしげに抱きしめて。





「誕生日・・・・・・・・・おめでとう」












誕生日の夜。
1番欲しかったプレゼント。
それは―――――――――貴方。










END.






<コメント>

いやあんvv レボレボ☆あゆみちゃまのサン誕DLF小説です。
これは、第二弾という事であと一弾残ってますvv
これでもかーっ!!って叫びたくなるほどエリョい・・・(笑)
サンジが・・・・サンジが・・・・めちゃくちゃに可愛いvv
まさにヤリ甲斐がある・・・(殴)
お初物vvごちになりましたvv
あとは、むふふ・・・・言うよりも、さあ、ご覧あれ!
次は、【endless happy】だーっ!!
こんな素敵で、エリョエリョラブなあゆみちゃまのサイトは、
こちらから、どうぞ〜vv


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