A NEW YEAR BEGINNING





山のようなおせちとお雑煮は、全部クルー達のおなかに納まり。
山のような食器が、全部片付けられたのは夜も更けた頃。
そしてゴーイングメリー号の、恋人達の部屋。
何故か2人して、ベッドの上で正座。
ゾロもサンジも、いつになく神妙な顔をして。
すっと手を膝の前に置いて。
深々とおじぎ。
「明けましておめでとう」
「おめでとうございます」
「今年もよろしく」
「こちらこそ」
言い出したのはゾロだった。




『2人で迎える、初めての正月だろ?きっちり挨拶しておきたい』




たまに真面目なゾロに、当然サンジが異論を唱えるはずもなく。
新年の挨拶と相成った訳である。
下げていた頭を上げると、ゾロと目が合って。
サンジはへにゃっと笑った。
「へへっv」
「ん?どうした?
「ん、なんかさ・・・・・・・・・」
もじもじと照れくさそうなサンジを、ゾロは不思議そうに見つめる。
「なんだよ」
「なんかさ・・・・・・・・・・・・、
夫婦みたいだなぁって
サンジは『うひゃーv』と顔を赤くして、ぺしぺしゾロを叩いてくる。
ゾロは一瞬だけきょとんとした後、すぐにだらしなく頬を緩めて。
「ったく・・・。新年早々、可愛すぎだぞ」
「んっ・・・」
ぺろりと赤く染まった頬を舐めて、ゾロはばふっとサンジを押し倒す。
「そんじゃ姫初めといきますか」
「ヒメ・・・・・・ハジメ?」
聴き慣れない単語に、今度はサンジがきょとんとなる。
「なんだ。知らねえのか?」
「悪いかよっ」
ぷうっと膨れたサンジの頬を、ゾロは楽しそうにつつく。
「姫初めってのはな、新年最初のセックスの事だ」
「セッ・・・・・・!?」
露骨なゾロの言葉に、サンジは耳まで真っ赤に染めて。
ゾロは小さく笑うと、真っ赤な耳に噛み付いた。
「ひゃっ・・・!」
「今年も仲よくしような」
「う、んっ・・・。喧嘩・・・・・・・・・しないようにしような?」
喧嘩はゾロとのコミュニケーションだとは思うけど、出来るならやっぱりしたくない。
そんなサンジの気持ちが伝わったのか、ゾロは優しく微笑む。
「ああ・・・。なるべくな」
「んv」
するりと首に回ってきた、サンジの腕を合図に。
2人の『姫初め』が始まった。
「んー・・・v」
可愛らしいキスは、どんどん深くなっていき。
気付けば口の端から、雫が滴っている。
それをいやらしい仕草で拭うゾロ。
「んっ、う、んんっ・・・」
唇からじんわり拡がる快感に、サンジの身体が反応を示す。
薄いシャツ越しに、乳首がつんと尖ってくるのがわかる。
(俺ってば・・・・・・、キスしてるだけなのに・・・!)
勿論、ゾロがそれに気づかない訳はなく。
そうっとシャツの上から、尖った乳首に触れた。
「ひゃっ、んっ・・・!」
サンジは驚いて、つい唇を離してしまったけど。
再度ゾロに唇を塞がれた。
その間も、ゾロの指は止まらなくて。
尖った乳首を、くりくりと指でこすられる。
シャツ越しの微妙な感覚に、サンジの腰がびくっと跳ねる。
「ふ、やっ・・・!ゾロっ・・・」
「ココ・・・・・・、すっげー硬くなってる」
「んんっ・・・!言っちゃやぁ・・・・・・」
自分でもわかるくらいの反応を、改めて口にされると恥ずかしすぎる。
自分だけそんな風に言われるのが悔しくて。
「ゾ、ゾロのだって硬くなってるっ・・・!」
お返しとばかりに、むぎゅっとズボン越しにゾロを掴む。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
2人の動きが止まった後。
「うわぁっ!!!」
サンジはトマトみたいに顔を赤くして、慌ててゾロから手を離す。
(おっ、俺ってばっ、俺ってばっ!!何やってんだっ!?)
泣きそうな顔で必死に考えてるサンジに、ゾロはだらしない笑顔を向ける。
「えらく大胆だな」
「ちっ、違っ・・・!!違うのっ、これはっ・・・・・・!!」
「あー、たまんねっ」
「ゾロ?」
「お前、すっげー可愛いっ」
にかっと子供みたいに笑うと、ゾロはあっという間にサンジを裸にさせて。
そしてまた自分も服を脱ぎ、サンジの上に覆い被さる。
自分より低い体温が心地いいと知ったのは、いつからだっただろう。
「サンジ、愛してる」
それまで子供みたいだったゾロの顔が、急に大人びた顔に変わって。
どきん、と。
サンジの胸が高鳴った。
「大、好き・・・・・・。ゾロが・・・、すごく好き」
きゅうきゅう抱きついてくるサンジが、たまらなく愛しい。
ゾロは至近距離から柔らかく笑って、愛撫を再開した。
「っ、んんっ」
至るトコロに咲いていく、赤い所有の痕。
それが嬉しいだなんて想う。
「んやっ、ゾロっ・・・!!」
どんどん下りていったゾロの唇が、猛り始めたサンジにくちづけた。
「や、あんっ・・・!」
「サンジ・・・・・・」
「ひ、あぁっ・・・」
ちゅくちゅくと。
耳を覆いたいくらいいやらしい音が、自分の下半身から響いてくる。
ざらついた舌が細やかに動くたび、脚が引き攣れたように跳ねる。
「あ、駄目っ・・・、そんなしたらっ・・・!!」
サンジの先端からは雫がどんどん溢れ、支えているゾロの手を濡らしていく。
「ふっ、くっ・・・・・・!」
「サンジ・・・・・・・・・・・イけ」
「あ、あぁ・・・・・・・・・んっ!!!」
白い喉を曝して、サンジは全身を震わせて達した。
「は、ぁ・・・・・・」
濡れた口元を拭いながら、すっとサンジの顔を覗き込む。
瞳からは涙が溢れていて、音もなく頬を伝っていた。
その涙を指で拭って。
「今年初飲み♪」
「なっ・・・!!〜〜〜えろまりもっ!!!」
涙の滲んだ瞳で睨まれても、少しも怖くなんてないのに。
「馬鹿馬鹿っ!」
照れくさいのと恥ずかしいので、サンジはぶんぶん手を振り回してくる。
その手を受け止めて。
「愛してるぞ」
「うひっ・・・」
指先をぺろりと舐められた。
「う〜〜〜・・・」
「続き、な?」
ゾロは指をサンジの口元に持っていく。
その指をサンジは、ゆっくりと咥える。
「ん、ふ・・・」
ちゅうちゅうと可愛く指を舐めるサンジ。
その間もゾロの悪戯な手は、止まる事なくサンジを追い立てる。
「んっ!あ、は・・・」
片方の手はサンジの口の中。
片方の手は濡れそぼったサンジ自身。
「ゾロぉ・・・・・・。ふ、はぁん・・・」
うっとりとした瞳で、一生懸命指を舐めるサンジ。
その艶っぽさに、自身がぐんと猛るのがわかる。
「サンジ、もういいぞ」
「あんっ・・・」
抜き出された指に、サンジが名残惜しげな声が漏れる。
その声に苦笑して。
「サンジ」
「あ、やぁんっ・・・」
くぷんと濡れた指が挿いってきて、サンジは慌ててゾロにしがみつく。
「痛かったら、肩噛んでいいからな?」
「だいじょぶだもん・・・」
いつもいつも優しいゾロが、とってもとっても愛しくて。
両腕でぎゅ〜っと抱きしめる。
「こら。あんま抱きついたら、動けねえぞ?うん?」
「離れるのやぁ・・・・・・」
「仕方ねえなあ」
全然、仕方なくない声。
つぷぷ・・・と挿いってくる指に、サンジはぎゅっと瞳を閉じる。
「柔らかいな・・・」
「ん、あふっ・・・」
サンジが痛みを感じていない事を確認して、ゾロはおもむろに指を動かし出した。
「ひやっ、あ、あんっ」
ぐちゅぐちゅと響く、濡れたいやらしい音。
「やぁんっ・・・、ゾロっ・・・・・・」
「可愛い」
「や、やんっ・・・・・・、駄目ぇ・・・」
ぽろぽろ零れてくる涙を、ゾロの舌が舐めとっていく。
「ね、ゾロ・・・。も、してぇ・・・・・・」
しがみついていた腕で、サンジは猛ったゾロを扱き出す。
「っ、サンジ・・・」
「これ・・・・・・、欲しいのっ・・・」
一生懸命ゾロを煽ろうとするサンジに。
「誘うのも上手くなったもんだな」
「早、くぅ・・・・・・」
「はいはい」
ぬるんと指を引き抜くと、ゾロはぐっと蕾に自身を宛がう。
そして一気にサンジを貫いた。
「あぁんっ・・・・・・!!!」
「つっ・・・!」
「はっ、ゾロっ・・・・・・!動いてぇ・・・!」
蕩けた瞳が間近で見つめてくる。
その瞳に、酷く魅きつけられる。
「サンジっ・・・」
「あっ、あんっ!や、やぁっ・・・!!」
「愛してる」
「ゾロっ・・・!ゾロっ・・・・・・」
肌のぶつかり合う音と、忙しなく響く結合音。
身体から。
鼓膜から。
全てから。
快感が生まれる。
「駄、目・・・!駄目ぇ・・・!!」
「サンジ・・・、一緒だっ・・・・・・!!」
「あ、あ・・・・・・あぁんっ・・・・・・・・・!!!」
「っ・・・!!」










姫初めの後。
身体を綺麗にした2人は、仲良くベッドに潜り込む。
ゾロに柔らかく抱きしめられながら、サンジは酷く幸せな気持ちに浸っていた。
「どうした?」
「んー・・・」
「ん?」
「幸せだなーってv」
少しだけ頬を染めて、サンジはぎゅうっとゾロに抱きつく。
「ゾロ?」
「おう」
「来年もさ・・・・・・・・・」
「おう」
「ひ、・・・・・・・・・・・・・・・・・・姫初め、しよう・・・な?」




『来年も一緒にいよう』




言葉の中に含まれた、サンジの願い。
それがわからないゾロじゃない。
恥ずかしそうなサンジの顔を、強引に上向かせる。
ピンクに染まった頬に、ちゅうっとキスをして。
「当然っ」
「ほ、んと・・・・・・?」
「これからは毎年、姫初めしようぜ?」
普段のサンジなら、『えろまりも』だの『変態剣士』だの言うんだろうけど。
今日ばかりは、零れんばかりの笑顔で。
「ずっとずっと、姫初めしよーなv」
なんて、大胆な台詞。
そんな天然な恋人に。
「ずっとずっと、愛してるぞ」
とっても幸せそうな笑顔を向けた。










END.












<コメント>

あゆみちゃまのサイトのお正月企画SS拉致って来ましたvv
『姫初め』vv何て素敵な良い響き・・・・(笑)
今年も良いモノを頂きましたvv
とっても格好可愛い二人vv もう大満足vv
サンジがね・・・・うちのサンジも、コレくらい可愛いと良いんだけどね。(遠い目)
比べること自体が、間違いです、ね。(笑)
今年も、素敵なSS、楽しみです!
こんな素敵で、エリョエリョラブなあゆみちゃまのサイトは、
こちらから、どうぞ〜vv


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