Trouble Mission







新年も明け、寒さも幾分和らいできた、初春、ホークアイカンパニーの営業第一課の電話が

鳴った。

「はい、ホークアイカンパニー、営業一課です。 あら、サンジ君? お久しぶり。 

元気にしてる?? たまには、遊びに来なさいよ。 皆、寂しがってんだから・・・・・

ああ、ゾロね。 ちょっと、待ってね・・・・・ゾロ、電話、可愛い奥さんからvv」

ナミはそう言って、左前の席にいるゾロに軽くウィンクした。

「ああ、サンキュー。 もしもし、サンジ? どうしたんだ? えっ?? あのクソジジイ

が?? い、いや、お義父さんが、来るって?? なにしに? うん、わかった。 なる

べく早く帰るから・・・・ああ、じゃあ・・・・・・・」

ゾロは、受話器を置くと大きくため息を吐く。





上場企業、ホークアイカンパニー、営業一課、ロロノア・ゾロ。

昨年度入社で、将来を有望視されているエリート社員。

来週の内示で、係長への昇進もほぼ、決まっている。

家族は・・・・・・2週間前に、結婚式を挙げたばかりの美人で可愛い、愛妻が一人。

同期の入社で知り合い、一年の交際期間を経て結ばれた新婚ホヤホヤだ。

早逝した両親が残してくれた高級住宅地の一軒家で愛犬と愛妻と仲良く暮らしている。

公私とも充実し、恵まれた人生の真っ直中・・・・・のはずなのだが。





「・・・・・・参ったなぁ。 何しに来るんだろう・・・・ああ、胃が痛くなってきた。

・・・・・にがてなんだよなぁ、あの人・・・・・・・」

ゾロはもう一度、ため息を吐くと、出来上がった書類に目を通し、仕事をこなしていった。




「・・・・先に失礼します。 ロロノアさん。」

「おう、お疲れ・・・・・・もう、こんな時間か。 俺も、会社出なきゃ・・・・・」

会社の時計の針が、夜の7時を回って、ゾロは、帰宅の準備に取りかかる。

いつもなら、玄関で出迎えてくれる愛妻の笑顔を見るために、急いで帰宅するのだが、今日

は、気分も足取りも、とても重く感じた。

楽しい我が家で、自分を待っているであろう人物、サンジの父親・・・・・ゼフ。

ゾロが、一番苦手な人物で、最愛のサンジの唯一の肉親。

サンジが、赤ん坊の時に、母親が早逝し、その後一人でサンジを育ててきた人物だ。

任侠の世界にいたのではないかと噂されるほどに風格のある態度、泣く子も黙るような厳つ

い顔。

レストランのオーナーシェフとサンジから聞いていたゾロは、初めてサンジの実家に挨拶に行

ったとき、自分の予想を遙かに越えたゼフに、畏怖感を覚えたほどだった。

結婚した今でも、本当に、あの可愛いサンジの実の父親かと疑うほどだ。

『あ、ゾロ。 今日な、クソジジイが、家に来るって。 なんでも、いいもの見つけたと

か言ってたぞ。 それで、一緒に、夕食を食べようってさ。 だから、今日は、早くかえ

ってきて、な? 俺、たくさんごちそう作って待ってるから。 じゃあな、ダーリンvv 

愛してるぜvv』

日中、サンジから掛かって来た電話。

久しぶりにゼフに会えるのが余程嬉しいのか、その声が、浮き浮きと弾んでいるのがわかっ

た。

結婚を機に退職し、家の中でゾロの帰りを待つだけのサンジには、そんなことでも、嬉しいん

だろう。

だったら、仕事を続けさせていればと思うだろうが、この我が儘で独占欲旺盛な旦那様は、

自分以外に愛しい奥様を他人の目に触れさせることを良しとしない。










「・・・・ただいま。 今帰ったぞ。」

ゾロは、そう言って玄関のドアを開ける。

「あ、お帰り、寒くなかったか? ジジイ、もう来てるぜ。 先にお風呂に入るか?」

サンジは、そう言って、にっこりと微笑むと、軽くゾロに口付けた。

「ああ、そうする。」

ゾロは、サンジに鞄を渡すと、浴室に行って、一日の疲れを落とすことにした。

ゆっくりとお湯に浸かり、これからゼフの酒の相手をする事への覚悟を決め、ゾロは、二人の

待つリビングへと向かう。

「おう、お邪魔してるぜ。 お勤め、ごくろうだったな・・・・・・まあ、座れ・・・・」

ゼフは、テーブルでワインを飲みながら、ゾロにそう声を掛ける。

まるで、ここがゼフの家ではないかと錯覚を覚える様な口調で・・・・

「あ、ちょうど、出来たとこなんだ。 今、持ってくるな。」

サンジは、キッチンでいそいそとゾロのための夕食を食器に盛って、テーブルに並べる。

「・・・・こいつが、ここに来て、もう2週間か・・・・・そろそろ戻ってくるかとずっとそう

思っていたが、どうやら上手くいってるようじゃねえか。 まっ、俺としちゃ、残念以外

のものじゃねえが、な。」

ゼフは、そう言ってニヤリと笑うと酒を飲む。

「・・・・・・やはり、そうきたか・・・・・・」

「ん?何か言ったか?」

「いえ、なにも・・・・・・」

「ところで、これ、何ですか??」

ゾロは、そう言ってテーブルの上のアルバムに手を伸ばそうとした。

「おう、これか? これは、サンジのアルバムだ。 今日、部屋の整理をしていたら、

出てきやがった。 ・・・・・見るか?」

ゼフはそう言って、ゾロにアルバムを手渡す。

中には、たくさんのサンジの写真。

生まれて数ヶ月のモノや、幼稚園の入園式、学校の入学式・卒業式、誕生日、クリスマス、

お正月・・・・と、数え切れないほどの行事毎のサンジの写真が所狭しと貼られていた。

泣き顔、ふくれっ面、にこにこ顔・・・・・

そこには、ゾロと出逢う前のゾロが知らないサンジが、いた。

「この写真を撮るときはな、もう、大変だったんだぜ。 よその子がサンジと一緒に撮

りたがってなぁ、そりゃぁ列を作って順番待ちしたぐれえだったなぁ・・・・女の子だけ

かと思ったら、付き添いの母親まで並んで撮るわ、で、もう、幼稚園の入園式どころじ

ゃなくてな。 ・・・・・・大騒ぎだったんだぜ。」

ゼフは、入園式の写真を指差しながらそう説明する。

「ん? そんなことあったか? 俺、全然覚えてねえや・・・・」

サンジは、ゼフの隣の座り、懐かしそうにゼフと一緒にアルバムを覗き込んだ。

「おう、大変だったんだぜ。 てめえは、あまりの騒ぎに、ビビっちまって俺に抱きつい

て離れようとしねえし、俺は、宥め賺すのにどんなに苦労したことか・・・」

そう言ってゼフは、優しい瞳をサンジに向ける。

「そうそう、この頃だったかなぁ・・・・小学校2年生の時だ。 てめえが、おたふく風邪

にやられてよ、高熱出して、てめえが息苦しそうに、『お父さん、お父さん』って寝言

で何回も呟いてな・・・・おりゃ、必死で寝ずの看病したぜ。 んでよ、翌朝、俺がちょ

っと、店のほう行って戻ってきたら、急に泣き出してな・・・・・『寂しいから行っちゃヤ

ダ。』って泣きつかれてよ・・・・参ったぜ。」

そこには、小学校のクラス写真があった。

「ば、馬鹿、んな話するなよ・・・・・////」

「うんで、これが、サンジが、初めてやったアルバイトで、俺にコック服をプレゼントし

てくれたときの写真だ。 初めて自分で稼いだ金だから、てめえで使えってそう言っ

たのに、『だから、俺は、これを買ったんだ。 親父にどうしてもプレゼントしたくて。』

ってな。」

「そんなことまで、覚えてんじゃねえよ。 もう・・・・恥ずかしいだろ・・・・/////」

次にゼフが指差したのは、ピザ屋で働く中学生の頃の写真と真新しいコック服のゼフと共に

にっこりと笑っているサンジの写真。

初めは相づちを打ちながら聞いていたゾロも、だんだんと腹が立ってくる。

昔話に花を咲かせて和気藹々としているゼフとサンジ。

どうしても二人の間に割り込めない雰囲気が、ゾロをますます苛つかせた。

なんだかんだと言っていながら、実のところ、サンジが、如何にゼフを父親として愛している

か頼りにしているか、自分達が、どんなに仲良く二人で生きてきたかを告げているのだから。

確かに、ふたりっきりの家族だし、ゼフとサンジの間の絆と時間は、ゾロとは、比べようがな

い。

けど、それを目の前に突きつけられて、黙っていられるほど、ゾロは、大人じゃなかった。

酒も入っていたこともあって、ゾロは、初めて口を挟む。

「・・・・あんたに言われるまでもなく、サンジの可愛さは、俺が、一番良く知ってる。 

毎晩、遅くなる俺の帰りを寝ずに待っててくれるしな・・・・・・」

「ハッ。 一番良く知ってるだと?? 自惚れんなよ、このクソガキ。 サンジのことを

一番良く知ってるのは、てめえじゃねえ。 俺だ。 俺は、てめえの知らねえこともたく

さん知ってる。 サンジの初恋の相手とか、付き合った子のこととか、サンジは、なん

でも包み隠さず、俺には、話してくれたからな。 なんなら、教えてやろうか?」

ゾロの言葉に、ゼフは、そう言って反撃した。

「もう、ジジイ!! その話は、いいだろ!! ゾロも、な? 早く食べねえと冷える

ぜ。」

二人の間の雰囲気を察して、サンジが慌てて間に入った。

サンジと向かい合って1年ちょっとのゾロに、到底勝ち目はない。

「・・・・・・結構だ。 サンジは、今は、俺の嫁さんだから。 昔の話を聞いてもしょう

がない。 話は、それだけか? ・・・・・・だったら、送ってやるから、早く帰れよ。」

ゾロは、不機嫌な顔のまま、そう言って席を立つ。

壁の時計は、もうすぐ翌日になろうとしていた。

「なんだ、結構、了見の狭い男だな。 これくらいで不機嫌になりやがって・・・・・

サンジが、てめえに愛想尽貸して戻ってくるのも、時間の問題かも、な? まあ、俺

にとっちゃ、それで万々歳だがよ・・・・・・・いつ戻ってくるかな? サンジ、部屋空

いてるか? 俺、今日は、ここに泊まるから。 明日は、定休日だしな。」

ゼフは、玄関に行きかけたゾロの背中にわざと聞こえるようにそう言う。

「勝手にしろ!! 俺、先に寝る!!」

ゾロは、振り向きもせずにそう言うと、そのまま寝室に入ってベッドに寝ころんだ。

「・・・・・あのクソジジイが・・・・・・・」

ゾロは、天井を見つめてそう呟く。

確かに二人きりの親子だ。

サンジの性格からして、親に隠し事はしないだろう。

ゾロだって、昔のサンジのことは気になるし、ましては、付き合った奴のこととか、恋した相

手とか、全然気にならないと言えば嘘になる。

けど、それをゼフの口から聞くことだけは、我慢ならなかった。

それに、自分がこうやってふてくされてる間も、サンジとゼフは、リビングで、アルバムの想

い出話に華を咲かせているのだろうと思うと、ゾロのイライラは、頂点にさしかかってくる。

「クソッ、まだ、話してやがんのか・・・・・」

ゾロは、時計を睨み付けながら、サンジが、寝室に戻ってくるのをじっと待った。

それから、1時間後、ようやくサンジは、寝室に入ってきた。

サンジは、寝ているゾロを起こさないように、静かにそっとゾロの横に身体を滑り込ませた。

「おやすみ、ゾロ・・・・」

サンジは、いつものように、ゾロの頬に口づけした。

その途端に、ガッと力強い腕でベッドに押さえつけられる。

「えっ?? あ、ゾロ・・・・・起きてたのか?」

サンジは、突然のことに瞳を丸くしてゾロにそう言った。

「起きてちゃ悪いかよ・・・・・話は、楽しかったか? ずいぶんと楽しそうに話し込んで

たからな・・・・・俺のこと気にしねえくらいに、な・・・・・」

ゾロは、そう言って冷笑する。

「ゾ、ゾロ・・・・だって、ジジイに会うの、久しぶりだったし・・・・・懐かしい写真ばかり

だったから・・・・」

「もう、いい。 黙ってろよ。」

ゾロはそう言うと、サンジの言葉を唇の中でかき消した。

「んんっ・・・・ん・・・・ふ・・・・」

サンジの口内に素早く舌を滑り込ませて、丹念に口内をなぞる。

出逢う前のサンジの事なら、ゼフに太刀打ちできないが、今のサンジのことなら、その身体

の細部までゼフよりかは、知っているとゾロはそう思った。

ゾロは、口付けを深くしながら、サンジのパジャマのボタンをはずし、その白い胸へと手を這

わし、サンジが感じる部分を指で撫で上げる。

「んんっ・・・・ん・あ・・・ああ・・・・ヤッ・・・・ゾロ・・・・ジジイが、隣の部屋に居るんだ

ぞ・・・・・あっ・・・・止め・・・・聞こえ・・・・・ちゃう・・・・・」

「なんで、俺達が、遠慮することが有るんだ? ここは俺達の家だ。 誰にも遠慮しね

え。 聞かせてやればいいじゃねえか・・・・・」

ゾロはそう言って、胸の尖りを口に含み、舌と手で、愛撫を繰り返した。

「ひゃん・・・・ああっ・・・ん・・・・ゾロ・・・・あ・・・・ヤッ・・・あ・・・」

サンジは、フルフルと身体を震わせて、漏れる声を塞ごうと指を口に持っていく。

「ダメだ。 許さねえ。 俺に疎外感を味あわせた罰だ。 今度は、あいつに、その気

持ち、味あわせてやる・・・・」

ゾロは、サンジの腕を片手で頭の上に縫いつけると側にあったベルトで、ベッドに拘束した。

「ん・・・はあ・・・んん・・・・ゾ・・・・ロォ・・・・ん・・あ・・・」

サンジの縋るような甘い声にゾロは、手を胸から下方へと肌の感触を確かめるようになぞり、

サンジの衣類を剥ぐと、そのまま、サンジの雄に手を添えゆっくりと上下に扱き始める。

「あああっ・・・・ヤッ・・・ん・・・・ゾロ・・・・ゾ・・・ロ・・・・ああ・・・ん・・・」

サンジは、首を左右に大きく振ってその鮮やかな金糸の髪をベッドに散らす。

「やぁ・・・・・ッロ・・・・手・・・はずして・・・・んん・・・あ・・・・ねっ・・ああっ・・・・」

快感で潤んだ瞳と桜色の上気した頬で、ゾロを見つめるサンジに、ゾロはやっといつもの笑

みを浮かべて、サンジに腕の拘束を解いた。

「・・・・ゾ・・・ロ・・・・」

サンジはそう言って、拘束を解かれた腕をそっとゾロの首に廻す。

ゾロは、サンジの雄に添えた手のスピードを速めて、唇で胸の尖りを愛撫し続けた。

サンジの雄は、余裕無く脈打ち始め、その先端から溢れる液は、ゾロの手を伝い、後方まで

濡らしていく。

「っはぁ・・・ん・・・あっ・・・・ゾロ・・・・もう・・・んあ・・・ゾォ・・・・ロッ・・・あああっ・・

ックッ・・」

ビクンと大きくサンジの身体が跳ねて、サンジは、自分の腹の上に白濁の精を吐き出した。

ゾロは、ゆっくりとサンジの雄を扱き、その残滓を指で拭う。

そして、そのまま、サンジの身体を俯せにさせると、腰を持ち上げ、濡れそぼる後口に舌を

這わせた。

「んっ・・・・やぁ・・・・あっ・・・・んあ・・・・ゾロ・・・・」

ゾロの舌の感触にサンジは、髪を振り乱して身を捩る。

快楽から止むことのない嬌声をあげるサンジの口の端からは雫が滴して、溢れる涙が、

桜色の頬を止めどなく流れ落ちる。

ゾロは、舌の間から指をゆっくりと挿入して、サンジの内襞を解していった。

グチュグチュと淫猥な音が寝室に響いて、二人の耳を擽る。

サンジの内襞を蠢く指の数も増え、ゾロは、更に奥へと指を埋め込んだ。

「あああっ・・・・んんっ・・・あっ・・・・ゾロ・・・あん・・・・ヤッ・・・ねっ・・・もう・・・お願

い・・・挿れて・・・・ああ・・・・ヤッ・・・ダメ・・・・ゾォロォ・・・・」

サンジは、最奥を指で掠められもどかしさに腰を揺すり、堪らずゾロに哀願した。

ゾロは、指を抜くとゆっくりと自分の雄をサンジの中に挿入する。

一瞬、サンジの身体に緊張が走るが、それも、背中に触れるゾロの唇により、すぐに和らい

でいった。

ゾロは、サンジの腰に両手を添えて、ギリギリまで腰を引くと一気に突き入れた。

「んっああっ・・・・あ・・・あ・・ん・・・ゾロ・・・・はぁ・・ん・・・」

サンジは、開きっぱなしの口の端から流れる雫と涙でシーツにしみを作りながら、ゾロの動き

に合わせて自分から腰を揺する。

「ん・・ああ・・・あん・・・もっと・・・奥まで・・・・ああ・・・気持ち・・・・良い・・・」

サンジは、隣の部屋にゼフが居ることも忘れたように、嬌声を張り上げ、その快楽に身を任

せた。

ゾロは、サンジの嬌声に煽られるように、ますます深く激しくサンジの中に突き入れた。

「ああっ・・あああっ・・・・んっ・・あ・・ヤァ・・・・ッロ・・・・ああ・・・ダメ・・・もう・・・イ・・

クッ・・アアン・・・クッ・・・」

最奥を何度も打ち付けられて、サンジは、ビクンと身体を仰け反らせ、シーツの上に白濁の

精を吐き出した。

がっくりと身体をシーツに投げ出すサンジをゾロは、挿入したまま仰向けに向きを変え、フル

フルと絶頂の余韻に浸るサンジの腰を揺する。

「あああっ・・・ヤッ・・・もう・・・休ませ・・・て・・・・あん・・・・ダメ・・・・ヤァ・・・

ゾロ・・・・ッロ・・・・お願・・・い・・・・ああっ・・・・」

休む間もないゾロの動きにサンジは、堪らず身を捩ってゾロに言う。

「・・・・ダメだ。 これくらいじゃ、気がすまねえ。 もう二度と泊まっていくなんて言い

出せないように、徹底的に、見せつけてやる・・・・・・サンジは、今は、俺のもんだ。」

ゾロはそう言うと、サンジの身体を抱き締めたまま、激しく挿入を繰り返した。

「ああん・・・ゾロ・・・・ヤァ・・・ん・・・・ゾロ・・・ゾ・・・ッロ・・・あああっ・・・」

それから明け方近くまで、サンジの嬌声は、寝室から途絶えなかった。













「ちょっと、やりすぎたかな・・・・・赤くなっちまった。」

ゾロは、腕の中で目を覚ましそうにないサンジとその手首を手にとって、赤くなった部分のそ

っと口付ける。

子供のように、些細な嫉妬心に駆られてサンジに無理をさせてしまったことを少し後悔しな

がら、ゾロは、サンジを起こさないようにゆっくりと身体を離し、出勤するため、着替えて、リビ

ングに向かった。

「・・・・全く・・・・人の息子だと思って、無理をさせやがって・・・・・・本当に、ガキだ

な、てめえは・・・・・」

キッチンには、忌々しげにゾロを見つめるゼフの姿。

「ほれ、食えよ。 サンジの代わりに作っといた。 あの分じゃ、暫く動けねえだろ。」

ゼフはそう言って、テーブルに朝食を並べる。

「ああ、どうもありがとう・・・・」

ゾロは、一応、感謝の言葉を述べ、その朝食を食べて、会社に向かうべく玄関に向かった。

「・・・・・行ってきます。」

玄関まで見送りに来たゼフにゾロは、訝しりながらも、そう言ってドアを開ける。

「まあ、てめえが、会社に行ってる間、俺が、あいつの面倒を見てやるから、てめえ

は、あ〜んしんして、仕事しろよな。 何時間でも、残業でもしてきて良いぜ。」

ゼフは、閉まりかけた玄関の扉に、大きな声でそう言った。

「・・・・・・・あんのぉ・・・・・クソジジイ・・・・・・」

ゾロは、そう呟いて、玄関を睨み付けると、しぶしぶ会社に向かった。




その日・・・・・・ゼフが、ちゃんと自分の家に戻ったのかどうかは・・・・定かでは・・・ない。










<END>








    
<kiririku−top>      <index>




<コメント>

はい、こちらは、ゆうさまのリクエストで、【ゼフVSゾロ】
【新婚ホヤホヤのロロノア家にゼフパパ登場!
そして、サンジがいかにかわいいか口論しあう!
ゼフがチビナス時代の話を持ち出し、嫉妬にかられたゾロがその夜おしおきしちゃう】
なのですが・・・口論・・・・してないね・・・あはは・・・
また、リクハズし??(汗)
ゼフにゾロが勝てる訳無いじゃんだよねvv
少なくても、ルナは、そう思って・・・・・Σハッ、背後に殺気が・・・・
『一党流居合! 獅子歌歌!!』 Σがはっ!!
ち〜ん・・・・・・・合掌・・・・・(笑)