Rainy Day |
このところ、ゴーイングメリー号はずっとお天気に恵まれず、クルーたちは、甲板に出 られない日々が続いている。 「はぁ〜・・・。 なぁ、ナミ。 一体いつになったら、雨上がるんだぁ?」 ルフィは、恨めしそうな表情でキッチンの窓から外を眺めながら、新聞に目を通してい 「そんなの、あたしにだってわからないわよ。 けど、この雲の様子じゃ、今日一日は ナミは、窓の外に瞳を移し、素っ気無くルフィにそう返事した。 「えーっ!! 明日だぁ?! つまんねえ! なぁなぁ、なんか面白いことねえかぁ? 「あっ、馬鹿。 ルフィ、触るなよ、今は、新星ケムリ玉の研究中なんだよ!」 ひょいと首を製作途中のケムリ玉の傍まで伸ばすルフィに、ウソップは慌てて研究を 「・・・ウソップ。 お願いだから、こんな狭いところで武器の開発はやめて頂戴。」
「ナミさんのおっしゃるとおりだぞ。 そんな危なっかしいもん、止めとけ。 ルフィがい サンジはそう言いながら、ハーブ茶を注ぎ、ナミとロビンの前にそっと置いた。 「あら、う〜ん・・・いい香り・・。 コックさん、どうもありがとう。」 ロビンは本から視線をはずし、サンジの用意したお茶を手に取る。 「あっ、良いなぁ・・。 なあ、サンジ、俺も、肉・・・!!」 それを見ていたルフィが口を尖らせて、サンジにそう言う。
「阿呆か! さっき、昼飯食ったばかりだろうが!! ったく、どんだけ食えば気が済むん サンジはそう言って呆れ顔でルフィを一瞥し、シンクに向かった。 「あ、サンジ。 この前言われてた洗剤、作っておいたよ。 石鹸もね。 どこに置
「あ、悪い、チョッパー。 今、ちょっと手が離せねえんだ。 そこら辺の壁際にでも置 サンジはチョッパーのほうを振り向いてそう言うと、また向き直して焼き上がったパン 「なぁ〜、サンちゅわんvv サンジ君、サンジさん 、ねぇ〜、サンジく〜んvv・・・」
「あーっ!! うぜえな。 そんな気色悪い声出すな、わかったから。 もう少しで全
背中に抱きついて離れようとしないルフィに、サンジはそう言って、手早く残りを焼き
「ルフィ・・・。 そんなに引っ付いてたら、お菓子焼けるのが遅くなるぜ。 こっち来て 甘い香りで起きたゾロが、そう言ってルフィを呼ぶ。 「わかった! サンジ、早く、な!!」 ルフィはそういうとテーブルに座り、サンジが運んでくるのをウズウズしながら見つめ 「ほれ、出来た。 皆、食っていいぜ? ナミさんとロビンちゃんはこっちね・・・。」
テーブルの上に焼きたてのパンケーキと飲み物が運ばれて来て、クルー達は、嬉々
「はぁ〜・・・。 食った、食ったぁ・・・。 ん? これなんだ? クンクン・・・あvv 蜜柑
テーブルの上のおやつを食べ終わり、壁際の紙袋に気がついたルフィは、そう言って 「ルフィーーーーーッ!!!」 それにいち早く気がついたサンジは、慌ててルフィに蹴りを入れる。 「ふごーーっ!!!」
ルフィは、サンジの蹴りで、キッチンのドアを突き抜け、甲板まで吹き飛んでいった。 「サンジ!! 何するんだーっ!! いてえじゃねーか・・・!!」 ルフィは、口の中を泡だらけにして、キッチンにいるサンジにそう叫ぶ。 「てめえが、食意地の汚えことするからだろが!! あーあ、どうすんだよ、これ。」 サンジはそう言って、散らばる石鹸を片付けようと、甲板に出た。 「おわっ!!」 革靴のサンジは、洗剤ですべる甲板に足を取られてすっ転ぶ。 「あはは・・・。 なにやってんだ?! サンジ・・・。 おおおっ!!」 そう言って、サンジに近づいたルフィも、石鹸に足をとられて甲板を滑っていった。 「うひょ〜!! これ、なんか楽しいなvv すんげえ面白え!!」
ルフィは、滑る甲板が面白くなり、サンジをそっちのけで、つるつると甲板の上を滑っ 「・・・・・ウソップ・・・。ルフィ、なんだか、楽しそうだね。」 「おう・・・。 俺もなんかしたくなってきた・・・。」 「「行くか!!」」 ルフィの様子を見ていたチョッパーとウソップは、そう言って甲板に飛び出していく。 「うおおおーっ!! 滑る!!滑るぞ、ウソップ!!」 「いくぜ、チョッパー!! 泡泡鉄砲だ!!」 「あー、ウソップ、それ良いなぁ〜。 俺も!!」 「きゃはは・・!! 俺も、俺も!!」
チョッパー、ウソップ、ルフィは、そうやって雨が降る甲板で一緒になって遊びだした。 「・・・・本当、何やってんだか・・・ったく・・・。」 「おい、大丈夫か、てめえ・・・。」
甲板に尻餅をついたままの状態で、三人を呆れ顔で眺めていたサンジにゾロがそう 「あ、ああ。 平気だ。 おかげで、俺の服は泡だらけになっちまったがな・・・。」 サンジはゾロの手をとり立ち上がると、そう言って苦笑した。
「まっ、良いんじゃねえの。 ほれ、あんなに楽しそうにはしゃいでるじゃねえか。 ず ゾロはそう言って、三人を見る。 「ククク・・・・本当に、ガキだな、あいつら。 一体何歳だよ・・・。」
サンジもゾロの隣に立ち、笑いながらルフィたちを見ていた。 「な、な・・・・////////・・・!!!」 突然の出来事にサンジは真っ赤になって声も出ない。 「ククク・・・・なんか急に、したくなった・・・。」 ゾロは、そう言って苦笑すると、サンジの腰に腕を回した。 「・・・ばぁか・・・・。」 サンジは俯いたまま、そっとゾロに身体を寄せた。 「ハイハイ・・・。 ロビン、お願い・・・。」 ナミは、二人の後ろでそう呟くとロビンに指示を出す。 「クス・・・。 わかったわ。」
ロビンはそう返事して、ハナハナの能力で、ゾロとサンジを泡だらけの甲板に放り込 「「んなっ!!」」 ゾロとサンジは、そのまま受身も取れずに甲板に倒れこむ。 「なにしやがる!!ロビン!!ナミ!!」 「ナミしゃん?! ロビンちゃん?!」 そう言って、キッチンにいるナミとロビンをゾロとサンジは見上げると。
「問答無用! ったく、とんだ馬鹿っプルなんだから・・・。 ついでだから、あんた達、
そう言って、ビシッと二人を指差したナミがいた。 「うほっ! ゾロとサンジも遊ぶのかぁ??」 「「遊ばねえよ!!」」 「すんげえ面白えぞ!!」 「「人の話を聞け!!」」 「いくぞぉ、ゾロ、サンジ・・・。」 「「うわっ!! 馬鹿、止めろ!! 止めろって!!」」 「ウソップ泡鉄砲!!発射!!」 「「ウソップ!止めろ!! やりやがったな・・・・・お返しだ!!」」
そうこうしているうちに、ゾロとサンジもルフィたちと遊び始める。 「・・・・・ったく、皆、ガキなんだから・・・。」 「クスクス・・・。 本当、海賊船とは思えないわね。」
ナミとロビンは、その様子をテラスから眺めて微笑んだ。 「見て見て、皆!! お日様が出てきた・・・・。」
チョッパーの声に、クルー達は空を見上げる。 「・・・・・・・綺麗だ・・・・。」 チョッパーの言葉に、クルー達は無言で頷いて、久しぶりの太陽に目を細めた。 「さあ、続きやろうぜ、続きぃ〜・・・・。」 「「おう!!」」 「「まだやんのかよ・・・。」」 ルフィの声に、チョッパー、ウソップ、ゾロとサンジは、一緒になってまた遊び始めた。 「ちょっとぉ・・・ここ、海賊船なのよ・・・。」 ナミの呆れ声も、ルフィたちには届かない。 「・・・・・明日は、良いお天気になりそうね・・・。」
ロビンは、にっこり微笑んで、シャボン玉の舞い上がる空を見上げた。 |
<コメント> こちらは、皐月三日様のリクエストで、 【雨続きで退屈しているクルー達と一緒になって遊ぶゾロとサンジ】だったと・・・。 もしかしたら、違ったかも。(死) こんなにしょぼいもんしかできませんでした。(懺悔!) ゆるしてね、三日ちゃまvv <kiririku−top> |