Unexpected Day |
「ハイ、あんた、今日、誕生日でしょ?」 そう言ってあいつに差し出した小さな箱。 「おう、サンキューな、ナミ。」 ニシシと笑ったあいつの笑顔に、ひときわドクンと心臓が鳴った。 「良いのよ、ついでだったから。 それに、あたしの誕生日は3倍返しだからねv」 なんて、ごまかす為にそう言って笑った。 「・・・・三倍返しかぁ・・・。 おう、ナミの誕生日、忘れないようにする!!」 あいつは、真顔でそう言って・・・。 「期待しないで待っててあげる。」 あたしは、それだけ言ってあいつから離れた。 「なんだ、皆。やっぱり忘れてたのね。だと思った。今日はあたしの誕生日なんだからね。」 そう言って笑い飛ばしてやるわ。
身体を大きく揺さぶられて、聞こえた声に、驚いて身体を起こす。 「ちょ、ちょっと、ルフィ。 あんた、ノックぐらいしなさいよ! びっくりするじゃない!!」 「だってよ、早く街に行きてえんだ。 もう待ちきれなくてさ・・・。」
照れ隠しに不機嫌を装って言ったあたしの声に、ルフィは、本当に見惚れるほどの笑顔を向
あたしは頭を抱えてそう言って、ルフィを部屋の外に押しやった。
「ログが溜まるのは、2日後。 だから、それまでは、いつものように自由行動で、良いわ 「あ、俺がやりま〜すvv 買出しは、明日で良いのでv」 いつものように、サンジ君が船番を名乗り出てくれて・・・ 「あ、そう。 じゃあ、ゾロとサンジ君、船番よろしく。」 二人の顔を見て、そう返事する。 「なんで、俺まで・・・・」 「あらぁ? ゾロ、違うの??」
ぼそりと呟かれたゾロの声に、わざとにっこり笑ってそう声をかけると、ゾロは、ばつが悪そう
「あ、ナミさん、今日、夕方には、船に戻ってきて貰えませんか? 大事なお話があるんで 今日の予定を皆に言おうとした矢先、サンジ君が、あたしの言葉を遮るようにそう言う。 「あ、そう。 ・・・・わかったわ。 じゃあ、解散!」
なんだか出鼻をくじかれて、今日の予定、皆に話しそびれた。 「おい!ナミ!! 何やってんだよ!! 早く!早く!!」 そう叫ぶルフィの声と腰に回ったあいつの腕・・・。 「えっ?! やだ、なに??」
ふわっと身体がはしごから浮いて・・・気が付いたら、ルフィの胸の中・・・。 「一体、なんだって言うのよ! 何でこんなまねを・・・。」
「あ? だってさ、今日、ナミの誕生日だろ? 俺さ、金無えし、プレゼント買う事もできねえ 意外なルフィの一言・・・・。 「嘘・・・・・。」
思わず、泣きそうになる。
がっかりとしたようにルフィがあたしを覗き込む。 「ルフィ・・・ルフィ・・・・!!」 あたしは、ルフィの首にしがみついて、泣いた。 「ナ、ナミ!! どうしたんだ! 俺、なんか悪い事言ったのか?!」 事情がわからないルフィは、慌ててそう叫ぶ。 「ううん・・・・違うの。 嬉しかったの・・・・ルフィが、覚えててくれたから。」 らしくもなく、素直にそう言えた。
「なんだ、そうか。 ニシシ、俺、覚えとくってそう言ったろ? だから、ナミの誕生日だけは、
さらりと言われたルフィの言葉に、耳を疑う。 「特別・・・?」 もう一度確かめるようにそう呟いてみる。 「おう! ナミは、特別だ! さ、行こうぜ・・・!!」
そう言って、はにかみがちに笑って手をとられた。
そう小さく返事して、真っ赤な顔を隠すように俯いてルフィと並んで歩き出す。 「ナミさん!! お誕生日おめでとう!!」 パンとクラッカーの音が鳴り響き、サンジ君の声が聞こえた。 「「「「誕生日、おめでとう!!!」」」」 その後に、次々にクラッカーのなる音と、クルー達の声。 「嘘・・・・・。 皆、覚えていてくれたの?!」 今日、二度目の予想外の出来事・・・。
「当ったり前じゃないですか!! クソ腹巻の誕生日は忘れてもナミさんの誕生日は忘れる 「って、おい!!」 いつものような、サンジ君とゾロの掛け合いに思わず笑ってしまった。 「ありがとう、みんな!! 凄く嬉しいわ!!」
そう言って乾杯の音頭をとる。 「じゃあ、あたしの誕生日に、かんぱ〜い!!!」 「「「「「「かんぱ〜い!!!」」」」」」
ゴーイングメリー号に、明るい声が響き渡った。 |
<コメント> ・・・・・・・ナミ誕です。 こっちの方が、お祝いらしいので、日記から改めて書き足して UPしちゃいましたv(殴) 結構、書けるじゃん、ルナミ!! けど、しょぼい?(笑) では☆脱兎!(鉄拳) <kikaku−top> |