AFTER HALLOWEEN |
・・・・・・・・・なぁ、一週間前までは子どもだったのに、急に大人になる人間なんて・・・ 有り得ると思うか? 普通はねえよな・・・・? いや、普通じゃなくても有り得る訳がねえ・・・・ けどな、居るんだよ、実際。 この俺の・・・・・・・・・・・すぐ隣りに、さ。 「て、てめえは、誰だーーーーーーーッ!!!」
その朝の俺の驚きようったら、そりゃあもう半端じゃなくて・・・朝勃ちも萎えるっつうか、それ 「くぉら!! 起きろ!! このクソ野郎!!」 耳元で叫んで、その耳を力一杯引っ張った。 「あーうるさい!! 痛ーーい!! なんだよ、一体!!!」 耳を引っ張っている俺の手をグッと掴んで奴が瞳を開ける。 俺はそんな事を考えながらも、そいつにそう言い放つ。 「・・・・・なんだ、サンジか。 ・・・・・・・なに言ってんだよ、サンジ・・・・」 そいつは、出て行く気配を見せるどころか、そう俺の名を気安く呼んで、ムッとした顔をした。 「て、てめえは一体?! 気安く俺の名を呼ぶんじゃねえ!! さっさと出てけよ!! 俺は掴まれた手をブンブン振ってなんとかこいつから離れようと試みる。 「サンジィ・・・・・・なに言ってんだよ。 それよかさ、俺、お腹空いちゃった。 朝ご飯 ニコニコと笑顔で俺を見て、そいつは俺にそう言った。 「当たり前じゃん、サンジ。 俺以外に誰かいるのか?」 驚きで裏返った俺の声にそいつは、事も無げにそう言ってのけた。 「ちょ、ちょっと待て・・・・・・・・俺の知っているゾロは、まだ小学生ぐらいのほんの 「はぁ?? サンジ、なに言ってんだよ。」 「何って・・・・・てめえこそ、その格好をなんとも思わねえのかよ?!」 「ほえっ?!」 ツンツルテンのパジャマの上下。 「お久しぶりです、サンジさん・・・・・・・その件は私からご説明させて頂きましょ 急にすぐ後ろで、聞いた事のある声が聞こえる。 「あ、貴方は・・・・・」 「はい、一週間ぶりですな、サンジさん。 ロロノア君。」 柔らかな微笑を浮かべ、一週間前、ゾロを迎えに来たあの先生という奴がそこに立ってい 「あ、先生、お久しぶりです。」 ぺこりと俺の手を握って離さない自称ゾロがそう言って頭を下げる。 「クスクス・・・ああ、すみません。 貴方が驚くのも無理はありません。 実は、この 「18歳・・・・・・でも、何で急に・・・」 「多分、こちらの世界の時間軸の影響を受けたものと思われます。 初めは徐々 「・・・・・・・じゃあ、要するに、ゾロはこっちの世界に来て、こっちの生活をするうちに 「さようでございます。 他に何かお聞きになりたい事とかありますか?」 「あの・・・・・・精神的にも、子どもから大人になっているんでしょうか?」 「まぁ・・・・・それは徐々にそうなるとは思いますが・・・・身体とは若干の時間の開き 「・・・・・・・・いや、もう結構です。」 俺はこの常識を逸脱した話を聞きながら軽く眩暈を覚えた。 「それでは、一年間、ロロノア君のこと、宜しくお願いいたします。 では、失礼・・・・」 先生はそう俺に深々と挨拶すると、スッと消えてしまった。 「なぁ、サンジィ・・・・早くご飯食べようぜ?」 布キレを身体に纏い、ゾロが俺のシャツを引っ張る。 「なぁ・・・・・・早く〜・・・サンジィ・・・・・」 その甘い声と精悍な顔立ちと縋るような瞳に、俺は完全にノックダウンを食らった。 「早くな〜・・・・」 そんな俺の心情など知らず、ニコニコと無邪気な笑顔を向けるゾロ。 俺は、返事もそこそこに、キッチンに行き朝食を作った。 食事をしながら、何気なく俺は、ゾロにそう聞く。 「あ?俺の?? えっとね・・・・・・確か、11月11日だったかな・・?」 「11月11日?!」 俺は、ゾロの言った言葉に思わず噴き出しそうになった。 「えっ?! そうだっけ?」 「そうだっけじゃねえ!! てめえんとこの世界では誕生日のお祝いとかしねえのか 「う・・・・ん。 した事ある様な無い様な・・・・」 「まぁ、良い。 この世界では、誕生日はちゃんとお祝いするんだぜ? さてっと・・・ 「別に良いのに・・・・」 「よくねえし! ほら、ぐずぐずしねえで、さっさと出かけるぞ。」 俺は乗り気じゃねえゾロを急かせて街に出かける。 「ハァ・・・・・今日は疲れたな。 久々に街で一杯買い込んだしな。 てめえも疲れた 俺はそう言って毛布をソファーにもって行き、そこに身体を横たえる。 「・・・・・なぁ、サンジ・・・・」 「あー・・・なんだよ。 俺ももう眠てえんだよ・・・・」 久しぶりの買出しで神経をたくさん使って俺は眠たくて堪らなかった。 「・・・・・・・・・・・・なんで、こっちで寝ないんだよ。」 つかつかと俺の前まで歩み寄ってきて、ゾロが俺の毛布を引っ張る。 「あー? なに言って・・・・・・てめえも身体大きいし、大人二人が寝ると狭いだろう 俺は気だるそうにそう答えて、ゾロに背中を向けた。 「なぁ・・・・・・・狭くても良いからさぁ・・・・サンジィ〜・・・・・」 それでも尚、執拗に食い下がるゾロに、俺は・・・ 「うるせえ!! 俺は疲れてんだよ!! ガキじゃねえんだから、ぐだぐだ言わずにさ そう叫んで、毛布を引っ被った。 「サンジ・・・・・・」 シュンとした淋しそうなゾロの声が聞こえた。 「さぁ、ゾロ。 えっと、今日で19歳だよな。 誕生日おめでとう!!」 パンパンとクラッカーを鳴らし、俺は、この日の為に用意したご馳走をテーブルに所狭しとの 「待て、待て、今、蝋燭に火をつけるから・・・・」 俺は、そう言いながら、19本の蝋燭に一本一本火をつける。 小さい頃からジジィによく聞かされていたその話。 「本当か?? 本当に願いが叶うのか?」 「ククク・・・・・ああ。」 「よぉし!!」 ゾロは瞳を閉じてなにやらブツブツと願い事らしきものを呟き、息を吸いこむ。 「フゥーッ!!」 蝋燭の明かりだけの部屋が、一瞬で真っ暗になった。 「やったよ、サンジ!! これで叶うんだよな?」 部屋の電気を点けると、嬉々とするゾロの姿。 「ククク・・・・ああ、良かったな? 叶うと思うぜ? ・・・・・ところでよ、願い事って一 あまりの外見とのギャップに苦笑しながら、俺はゾロにそう尋ねた。 「えっとな・・・・・・・・・・・・・言わない。」 ゾロは、そう言ってはぐらかすように笑う。 「なんだよ! 言えよ?! 気になるじゃねえかよ!!」 俺はそう言ってゾロに近づいたが、ゾロの方は笑って逃げるばかり。 「んだよ・・・・こら、言えって! うわっ!!」 ベッドの方へ逃げて行ったゾロを追い掛けていて、俺は何かにつんのめってゾロと共にベッド 「うわっ!! ごめっ、俺・・・!!」 慌てて起き上がろうとしたら、ギュッと抱き締められた。 「なっ、なっ・・・・」 あまりの出来事に二の句が告げねえ。 「なぁ、サンジ・・・・・・」 耳元で、ゾロの声がする。 「あっ・・・ひゃっ・・!!」
自分でもびっくりするような高い声。 「ッ・・・クッ・・・・ふ・・・ぁ・・・・なにすん・・・・」 必死に力の入らなくなった手で、ゾロの手を押しのける。 「サンジ・・・・サンジ・・・・・」
そう俺の名前を呼びながら、ゾロが俺の首筋に噛み付いた。 「いやだ・・・」 俺の言葉を遮って、ゾロがそう言って俺のシャツを脱がし始める。
「なんかムラムラしてくるんだ。 なんか・・・・・身体が勝手に・・・・・うっ・・・あ・・ああ そう言って、急にゾロが瞳を閉じた。 「ゾ、ゾロ?! オイ、大丈夫かよ?!」 自分の置かれている状況も忘れて俺は、ゾロを覗き込む。 「っ・・・・ああ、もう大丈夫だ。 待たせたな・・・サンジ・・・」
そう言ってにやりと笑って、ゾロが俺に口付けた。
「うわっ!! ゾロ!!まぁ、待て!! てめえ、どうしたんだよ?! わかってんの ずり降ろされるズボンのバックルを必死に手に持ち、ゾロの身体を押し退ける。
「ん? ああ、わかってるぜ。 好きなんだろ?サンジも・・・・俺もだ。 大丈夫。 俺 ゾロは俺にそうさらりと軽く言ってのけ、自分も服を脱いだ。 ドカッと思いっきし、膝を鳩尾にめり込ませる。
本当にジェットコースター並の展開で、俺の瞼はだんだんと重くなっていく。 「クスクス・・・・おはよう、サンジ・・・」 その声と共に、俺の瞳にはゾロの顔。 「う゛・・・あ・・・・・・あ・・・・・」 声にならない俺・・・・。 「ククク・・・・・本当に言い伝えって本当なんだな。 俺、願い叶ったぜ?サンジ・・・」
そう言って、ゾロがにっこりと笑った。 中身がいつものお子ちゃまな方とわかり、俺はゾロにそう聞いてみる。 「ん・・・・・・・こうやって、サンジと一緒に寝たかった・・・。」
その言葉と同時にギュッと抱き締められた。 「さて・・・・・昨夜の続きだな・・・。」 ボソリとゾロの声が耳元でする。 「ヘッ?!」
その声にビビって、ゾロの顔を見たら・・・・・・・にやりと笑われた。 「ククク・・・・・逃げんな。 ここからは、俺の願いなんだからよ・・・・」
顎に手を掛けられて顔を上げられた。 「・・・・・・サンジ・・・・好きだ。」
唇を離し、ゾロが俺にそう囁く。
翌日、ようやく意識を取り戻した俺は、ゾロの寝顔にそっと口付ける。
「さぁて・・・・・・新しいベッド、買いに行かなくちゃな・・・。」 |
<コメント> これは、今年のハロウィーンネタ。その後・・・(苦笑) ロロ誕?! う・・・・ん。 あたしがロロ誕と決めたからロロ誕なの!!(蹴) ・・・・いつもエッチシーンがあると思うなよ・・・(爆) くだらなくてごめんなさい。<(_ _)> では☆ 閉じてお戻りください。 |