愛が足りねえ!







「あっ・・・ふぁ・・・・ああっ・・・ゾロ・・・ッ・・・クッ・・・!!」

ギュッとあいつの首にしがみついて、俺の熱が腹の上に迸る。

「ッ・・・・クッ・・・!!」

耐え切れず歪んだあいつの表情と、体内に注ぎ込まれるあいつの熱。

その表情を見ていると、また、欲しくなる。

砂漠に注がれる水のように、この渇きは満たされる事無く続いてく。

生命を生み出す事も無い行為だけれど、この時だけは、愛されてる充足感に満たされて・・・

もう一度、もう一度と・・・・・・・

この身体が・・・・・・この心が・・・・・・・欲してる。

「ん・・・・・・ゾォロ〜・・・・・」

ちょっと甘えた口調で、あいつの名を呼ぶ。

もう一度なんて、俺の口からは言えない。

そんな恥ずかしい事、言える訳無い。

精一杯、そう精一杯甘えた口調で視線を投げかけたつもりだった。

それなのに、あいつはスッと俺から身体を離して、立ち上がった。




ちょ、ちょっと待てよ。

せっかく俺が甘いムードを作ってやってんのにさ・・・・




「あ? ・・・・何処行くんだよ・・・?」

拗ねたようにそう言ってみる。

そんな俺に、あいつは表情も変えず、こう言った。

「・・・・・・・便所行ってくる・・・・。」




な、なんですと?!

俺が甘い余韻に浸っているこのシュチエーションで、その言葉かよ!!




唖然とした俺をそのままに、あいつは部屋を出て行った。

「・・・・・・・・愛が足りねえ・・・・。」

俺はボソリと呟いて、ひっそり一人で後始末しようと身体を起こす。

身体を起こした途端、ぬるっとあいつのが、太ももを伝った。

それをティッシュで拭って、自分の指を中に挿れる。

まだ余韻に浸るソコは、なんなく俺の指を飲み込んで・・・・・

ふと、さっきの行為を思い出した。

ぶるりと身体が震える。

入っているのは俺の指の筈なのに、感覚が・・・・・・・先程の感覚が甦る。

指が内襞をなぞる度に、湧き上がってくる熱。

「ふぁ・・・・・ッ・・・・あっ・・・・んっ・・・」

思わず、声が上がった。

その声にどきりとして我に返る。




何してんだよ、俺・・・・・・

一人エッチしてる場合じゃねえだろ・・・・。




自分の間抜けさに苦笑して、俺は中から指を抜き、ティッシュで拭った。

・・・・・・っと、突き刺さるような視線を感じた。




まさか・・・・?




その視線が気のせいであるように祈りながら、そっとドアの方へ顔を向ける。

「ゾ、ゾロ!!」

そこには、獰猛な獣さながらに俺を射殺すように見つめてるあいつがいた。

こんなあいつは、戦闘中以外見た事が無い。

ゆっくりとあいつが俺に近づいてくる。

なんだか知らねえが、逃げた方が良いと俺の脳みそは判断した。

とりあえずシーツを巻いて後ずさりする。

「・・・・・なんで、逃げるんだ?」

「いや、なんとなく・・・・」

そう言って後ずさりしてるうちに、壁にぶつかった。

「この淫乱・・・・」

俺の両手を壁に押し当てて、あいつが俺にそう言う。

カァーッと全身が熱くなった。

恥ずかしさで、気を失いたい位だ。

「う、うるせー!! てめえが、愛が足りねえんだよ! 済んだらさっさと行っちまう

し・・・・」




あー、俺、何言ってんだろ・・・。

これじゃあ、もっと愛してくれって言ってるようなもんじゃねえか。




俺は、プイッと顔を背ける。

ククッとあいつの喉が鳴った。




だから、嫌だったんだ。

俺ばっか焦ったり、動揺したり・・・

あいつはそんな俺を見て、余裕ぶっ扱いてて・・・

ずりいんだよ、そんなの・・・・・




「・・・・・サンジ・・・・。」

不意に名前を呼ばれた。

俺は、思わず顔を上げる。

「・・・・・・・・サンジ・・・。」

もう一度名前を呼ばれて、頬に手を添えられた。

優しくて甘い独特の声・・・。

「・・・・・・サンジ。」

三度目は、耳元で耳朶を甘噛みされながら・・・・。

ズンと甘い痺れが腰にきた。

「ッ・・・・・・・この卑怯者・・・」

俺は恨みがましくあいつを睨んで、ギュッと首に抱きつく。

あいつは俺を抱かかえるとベッドに横たえた。

「愛が足りねえって・・・? じゃあ、見せてやるよ、俺の愛情・・・・」

そう囁くや否や、下唇を舌でなぞられる。

それからゆっくりとあいつの舌が口内に入ってきた。

俺は待ちきれず自分から舌を絡ませる。

ちゅくんっと唾液の絡まる音が聞こえた。

その音が俺の耳を擽って、俺はますます貪るようにあいつに口付ける。

口の端から呑み込めなくなった唾液が雫した。

あいつはそれさえ舐め取る様に唇をずらし、俺の首筋に噛み付くようにキスをした。

あいつの唇が動くたびに微かにチクンと痛みが走る。

「んっ・・・あっ・・・・」

だんだんと呼吸が荒くなる。

言葉にならない声が、その吐息と共に漏れた。

あいつの手が、俺の雄に触れる。

その感触に俺の雄は敏感に反応して熱を持ち始めた。

先端から雫す液を擦り付けるように幹を撫でられる。

それだけで堪らなくなると言うのに、あいつの唇は俺の胸を含んで・・・尖った先を甘噛みされ

た。

「ヒャッ・・・あっ・・・ばっ・・か・・・ヤッ・・・・ああっ・・・」

言葉とは裏腹に、腰が浮く。

あいつの指の動きにあわせて、腰を揺らした。

「ッ・・・・はぁ・・・・ん・・・・・ダメだ・・・・ゾロ・・・ヤッ・・・」

限界が近い俺は、あいつの名を呼び、訴える。

「・・・・なに弱気な事言ってやがる。 てめえが先に仕掛けたんだ。 愛が足りねえな

んて、二度と言わせねえ・・・・・わかるまで、たっぷりと叩き込んでやる。」

あいつはそう言って不敵に笑うと、俺を抱き上げて自分の雄を俺の中に挿入した。

「ああっ・・・・あ・・・・ああっ・・・ゾロ・・・・ヤァッ・・・!!」

突き上げられた衝撃が、もろに俺の雄を直撃し、俺は堪らず白濁を吐き出す。

「っ・・・ハァ・・・んっ・・・・はぁ・・・・」

浅い呼吸と共に、トロトロと俺の雄の先端から残滓が、結合部分に流れていった。

「・・・・悪いが、休ませねえぜ?」

あいつは、チュッと俺に口付けて、ゆっくりと腰を引く。

それから抉られる様に突き入れられた。

ズンと快感が腰から脳天まで響く。

「んはぁっ・・・・ヤッ・・・・あっ・・・ゾロ・・・・」

あまりの快感の強さに、俺は頭を横に振ってイヤイヤを繰り返したが、あいつは一向にとめる

気配は無くて・・・・

それどころか、ますます動きは激しくなって・・・・知り尽くされた俺の好いところばかり執拗に

攻められた。

熱を放出したばかりの俺の雄もあっという間に、また頭を擡げて勃ち上がる。

「ああん・・・・ゾロ・・・・・もう・・・・・ゾロ・・・・ああっ・・・・マジで・・・・・あっ・・」

俺はまた限界が来て、ギュッとあいつにしがみつく。

「ああっ・・・あっ・・・ッ・・・クッ・・・ゾロ・・・!!」

「ッ・・・・クッ・・・!!」

あいつの熱が俺の中で迸るのとほぼ同時に、俺も白濁を腹の上にまた吐き出した。

「・・・・これで終わりじゃねえからな。」

あいつは俺にそう言うと、俺の上に覆いかぶさって、また腰を打ち付ける。

「えっ?! ちょ、ちょ・・・・・ヤッ・・・・ゾロ・・・・もう・・・・・」

「聞こえねえ・・・」

俺はまた休み無く腰を動かされた。

途中何度も意識がぶっ飛んだ。

力の入らなくなった俺の身体をあいつはギュッと抱き締めて離さない。




俺ってば・・・・・・

俺が想ってる以上に愛されてるのかも知れねえ。

もう・・・・・・・・絶対に言わねえよ・・・・・

・・・・・・・・愛が足りねえなんて。




気が付けば、陽が窓から差し込んでいた。

あいつは、ぐーすか俺の上で爆睡してやがる。

「・・・・・・重い。 この寝腐れマリモ!いい加減退きやがれ!!」

俺はそう怒鳴ってあいつを押し退けようとした。

ズルッと俺の腹の中で違和感。




嘘だろ・・・・・こいつ・・・・・・

挿れっぱなしじゃねえか!!




俺はあまりの出来事に脱力した。

そして・・・・・・・一呼吸置いてから、あいつとの間に隙間を作り、膝で思いっきりあいつの鳩尾

を蹴り上げる。

「グエッ!!」

拉げた蛙の様な声を出し、床に転がり落ちたあいつ。

「痛えーーっ!! なにしやがる!いきなり!!」

あいつは腹を擦りながら、そう言って俺を睨みつける。

「黙れ!このクソマリモ!! 俺はてめえの鞘じゃねえ!!」

そう叫んだ俺にあいつは不可解と言った顔をした。




俺って・・・・・なに叫んでんだよ。

自分で言っといてなんだけどさ・・・・・

鞘って・・・・・・鞘って、どうよ?・・・・・俺・・・・・




俺はと言うと、叫んだ自分の言葉にダメージを受けていた。

「・・・・・鞘ねえ・・・? うっし!!」

あいつは、にやりと笑って一人ゴチると、サッと俺を抱え上げる。

「うわっ! なにすんだよ!離せ!このエロ剣士!!」

俺は突然の事に慌てた。

「なにって・・・・・鞘なら、ちゃんと綺麗にして手入れしてやらねえとな。」

あいつはそう言って、俺を抱えたまま風呂場に入っていく。

「ぎゃあぁぁーーっ!! 俺が悪かった! 俺が間違ってました! もう言いません!」

そう叫んで、俺は必死で抵抗したが、所詮、腕力であいつに敵う訳も無く・・・・・

その日の午前中は、全く使い物にならないという醜態をナミさんたちの前に晒してしまう。




あいつは・・・・・・・・愛が足りないんじゃねえ。

アイキュー(I.Q)が、足りねえよ。




だるくて堪らない腰を擦りながら、俺は夕方になって、ようやくシンクに立ち、そう思った。










<END>



 



<コメント>

とりあえず、感謝の言葉の前に、ごめんなさい。
こんな馬鹿なものを捧げるルナを許して・・・。(;O;)
いつも思うんですが・・・カウンター壊れてませんか?
本当に、月並みな感謝しか出来なく恐縮ですが、
こんなウザいサイトに構っていただいてありがとうございます。(ぺこり)
いちゃラブではなく、かといって硬派でもなく・・・
どんなサイトだと聞かれても、即答できない自分が笑えます。
強いて言うなら、取り留めの無いお馬鹿サイト?(笑)

祝80000打☆
心から皆様へ感謝をvv
こんなもので宜しければ、どうぞ勝手にお持ち下さいませvv

                                           2003.10.04.

<kikaku>