月下美人 |
「・・・・・暑い。 なんで、俺はこんなクソ暑い夜に、むさ苦しいてめえとこんなとこ歩いてなきゃ ならねえんだ・・・? 俺の計画では今頃、ナミさんとvv」
暗い夜道、サンジはそう呟いて盛大な溜息を吐く。 「うるせえよ、クソコック! それは、俺の台詞だろ。 大体、なんで俺が・・・!!」 「なんだと?! てめえが音も無くキッチンに入ってくるからじゃねえか! 頭から血を流して サンジは眉をヒクつかせ、そう言ってゾロの胸倉を掴んだ。
「プッ! ククク・・・・・『ギャーーッ!出たーーッ!!』ってか? 大方、ナミでもビビらせて自分 ゾロはサンジの腕を軽く払いのけ、そう言ってゲラゲラと笑う。 「やかましい!! 一番の山場で入ってくるてめえが悪い! おかげで、俺が罰ゲームする羽 「だからって・・・・なんで俺も、なんだよ。 てめえ一人で罰ゲーム受けりゃあ良いじゃねえ 「うるせえ!! てめえのせいだからな!! 同罪だ、同罪!!」 ゾロの言葉に、サンジは分が悪いと判断したのか、そう吐き捨てるように言うとさっさと先を歩 「・・・・・チョッパー・・・もしも、俺が罰ゲーム受ける羽目になったら・・・一緒について来てくれる 「えっ?! お、俺?? と、当然だ! だけど・・・・ウソップも俺について来てくれよな・・・?」 「ああ、わかった。 二人なら・・・・怖くねえもんな・・・。」 「・・・・・うん・・・。」 密かに、自分達の未来が見えたウソップとチョッパーは、そう会話して涙を湛える。 黙々と歩いてくるゾロにサンジが、そう言って振り向いた。 「あ? なんで? ・・・・・・・・怖いんだろ?」 「ば、ばっか野郎!! なんで俺が・・・・怖い訳ねえだろ・・・ふざけんな!! 退屈だから サンジは慌ててそうごまかして、煙草に火をつける。
「ふー・・・・ん。 退屈ねえ・・・? あ、知ってるか? 振り向く時は、右から振り向けって、俺 ゾロはそう言って、サンジを見てにやりと笑った。
「あ・・・・はは・・・・はは・・・。 またまた・・・・俺をビビらせようとしても、無駄だぞ。 そ、そん そう言いながらも、サンジは動揺を隠せない。 「まっ、信じる信じねえは、てめえの勝手だがな。・・・気をつけろよ、振り向く時は・・・。」 ゾロは、サンジの態度に笑いを堪えながら、ポンとサンジの頭を小突くと先に歩き始めた。 「ま、待てよ!! 俺が先に歩く!!」 サンジは慌てて、ゾロを追い抜く。 「ほら、ぼやぼやせずに・・・・」 そう言って振り向いたサンジの動きがピタリと止まった。 「ん・・? どうした、クソコック?」 ゾロがそれに気が付き、そう声をかける。
「・・・・・・・・・・ゾロ、俺・・・・・・振り向いちまった・・・・・・・俺、左から振り向いて・・・・うぎゃあ サンジは、そう叫ぶや否や、ゾロにしがみついた。 「お、おい! クソコック・・・てめえ・・・あの、なんだ・・・その・・・」 そんなサンジの予想外の反応に、ゾロは慌てた。 「ふぁ・・・・ん・・・んんっ・・な、なにすんだよ!エロ剣士!!」 慌ててゾロを押しのけて、サンジがそう言って睨みつける。 「てめえが、悪い! 怖いんだろ? 忘れさせてやるよ・・・。」 ゾロは、サンジの耳元でそう囁くと、そのまま木の幹にその痩躯を押し付け身体を密着させ 「な、ば・・・・馬鹿野郎・・・・んな事・・・誰も・・・頼んじゃ・・あ・・・んんっ・・・」 サンジの批判めいた声は、途中でゾロの唇で塞がれ、甘い吐息に変わる。 「クッ・・・こんなとこで、さかってんじゃねえ、クソ剣士・・・・あっ・・・」 「良いから、てめえは黙ってろ・・・。」 サンジの言葉に、ゾロはそう言い返しながら、ギュッとサンジの雄を握り込む。 「うっ・・あ・・・・ああっ・・・・クッ・・・ハァ・・・クソッ・・・」 ゾロに愛撫され、サンジは堪らずゾロの頭を胸に押し付けた。 「クッ・・・・俺も余裕ねえ。 挿入るぞ・・・。」 ゾロはサンジにそう告げると、サンジの身体を抱え上げ、一気に突き入れた。 「ヒッ・・・あ・・・ああっ・・・んーっ・・・・んん・・・・あ・・・ふぁ・・・」 内側から張り裂けそうな痛みと背中を突き抜ける甘い痺れにサンジは、髪を振り乱し身体を 「あっ・・はぁ・・・ん・・・クッ・・・ヤッ・・・ゾロ・・・!!」 「クッ・・・・キツ・・・力抜けって・・・・」 「あ・・ハァ・・・無理言う・・な・・・ずり落ちちま・・・あっ・・・ん・・・ああっ・ ・・」 「ッ・・・・しっかり捕まってろ・・・。」 ゾロはサンジの身体を抱きかかえ幹に押さえつけると、性急に腰を打ちつけた。 「ッ・・・クッ・・・あ・・・・は・・・・んっ・・・!!」 ゾロの耳元にサンジの吐息がかかり、嬌声が耳を擽る。 「・・・・・月下美人、か・・・・。」 ゾロはそう呟くと、何度もその白い肌に口付けを落とした。 「んっ・・・・ハァ・・・・ゾロ・・・・もう・・・・あっ・・・」 「ッ・・・クッ・・・・ヤベえ・・・・サンジ・・・・」 ゾロは、その姿態に煽られるようにますます動きを早める。 「ああっ・・・・ん・あ・・・・ダメだ・・・・あ・・・クッ・・あああっ・・・!!」 グッとサンジの指がゾロの背中に食い込み、ビクンとその身体が仰け反った。 「ッ・・・・クッ・・・・・」 ゾロもまた、こみあげる射精感に耐え切れず、サンジの中から抜くと精を吐き出した。
「ん・・・ハァハァ・・・・馬鹿・・・野郎・・・こんなとこでいきなりさかりやがって・・・・少しは、俺の 力の入らなくなった身体をゾロに預けて、サンジはそう言ってゾロを睨む。 「ククク・・・・そりゃ無理だな。 俺、てめえみてえに、艶っぽい声出せねえし・・・」 「なっ、ばっ、う、うるせえ!! てめえが!てめえが!!」 「・・・・・・気持ち良かったんだろ・・・? 怖さもぶっ飛ぶほど・・・・。」 真っ赤な顔をしてそう怒鳴るサンジに、ゾロはそっと口付けて口角を上げた。
「う゜・・・・。 あー・・・クソッ!! 良いからさっさと退け!! ナミさんに捧げる月下美人を摘 サンジは、速攻でゾロの腹にお見舞いすると、衣服を身につけ歩き出す。 「あっ、あった、あった!! オイ、ゾロ、あったぜ・・?」 目的の花を見つけ、サンジがそう言う。 「プッ・・・・ククク・・・・・てめえ、まださっきの事、気にしてんのか?」 「ちくしょーっ!! それもてめえのせいだろうが!!」 恨みがましく自分を見るサンジに、ゾロは苦笑してその身体を引き寄せる。 「ばぁか・・・・。 誰がてめえを連れて行かせるかよ。 例え相手が死神だろうと、な・・・。」 そう囁いて、ゾロはそっとサンジの髪を顔を埋め、その痩躯をしっかりと抱きしめた。 「・・・・・クサイ台詞言うんじゃねえよ・・・。」 サンジは、耳まで赤くなった顔をゾロの肩に押し付けて、そっと背中に腕を回す。 「・・・・・・・・・・・相変わらず、暑苦しいわよ、お二人さん・・・?」 いつの間に来ていたのか、二人の後方に、数人の影。 「・・・・・ナミ・・・・?!」 「ナミしゃん・・・?!!」
いきなり現れた人影と声にギョッとして、硬直するゾロとサンジに、ナミがにっこりとして現れ
「ロビンがね、月下美人は一晩で枯れちゃう花だし、実際に見た方が感動するわよってそう言 「皆・・・・皆ですかーーーッ!! い、いつから・・?」 ナミの言葉に、サンジは、裏返った声でそう尋ねる。
「あら、やだ、初めからに決まってるじゃない。 まさか、こんな場所でナニ始められるとは思っ
そう言ったナミの言葉に真っ青になって意識を失いかけたサンジを横目に、ナミは、ロビンと共 「サ、サンジーッ!! オイ!大丈夫か??」 慌ててチョッパーがサンジを支える。 「許してくれ、ゾロ、サンジ・・・。 俺達には、ナミに逆らう度胸はねえんだ。」 その後方で、ウソップが涙ながらに、二人にそう訴えていた。 「なぁ、ナミ、その花食えんのか?」 「・・・・・・そろそろ開花する頃ね・・・。」 「あっ、本当・・・・・うわぁ、綺麗〜vv」
月下美人の幻想的な開花を楽しんでいるロビンとナミを瞳の端に映し、サンジはそっと涙ぐ |
<コメント> 毎度毎度変わらないご愛顧、本当にありがとうございます。<(_ _)> 一年経たないうちに、このような大それた数字に到達できるとは・・・。 相も変わらず馬鹿ップルvv 少しでもお楽しみいただけると幸せです。 遅くなりましたが、祝70000打vv 皆様に感謝の気持ちを込めてvv こんなものでよろしければ、どうぞ勝手にお持ち下さい。 2003.08.28. <kikaku> |