愛のままに・・・わがままに・・・ |
コツコツコツと、靴音を響かせてサンジは、船尾を訪れる。 春島を過ぎ、夏島に向かいつつある船の航路は、このところお天気も安定し、ゴーイ ングメリー号は、穏やかな日々を過ごしていた。 「・・・・・・・クスッ。 よく寝てる・・・。 一体、どんな夢見てんだろう・・・。 俺の夢? サンジは、周りに誰もいないことを確認して、眠っているゾロの唇にキスを落とす。 「・・・・・ずっと・・・こうしてたい・・・。 ・・・・さて、お仕事、お仕事・・・。」 そう呟いて立ち上がると、サンジは再びキッチンに戻っていった。 ゾロは瞳を開けるとキッチンの方を見つめて、そう呟く。 ナミはそう言って、サンサンと輝く太陽と突き抜けるように青い空を見上げる。 「ナミさ〜んvv 新しくブレンドしたお茶で〜すvv 如何ですか?」 サンジがそう言って、テラスのナミにグラスを持ってきた。 「あら、ありがとう。サンジ君vv ちょうど、喉が渇いてたところなの。 頂くわ。」 「今日のは、ナミさんから分けていただいた蜜柑の葉とこの前の買い出しで手に入れ 「う〜んvv 本当・・・・とっても良い香り。 本当に、サンジ君って食べ物や飲み物に ナミはそう言うとにっこりと笑って、サンジを見る。 「本当ですか、ナミさんvv 俺、全然OKですよvv 俺、ナミさんの彼氏になっちゃおう サンジもそう言ってにっこりとナミに微笑み返した。 「・・・・・誰が、彼氏だって?」 不意にサンジの後ろで声が聞こえた。 「ク、クソ剣士!! いつここに??」 サンジは、その声にびっくりして飛び退く。 「・・・・・・さっきだ。 喉が渇いたからキッチンに行こうとしたらてめえが見えたんで 「ちょ、ちょっとぉ・・・・もう、こんなとこで痴話喧嘩は、止めてよね。 ほんのジョーク サンジ以外に瞳に入ってないゾロの口振りに、ナミは呆れ顔でそう呟いた。 「サンジーッ!! それ、なんだーっ?! おやつ、まだかーっ!!」 メリーの頭上で、ルフィがそう言って腕を伸ばしサンジの腰に巻き付け、飛んでくる。 「危ねえ!!」 ゾロはそう叫んでとっさにサンジの身体を庇った。 「うわっ! ルフィ!! それ危ねえから止めろって、いつもそう言ってるだろが!! サンジは、ルフィにしがみつかれた格好で倒れ込んでそう怒鳴った。 「っ・・・・痛え!! 本当に、止めろって何度言ってもわかんねえ奴だな!!」 サンジを庇い、思い切り壁に激突したゾロは、そう怒鳴りルフィを睨み付ける。 「あ、わりい、ゾロ。 だって、走ってくるより、早いから・・・。」 ルフィは、悪びれる風でもなくそう言った。 「そもそも、なんでサンジに抱きつく必要が・・・。 ・・・・ルフィ。 よっく、その無い頭 ゾロは、呆れるようにルフィにそう諭す。 「・・・・・そりゃあ、大変だ。 俺、そんなの絶対に嫌だ。 サンジ、ごめん。 もう飛ん 「「っておい! そうじゃねえだろ・・・。」」 ルフィのあっけらかんとした言葉に、ゾロとサンジはそう言って呆れた。 「とにかく、ルフィ。 このクソコックに一々抱きつくな。 わかったな・・・。」 ゾロは、眉間に皺を寄せ、もう一度ルフィを諭す。 「・・・・なるほど。 そこが言いたかったのね・・・。」 「なんか言ったか?ナミ・・・。」 「べっつにぃ〜・・・。 ご馳走様、サンジ君。 とっても美味しかったわよ。 じゃあ、 ドスの利いたゾロの声にナミはそう言って、部屋に戻って行った。 「え〜・・・良いじゃんか、抱きつくぐらい、別に・・・。 サンジは、嫌がってねえし。」 ルフィは、口を尖らせてゾロにそう言う。 「充分に、嫌がってるだろがっ!!」 「いや・・・? ・・・・別に、抱きつかれてもそんなに嫌じゃねえが。 もう慣れたし・・・ ルフィにそう怒鳴っているゾロの隣で、サンジは、飄々としてそう呟いた。 「なっ? サンジもああ言ってるし・・・。」 「てめえ・・・・・このクソコック・・・・。」 ニカッと笑ってそう言うルフィに、ゾロはこめかみをヒクつかせサンジを睨み付ける。 「な、なんだよ。 なんでそんなに怒ってんだよ・・・。」 「サンジーッ!! わりい、ちょっと手伝ってくれねえかーっ!!」 ゾロの迫力にそう言って後ずさりするサンジに、格納庫のドアの前でウソップがそう 「お、おう! わかった! すぐ、行く!! じゃあ・・・。」 サンジは、これ幸いにウソップの元に駆け寄った。 「ヒッ! 俺・・・なんか言ったのかよ・・・・。」 ゾロの殺気走った視線を一身に浴びて、ウソップはそう呟いて凍り付いた。 「・・・・気にするな。 さっ、手伝ってやるからさ・・・。」 「・・・・・カヤ。 ごめん、俺・・・無事に戻って来れねえかも・・・。」 サンジに肩を叩かれながら、ウソップは、その身に理不尽さを噛みしめ、格納庫へと 「・・・・・覚えてろよ、あのクソコック・・・。」 ゾロは、格納庫のドアを蹴破りたい衝動を必死で押さえ、そう呟く。 「ありゃりゃ? 俺、何しにきたんだっけ? まっ、いいか・・。」 ルフィはそう呟いて、またメリーの頭に戻っていった。 「・・・・ったく、どいつも、こいつも・・・。 それよりも、サンジのあの態度・・・。 ゾロは、船尾でそう呟きながらウソップ特製ハンマーを振る。 ゾロはそう叫んで、ハンマーを放り投げると、船の碇を降ろし船を停める。 「な、なんだ、なんだ?! て、敵襲か??」 「どうした?! 何があった??」 格納庫から慌てた様子でウソップとサンジがそう言って、甲板に姿を現す。 「おい、クソコック! その上着と靴を脱げ・・・。」 ゾロは唐突にサンジを睨み付けてそう言った。 「はぁ?? てめえ、頭どうかしたのか? 何で俺が・・・。」 「良いから、言うとおりにしろっ!」 有無を言わさないゾロの迫力にサンジは、言われるままに渋々上着と靴を脱ぐ。 「・・・っで、何してえんだ、てめえは・・・?」 サンジはタバコに火を点けて、そう言ってゾロを睨み返した。 「じゃ、行くぜ!!」 「えっ?! ちょっ・・・」 ゾロはそう言って、サンジを抱えるとそのまま海に飛び込んだ。 「っぷはっ!! てめえ、いきなりなにしやがる!!」 サンジは海面に浮かび上がり、こめかみをヒクつかせそう言ってゾロを睨み付ける。 「・・・昼間でも邪魔されねえ場所・・・見つけた・・・。 思いっきり深く息吸えよ。 「うわっ!! ちょ、ちょっと!!たん・・まっ!!」 サンジの言葉を遮り、ゾロはサンジを引き寄せ、そのまま海の中に潜った。 「・・・・・放っておきなさい、ウソップ!! 飽きたらそのうち戻ってくるわよ!! ナミは、ウソップの言葉にそう怒鳴り散らし、また部屋に戻っていく。 「なんで、俺が、ナミにどやされなきゃならねえんだよ・・・。 どうみても理不尽だ ウソップは、いつまでも浮かんでこない海面を恨みがましく見つめ、そう呟いて船尾 |
<コメント> どど〜んと・・・馬鹿ップル、万歳!!(笑) 40000HITOVER、本当にありがとうございますvv サイト開設したときには、こんな数字は夢のまた夢で・・・ こんなに早く訪れるなんて・・・未だに、信じられないことで・・・。 昨今の天気が不安定なのは、ルナのせいか? などとマジに思う、今日この頃・・・。(笑) 本当に、訪れて頂いてる方々に感謝をvv こんなものでも、お持ちいただけると言うご奇特な方がいらっしゃいましたら、 どうぞ勝手にお持ち下さい。 それでは、これからもどうぞ、ヘタレサイトですが、よろしくvv <kikaku−top> |